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「おかねの作文コンクール」

第47回「おかねの作文」コンクール(中学生)(2014年)

おかねについて考えてみよう

講評

第47回「おかねの作文」コンクールには、全国の中学生から3,156編の作品が寄せられました。テーマは、おかねに関することであれば「自由」です。厳正な審査の結果、特選5編、秀作5編、佳作50編の入賞作品が決まりました。

職場体験や人と人とのふれあいといった貴重な実体験を通してお金の大切さや価値について書かれた作品や、貯金することやお金を使うことに対する中学生の視点から考えたことを記した作品など多彩な内容の作文が寄せられました。これらの中から特選に選ばれた5編の概要を紹介します。

金融担当大臣賞「お金の重み」の筆者は、倹約家の祖母が、大学生の兄に奨学金の代わりとなる生活費を貸したことに疑問を抱きました。尋ねると祖母は「可愛い孫だからではなく、貸すに値する人だから。未来の可能性への投資」と答えます。そこで、筆者は使う人の気持ちによって「お金の重み」は全く違うことに気付きます。同じ金額でも安く買えたと思うのか高い買い物をしたと思うのかでお金の重みが異なっていて、祖母にとって兄の存在は非常に価値があり、未来へ続くお金の使い方だった、と。「活きたお金」として最高の使い方で、祖母は「理想の未来を手に入れた」と記しています。さらに、兄が希望の会社に就職後も、祖母を訪ねて感謝の気持ちを伝えていて、これが、祖母の語る「貸すに値する人」だと綴っています。審査員からは「祖母とのやり取りがいきいきと書かれている」「人に対する教えの言葉が詰まっている」などの高評価を得ました。

文部科学大臣賞「私の価値」の筆者は、あらゆるものがお金で価値を付けられている現代、今の私の価値について考えました。受験のために安くはない塾の授業料を出してくれたのに「お金を出すことしかできない」と謝った両親。他方、私は、中学校での経験はお金をかけてでも手に入れるべき価値あるものだったが、いつしか学校の勉強はやらなくてはならないものとなり、勉強できる環境への感謝の思いを忘れていたかもしれない、と反省します。そんな自分を変えるために新しいことに挑戦しようと、筆者は来年留学をします。学びへの誠意をもって勉強に取り組み、学力や人柄など自分を磨き、自ら道を切り開き、「いつか、両親に投資してもらった以上に価値のある人間に必ずなる。大人になったら少しずつ恩返しをしたい」と誓っています。審査員からは「学びが大事で、人間がものやお金の価値を決めるとしている」「中学生としての夢や思いが語られている」「両親の期待に応えるため精いっぱい頑張るとの高らかな決意が感じられる」などが授賞理由として挙げられました。

日本銀行総裁賞「お金の大切さとためる楽しさ」の筆者は、7歳の時から施設で暮らしています。振り返ると、小遣い、塾の月謝や部活の費用を出してもらい、食事も学校での弁当も作ってもらっています。それらはすべて税金や子ども手当で賄われていることに作文を書きながら筆者は気付きます。「もし税金や子ども手当が無ければ、私はこんなに大きく元気には育たなかった」と。感謝の気持ちから、筆者は普段から行っている貯金の楽しさやためるコツを施設の小さい子に教えていきたいと述べています。お金がたまるのは嬉しいし、楽しいことで、「最終的に自分のためになる」という考えからです。お金をためるコツは、(1)我慢して無駄遣いしない、(2)(手元に)ある程度の額がたまったらすぐに貯金、(3)お小遣い帳を書く、(4)その物が本当に欲しいのか必要なのかを考えてから使う、の4つです。「中学生らしいお金との付き合い方が整理されている」「素直な感謝の気持ちが綴られ、小さい子に伝えたいと述べているところが良い」などと審査員に評価されました。

