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高校生小論文コンクール

「金融と経済の明日」第2回高校生小論文コンクール(平成16年)

キミのホンネで日本経済を変えてみないか?

「豊かな社会に向けて」

秀作

長崎県 長崎県立佐世保西高等学校 1年 舟守 千秋

日本では、少子化・高齢化が急速に進んでいる。4人に1人が65歳以上の高齢者という時代が、間近に迫ってきているのである。

高齢者にとって一番の問題は、経済的な困難である。会社を定年で退職しても年金がすぐに支給されなかったり、再就職の機会がほとんどなかったりして、収入がかなり減ってしまうこともある。高齢者夫婦だけの世帯や一人暮らしの高齢者には、老後の生活を支える収入の保障が、特に必要とされている。

今後、年金支給額や老人医療費が増え、介護の負担なども増えることが予想される中で、これらの問題を解決する為に、何が必要なのだろうか。

日本の社会保障制度には、社会保険・公的扶助・社会福祉・公衆衛生があり、その中心である社会保険は、雇用保険・医療保険・労災保険からなる。

日本の社会保障の水準は、健康保険以外では、欧米諸国と比較しても、不十分な点が多い。ところが、社会保障の充実には、お金がかかる。その財源をどこに求めるか。そして、国の財政支出について、使われ方に問題はないだろうか、と考えたのだ。

国の歳出では、国債費、地方交付税交付金、社会保障費、公共事業費、文教及び科学振興費、防衛費などが主な内容となっている。

公共事業費は、道路やダムなどの社会資本の充実や住宅建設などの費用であるが、見直しをするべきだ。地方に整備され事業に失敗し封鎖されていく高速道路、田舎のやわらかな風景や自然を破壊して建設されたダム、つくったり直したりと次々に行われる道路工事、これらは税金の無駄遣いではないのだろうか。

もし必要なだけの社会資本の整備を行い、使用しなかった分を社会保障費として給付すれば、それを支える人々の負担、そして不安さえも軽減するだろう。よって、真に必要性の高い公共事業を選択し、最も効率的に整備する仕組みを確立することが必要である。

しかし、現行の社会保障制度のまま放置した場合、年金や医療の負担が上昇を続け、将来の世代に大きな負担を残すことになる。その為、社会保障制度の構造改革を早急に進める必要があるが、どのように変えれば良いのだろうか。

たとえば、定年を延長する。高齢者にも働いてもらい、働いている間は保険料を支払い、年金受給の時期を遅らせていくのである。これは、高齢者の生きがいにもかかわるので、世の中の活性化にもつながり、活力ある福祉社会を築いていけるだろう。

また、消費税を福祉目的に使うのはどうだろうか。確かに、税率を上げることには国民の反対が強い。しかし、消費税は、多くの商品に同じ率でかかるので、所得のない人や低い人ほど税金の負担が大きくなる。

国民の間の経済的な格差を少なくする為に、所得税に累進課税制度を取り入れたように、消費税にも取り入れてみるのはどうだろうか。その為には、国民に消費税用のカードの携帯を義務付け、買い物を済ませ支払いの際に提示してもらうのである。そして、消費税は、所得税とともに徴収する。

この納税の方法は、現行より多くの税収を期待できる。つまり、福祉目的に使う余裕ができるのである。社会保障費の財源を、税金に求め、社会保障制度の充実をはかる、これが私の考えだ。

次に、高齢者の生活を誰が支えるのか。今までの日本社会では、高齢者の生活は、家族の力で支えるべきだという考えが主流であった。しかし、少子化・高齢化社会では、今までのしくみや考えでは解決できない問題が生じている。

一人暮らしの老人の孤独死や、高齢者が高齢者を介護する老老介護など、これらの問題を解決する為には、社会福祉を充実させることが必要である。

まず、高齢者や障害者が生活していくうえでの障害を取り除くことが求められる。施設・設備を増やし、保健医療・福祉サービスに従事する人材を育てる。暮らしやすい社会を、すべての人がともに生活できる社会を築いていくのである。

女性の社会進出によって、共働きの家庭は多く、高齢者の介護をホームヘルパーなどに求めている。しかし、ホームヘルパーの数が不足していたり、介護保険制度が実施されていても、利用者負担がある為、必要な介護を受けられないという現実があるのだ。よって、バリアフリー化と人材の育成に力を入れる必要がある。

豊かな社会に向けて、解決しなければならない大きな課題が多くなる。その中には、私達ができることもあるはずだ。ゴミ拾いをすることによって、町の美化や安全につながるように、ボランティア活動は、すべての人々の暮らしをよりよくするのだ。

身近なところから、ボランティア活動に参加することも、少子化・高齢化社会に必要なことである。豊かな社会に向けて、第一歩を踏み出すことが、私達に必要なことなのだ。

著名人・有識者が語る

  • 脳科学者 中野信子さん
  • 作家 上橋菜穂子
  • 落語家 林家たい平さん
  • 劇作家・演出家・女優 渡辺 えりさん
  • 青山学院大学陸上競技部監督 原 晋さん
  • 東京女子医科大学・先端生命医科学研究所教授 清水 達也さん
  • 元スピードスケート選手/長野五輪銅メダリスト 岡崎 朋美さん
  • 工学博士 石黒 浩さん
  • 日本体育大学教授 山本 博さん
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  • 作家 荒俣宏さん
  • 医学博士 日野原重明さん
  • 山形弁研究家、タレント ダニエル・カールさん
  • 公認会計士 山田真哉さん
  • タレント パトリック・ハーランさん
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