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高校生小論文コンクール

「金融と経済の明日」第1回高校生小論文コンクール(平成15年)

この夏、金融と経済の明日について考えてみませんか?

「年金って何?」

秀作

広島県 広島学院高等学校 1年 香川 聡志

若い頃並みとはいかないけれど、生活できる程度のお金を国が老人に与える制度が、年金制度だというイメージが僕にはある。一度、授業では習ったが、あまり理解をしていなかったし、親に、「年金をもらえんかもしれん」という風に言われ、ますます年金制度に疑問を持った。

そこで、この、作文を書くというチャンスを生かし、年金制度についていろいろと調べてみることにした。

まず、貰える年齢は60歳からだとばかり思っていたら、2000年に成立した、年金改正法により、65歳に引き上げられるのだそうだ。もちろん、今すぐにではなく、少しずつ引き上げるらしいが、やはり、少子高齢化の影響が出ているのだろうか。

実際、2000年度に行われた、年代別人口の調査によると、「団塊」と呼ばれる世代(調査時50歳?57歳)では、唯一、1000万人を超えていた。しかも、80歳以上の人口はとても少ないので、この人たちの面倒を見るのは大変だと思う。

推計によると、1995年では、現役世代4人に対して、年金受給世代が1人であるのに、2050年では、3人で2人の面倒を見なくてはならないらしい。2050年と言えば、僕たちがそろそろ年金のお世話になる年である。

そうなると、僕たちの子供はとても大変なことになってしまうのだろう。このあたりからも、日本の経済の将来に不安を感じてしまう。年々、国債も増えてきているし、日本は借金だらけだ。

そう言えば、なぜ、国債が増えてきているのにも関わらず、介護保険制度を導入したのだろうか。国家予算が苦しくなるのは目に見えているのにだ。どうも、僕には首相の好感度のために導入したとしか考えられない。その上、その財源が苦しくなったからかは知らないが、国民健康保険の自己負担額が、2割から3割に引き上げられてしまった。

現役世代をこれ以上苦しめて、政府は一体何がしたいのだろうか。

さて、年金の給付額だが、夫が40年加入し、妻が専業主婦の場合、238000円だそうだ。この額は、良く考えると、新卒の初任給よりも高いのではないだろうか。どうやら、僕のイメージである、「生活できる程度」のようなものではないらしい。

年金をもらう世代の人たちは、普通、家のローンも返し終わっているはずである。その上、年齢的に食欲も低下し、食費も現役世代の夫婦よりもかからないだろう。だから、夫婦で23万円も貰っていたら、それなりの贅沢ができるだろう。

現在、23万円支給されているが、当然、給付額は将来的には少なくなっていくだろう。寿命の6割を一生懸命働いたのに、残りのたった4割、しかも将来どうなるかわからない「贅沢」があっても嬉しくないと思う。これでは、ただでさえ税金が高いのに、働く意欲が失せてしまうのではないかと思った。

ところで、年金の財源、と言うよりは、国の歳入(国債の部分を除く)が歳出の割に少ない。そこで、僕なりに新しい税制などを考えてみようと思う。

まず、第一に、介護保険制度において、自己負担率が1割になっているが、これを2割程度に引き上げるというものだ。これにより、現役世代への負担を軽減しようというのがねらいだ。

もともと介護保険制度は、野党が反対していたので、与党の支持さえ得られれば、この案はあっさり可決するだろう。というよりは、ぜひ可決して欲しい。出来る事なら、借金だらけの国を僕たちに委ねるのはやめて欲しいからだ。

次に考えたのは、「電波税」だ。これは、ラジオ、無線、携帯電話などの電波そのものに課税しようというものだ。課税する理由は、電波も公共物であると考え、公共物を使用するのだから、料金を支払うのは当然であると思われるからだ。

この制度を導入したとすると、現在、日本で出まわっている携帯電話の台数は約7400万台だから、1台につき、100円徴収すると、74億円が国に入ることになる。国債を減らすには全然足らないだろうが、年金などの社会保障費の財源にはなるだろう。

そう言えば、国債は現在どの程度たまっているのだろうか。平成15年度の資料によると、毎年、約30兆円の国債が発行されている。そして、現在、約140兆円もの国債があるらしい。国家予算の約2倍の額だ。なぜ、ここまで増えてしまったのだろうか。

僕は、日本が無理をしすぎていると思う。お金がないのに「思いやり予算」のようなものがあるし、やたらと「老人に優しい国」を目指している感じがする。儒教の影響もあり、年長者を敬う、大切にするという気持ちは大切だと思う。しかし、そんなことを考えていて、国が潰れたのでは、話にならない。

次に考えたのは、防衛関係費の削減だ。いや、むしろ無くしてもいいと思っている。現在、約5兆円が防衛関係費として使われているが、せっかくアメリカ軍が居るのだから、ある程度なら削減しても大丈夫だろう。そもそも、戦争をしない国のはずなのに、防衛関係費がこんなにも多いのは異常だ。

さて、最後に考えたのは、前にも少し書いたが、年金の給付額の削減だ。先ほどの例だと、238000円になっているが、これを20万円程度にすれば、僕たちの負担も軽くなるはずだ。しかし、この案が成立すると、どんどん減額されていって、いつか、年金制度が廃止されてしまうかもしれない。やはり、年金への不安は募るばかりだ。

これらの案は、僕が勝手に考えたものだが、あまりにも無理なことは書いていないと思う。防衛関係費の削減は少し難しいとは思うが、どうにかして、少しでも借金を返して欲しい。そして、年金制度への不安を解消して欲しい。しかし、結局、それをするのは、僕たちの世代だろう。

年金制度だけではなく、国そのものを立てなおさなくてはならない。僕は、今のところ政治家に成る夢はないが、何らかの形で、いい日本にしていくために貢献したいと思った。

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