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講演・対談 2003年(平成15年)

対談 日本経済の現状と金融システムのゆくえ

金融教育は教える側への教育から

増永 最後に、あと2つお伺いしたいと思います。1つは学校教育の問題です。アメリカやイギリスでは学校教育の場で金銭あるいは金融教育活動がかなり行われているようですが、日本の場合、今後どのように展開していけばよろしいのか。

それともう1つは、金融広報活動全般をどのように進めたらいいのか教えていただきたいと思います。

堀内 学校教育における投資教育、これはかなり重要なポイントだと思います。私の印象では一般の家庭や個人には、リスクを過度に嫌う面があると同時に、リスクを正確に認識する努力を怠るチグハグな状況があって、それが不幸な社会問題を引き起こすことがあります。

ですから早い時期にきちんとした投資家教育が必要なのですが、現状では教える側と教わる側の差があまりないように思います。ですからまず教える側の人たちへの教育から始めるのがいいのではないかと考えます。

消費者は正確な情報提供を求めていますが、これには信頼できる第三者的、つまり業界ではない公的機関の客観的情報がふさわしいのです。この役割を担うのが金融広報中央委員会と地方の委員会だと思います。

それから、それぞれの金融機関の評価を客観的に進めるという業務もあっていいのではないでしょうか。やはり関連団体の情報提供だと都合のいい情報は流すけれども、自分たちに都合の悪い情報は流さない、となりがちですよね。これが消費者にとっては不信を招くのです。

消費者にとって自己責任を負うことをきちんと求め、かつ歪みのない情報を提供していくことが金融広報中央委員会の役割だと思っています。

増永 長時間にわたって貴重なお話をありがとうございました。大いに参考にさせていただいて活動を進めてまいります。