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高校生小論文コンクール

「金融と経済の明日」第3回高校生小論文コンクール(平成17年)

考えようよ、日本の経済。

「誇り、楽しみを持って働く」

特選・全国公民科・社会科教育研究会会長賞

福島県 福島県立若松商業高等学校 3年 星麻奈美

理想と現実は違う。確かにそうである。私は人間の一日の大半となる、働いている時間に満足感、誇り、楽しみを持つべきであると考える。

私は幼い頃から、将来は何になりたいのかと聞かれると、定番中の定番とも言える看護師さん、保育士さん、ケーキ屋さんなどと言っていた。他にもたくさんの仕事があるのにこれらの職業が挙がったのは、幼い私にとって、病院、自分が今通っている保育所の先生、大好きなケーキは身近な存在だったからである。

幼い頃の影響だろうか。小学生、中学生になってからも、将来の夢と言えば、医者、弁護士などに憧れていた。これらの職業は人の命や、人との関わりが中心となっているため、責任も重いが、仕事としてのやりがい、達成感はそれ以上に大きいに違いないと考えていた。

そんな考えを持っていた頃、私は三人の理学療法士に出会った。一人の先生は、私が足をケガした時に、テーピングを教えてもらうためにリハビリテーション科を訪れた時の担当の先生である。先生は、人一倍大きな声で話し、大きな声で笑うのが特徴で、そのため先生の一言一言にその場にいる患者さんや他の理学療法士が笑うため、そこのリハビリテーション科は常に、にぎやかである。

先生は、私にテーピングの仕方を教える傍ら、隣で歩行の訓練をしているおばあちゃんに、「だいぶ良くなったね。あと少しだ。でもあと少しで僕の顔も見れなくなっちゃうな」と冗談を言って、またみんなを笑わせるのである。私はそんな気さくな先生の姿に憧れ、羨ましいという気持ちを持った。

後の二人の先生は、私が今度は肩凝りでリハビリをするためにリハビリテーション科を訪れた時の担当の先生である。先生達は、一日に何十人もの患者さんのリハビリを行うため、短時間で確実に仕事をこなし、その中でもしっかりと患者さんとのコミュニケーションもとれている。この様子に私は驚き、感心した。三人の先生と出会い、それぞれの仕事の姿を見たが、同じ仕事でも一人一人の先生達に個性があり、人情があり、何よりも先生達が楽しく仕事をしているのが伝わってきた。

私の持っている働く事への満足感、誇り、楽しみを、この理学療法士という仕事は実感できるのである。

今、日本の抱えている問題の一つでもある少子高齢化。リハビリテーションの世界でもこれからは、高齢者を中心とした活動や施設建設が進められている。私も理学療法士となり、ほんの少しでもいいからこの問題解決に協力できれば嬉しい。

高齢化社会から高齢社会と呼ばれ、2006年には超高齢社会になると言われる中、確実に子供の数は減っていて、高齢者と呼ばれる人達の数が増えている。高齢者の介護も家庭だけでは限界があるため、リハビリテーション施設、高齢者向け賃貸住宅で設備も備えてあり、介護も受けられるシルバーハウジングを利用する高齢者も多い。

しかし、今現在でも施設は満室状態であるため、これからは施設をはじめ、地域社会全体が高齢者中心の環境を重点に置いて物事を進めていかなければならない。施設が増えれば、介護者も必要となってくる。そこで、理学療法士や看護師が増えることで、より多くの施設を訪れ、介護やリハビリを行い、少しでも周りの家族や高齢者本人が幸せを感じることのできる生活になれば良いと考えている。

理学療法士になることによって、これからの社会問題の協力もできるが、たくさんの人とリハビリテーションを通して関わり、そこで人の優しさや、温かさを肌で感じ、自分も患者さんからパワーをもらって、成長することで、働くことに満足感、誇り、楽しみを持つことができるのではないかと考えている。

私自身、こんなに積極的に、今の社会問題について考えたり、協力したいと考えたことはこれまでなかった。理学療法士という仕事から、これからの日本の現状を知り、この理学療法士という仕事に就きたいと考えたのである。だから今の私がしなければならないことは、理学療法士の養成校で4年間勉強し、卒業後には理学療法士の国家試験に合格することである。

学校の授業や試験が難しいのはあたり前である。特に4年生になった時に行う臨床実習を病院に出向いて本当の理学療法士のように患者さんの治療を行う実習として、1回につき8週間の実習が2回行われる。とても実践力がつくと考えられる。

今までは患者としてしかリハビリテーション科の様子を見ていなかったが、実習に行くことによって理学療法士という仕事の本当の大変さ、職場の様子がずい分と分かるであろう。驚くこともたくさんあるかもしれない。もしかしたら嫌だと考えるようになるかもしれない。しかし、私は諦めずに自分が一度決めたことはやり通したい。

今、フリーターとなる人が多い中、私はこの仕事がしたいというはっきりとした気持ちを持っている事はすごい事であると考える。だから理想と現実が違っていたからといって、すぐ辞めるのではなく、その仕事を自分なりにどのように楽しみに変え、満足感を得、そしてやりたい仕事をしている自分に誇りを持ちたい。

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