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高校生小論文コンクール

「金融と経済の明日」第2回高校生小論文コンクール(平成16年)

キミのホンネで日本経済を変えてみないか?

「私達の生活と年金」

特選・金融広報中央委員会会長賞

広島県 広島市立基町高等学校 1年 楠 侑希

近年、少子高齢化がよく話題になっています。最近では身近な所で実感する機会も増えてきました。小・中学校のクラス数の減少、老人ホームや介護施設の増加。街でお年寄りを見かけることも増えてきました。

このように、私達が身近な問題として感じられるほど少子高齢化は進んでいます。そして、それに伴ない年金の問題にも注目が集まっています。

年金制度を考える場合、問題となるのは年金の負担者の数と、受給者の数です。日本は先ほどから述べているように、現在高齢化が急速に進んでいます。

同時に出生率の低下による少子化の進行により、21世紀の半ばには国民の3人に1人は65歳以上の高齢者になると予測されています。さらに、日本の平均寿命は男性が78歳、女性が84歳と世界最長となっています。

これらのことから、負担者の減少そして受給者の増加は今後ますます進行すると考えられます。

そのような中、6月の国会で年金制度の改正が行われました。やはり、少子高齢化による負担者の減少、受給者の増加を考え、負担額の増加、給付額の削減という内容になりました。

この年金制度なら「百年安心」だそうですが、私はそうは思いません。百年どころかその場しのぎのように思えます。その理由は主に三つあります。

一つ目の理由として少子高齢化に歯止めをかけるような政策を行っていないということが挙げられます。このまま少子高齢化が進行すれば受給者が負担者を大幅に上回り、負担額のさらなる増加、給付額のさらなる削減をせざるを得なくなります。

そうなると、今でさえ保険料を払えない人が大勢いるのに、そういった人々を増やすことにつながります。これでは余計に負担者が減ってしまいます。また、年金だけで生活をしているお年寄りの家計を圧迫し、生活水準を低下させてしまうと「人間らしく生きる権利」である生存権を脅かすことにもなります。

このようなことが起こらないようにするためにも、まずはこれ以上少子高齢化を進行させないことが大切です。

二つ目の理由は、今の私のように年金制度に不安を持っている若者が多いということです。これから年金の負担者となる私達の世代が年金制度に不安を持ってしまっては、将来保険料をきちんと払うかどうか分かりません。

自分の老後のために自分でお金を貯める方が安心だという考えも分かります。なんせ自分が納めた保険料の額のどれだけが年金となって戻って来るか分からないし、将来の給付水準がどうなるのかも分からないのですから。

これから負担者となる人々に年金制度に対する不安・不信を抱かせないためにも、先の見通しまでしっかり計画されている年金制度にするべきです。

三つ目の理由は、不景気による失業者の増加で負担者が減少しているということです。不景気による倒産やリストラは増加する一方だし、正社員ではないパートやアルバイトを雇う会社も増えています。ただでさえ少子化で負担者が減少しているというのに、これではますます一人当たりの負担が増えてしまいます。

では、これらの問題点を解決し、本当に百年安心できる年金制度にするにはどうすればいいのでしょうか。

私はこう考えます。まず少子高齢化に歯止めをかけるために――といっても高齢化で皆が長生きできることはいいと思うのですが――子どもを産み、育てることができる環境を整えることが大切です。最近では少しずつ、働きたい女性が働きながら子育てができるようになっています。しかし、それでも保育園、幼稚園の不足は全国的な問題です。

次に、若者の年金制度への不安ですが、不安になる一番の原因は年金制度のことを良く知らない、知ろうとしないからです。

実は私も知ろうとしない人の一人だったのですが、6月の制度の改正をきっかけに新聞を読んだり、テレビを見たりして少しずつ勉強したのです。何かきっかけがあったら自分の将来の問題でもあるので、興味・関心を持ち制度についてもっと知ろうという若者も増えるはずです。

そのきっかけ作りの一つとして、中学校などの教科書に年金制度について載せるべきだと思います。分かりにくい制度ですが、中学生に理解できるようにと表現をかえればそれが中学生以上の高校生や大学生、大人にも分かりやすい年金制度の説明となるはずです。

これら三つの問題とその対策はどれも深刻で難しいものです。しかし、少しでも国民の生活を良くするために、ぜひ行ってもらいたいものばかりです。年金制度は私達の老後の支えです。まだ自分にとっては先のことだと思わず、関心を持つべきです。

そして、国民全体でいかに自分達の生活をより良いものにしていくのか、いかに安心して生活できる土台を築いていくのか。これから先その土台の支えとなる世代である私達が声を出すべきなのです。

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