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Y.投資者(証券会社の顧客)の保護

4.投資者保護基金

投資者保護基金は、証券会社の破綻等の際に、一般顧客に対する支払いその他の業務を行うことにより投資者の保護を図り、もって証券取引に対する信頼性を維持することを目的としています。

従来、国内には、「日本投資者保護基金」と「証券投資者保護基金」の2つの基金がありましたが、平成14年7月に両基金は統合し、現在は「日本投資者保護基金」となっています。

加入対象金融機関

国内で証券業を営む証券会社(外国法人である証券会社はその在日支店)はすべて、投資者保護基金へ加入することが金融商品取引法で義務づけられています。

(1) 顧客の損失の補償

保護基金は、破綻証券会社の顧客資産を確認し、証券会社の財産の状況および分別管理の状況に照らして、顧客資産の円滑な返還が困難であると認定した場合、その認定と補償支払いの請求(届け出期間、届け出場所、届け出方法等)に関する公告をします。破綻証券会社の顧客はこれに基づき、請求を行うことになります。顧客から請求を受けた保護基金は、顧客資産の内容を精査したうえで、補償支払い額を決定し、顧客へ支払います。

補償支払い額
補償対象が有価証券である場合

対象者

証券会社の本店その他の国内の営業所(外国法人である証券会社にあっては国内に設けられた支店)と、証券業または証券業に付随する業務に係る取引をする者(「一般顧客」といいます)が、補償の対象となります。

対象外

適格機関投資家(注)、国・地方公共団体、日本銀行、預金保険機構、投資者保護基金、保険契約者保護機構などは対象外です。
(注)適格機関投資家とは、証券会社、銀行、保険会社など、有価証券投資に係る専門的知識および経験を有する者として、金融商品取引法第2条第3項第1号に規定する内閣府令で定められた投資家のことです。

補償対象債権と保護の範囲

下図のような株式・債券等の売買や保護預かりなどに伴って、一般顧客が証券会社へ預けた有価証券・お金は「顧客資産」と呼ばれます。破綻した証券会社が預かっていた顧客資産のうち、円滑な返還が困難であると保護基金が認めるものが、保護基金による補償対象(補償対象債権)となります。

補償支払い額は、補償対象債権の額から、(1)補償対象債権のうち担保権の目的として提供しているものと、(2)破綻証券会社に対して顧客が負っていた債務(借り入れなど)を控除した金額となり、1顧客あたり1,000万円を限度として補償されます(1,000万円を超える場合は、1,000万円が支払われます)。

補償対象債権と保護の範囲

補償支払い額の計算

補償対象が有価証券である場合

実際の補償対象が有価証券である場合は、原則として、補償を行う旨の公告がなされた日の最終価格(いわゆる終値)を基準とした評価額(時価)がお金で支払われることになります。なお、補償支払いを受けた有価証券は投資者保護基金に譲渡したものとみなされます。

補償対象となっている有価証券の評価額の基準

(2) 返還資金融資

破綻証券会社は、分別管理していた顧客資産を迅速に顧客に返還するため、保護基金に資金の貸し付けを申し込むことができます。この貸し付けを「返還資金融資」といいます(保護基金によって、顧客資産の完全な返還ができないと認定された場合は、保護基金による補償支払いとなります)。

まず、融資の申し込みを行おうとする証券会社は、保護基金に申し込みを行うまでに、金融庁長官から、(1)融資を行うことが顧客資産の迅速な返還に必要であり、かつ、(2)融資が顧客資産の迅速な返還のために使用されることが確実であるとの認定を受け、それを踏まえて保護基金が融資を決定します。破綻証券会社は、この融資を受けて、顧客資産を顧客に返還していきます。

顧客資産の変換・補償を図る仕組み