日本PTA全国協議会会長賞の「おかねと自分」の筆者は、祖母からもらったお小遣いを、毎年楽しみにしている近所の夏祭りで、妹が欲しがるものを買うなど全額使ってしまいました。数日後に友達と遊びに行く時、貯金を崩さざるをえなくなって気付きます。「限られたお金を先のことまで考えて計画的に使うべきだった」と。「お金は物を買うためだけではなく、目に見えない楽しみを得るためにも必要」で、年金からお金をくれた「祖母にとって、うれしい気持ちや感謝の気持ちを表すもの」だと。そして「お金は私たちの生活を物質的に満たすだけではなく、精神的にも豊かにしてくれる『喜び』の形かもしれない」と考えます。将来仕事をするときは人の役に立つことをし、喜んでもらえて豊かになるというような「よい循環の中で生きていきたい」と記し、「自分と周りの人に『喜び』の形がふくらむように、自分で納得できるお金の使い方をしていきたい」と発言しています。「考えることを大切にしているのが伝わってくる」「心のこもったお金の使い方に着目している視点が良い」「考え方がよく整理されている」などの声が審査員から上がりました。

金融広報中央委員会会長賞「お金から広がる感謝の輪」の筆者は、祖母にねだって買ってもらった福袋の中身が自分にとって不要な物ばかりであったことから、おねだりして買ってもらうという軽率な自分の行動に祖母への罪悪感を覚えます。同じ頃、お金の大切さやありがたさをわかっていなかったという意味で、父親が毎晩遅くまで働くのは当たり前だと思っていたと述べています。その後、ケーキ店での職場体験を通して、失敗を許されない厳しさや、働くことで家族から感謝される喜びも知り、何か買ってもらった時は母だけでなく父にも感謝の気持ちを伝えたいと思うようになりました。それまで、お金は「幸福になるための『道具』だと思っていた」が、「働く人の苦労や努力でできたとても貴重な『結晶』なのだ」と述べています。そして、ピアニストへの夢を実現するためのお金の価値を決めるのは、自分がどれだけ人間的な成長ができるかであり、その成長がまわりへの感謝につながると結んでいます。審査員は「素直な気持ちの変化と将来への決意が表現されている」「中学生らしいビジョンや夢が語られている」などと評価しました。

著名人・有識者が語る

  • 作家 上橋菜穂子
  • 落語家 林家たい平さん
  • 劇作家・演出家・女優 渡辺 えりさん
  • 青山学院大学陸上競技部監督 原 晋さん
  • 東京女子医科大学・先端生命医科学研究所教授 清水 達也さん
  • 元スピードスケート選手/長野五輪銅メダリスト 岡崎 朋美さん
  • 工学博士 石黒 浩さん
  • 日本体育大学教授 山本 博さん
  • 編集者・評論家 山田 五郎さん
  • 作家 荒俣宏さん
  • 医学博士 日野原重明さん
  • 山形弁研究家、タレント ダニエル・カールさん
  • 公認会計士 山田真哉さん
  • タレント パトリック・ハーランさん
  • 精神科医、立教大学教授 香山 リカさん
  • 野球解説者 中畑 清さん
  • 順天堂大学准教授 鈴木大地さん
  • 昭和女子大学理事長・学長 坂東眞理子さん
  • プロスキーヤー、クラーク記念国際高等学校校長 三浦雄一郎さん
  • 明治大学文学部教授 齋藤孝さん
  • マラソンランナー 谷川真理さん
  • 数学者 秋山仁さん
  • TVキャスター 草野仁さん
  • サッカー選手 澤穂希さん
  • ピアニスト 梯剛之さん
  • 女優 竹下景子さん
  • 食育研究家 服部幸應さん
  • おもちゃコレクター 北原照久さん
  • 宇宙飛行士 山崎直子さん
  • 早稲田大学名誉教授(工学博士) 東日本国際大学副学長 エジプト考古学者 吉村作治さん
  • 工学博士 淑徳大学教授 北野大さん
  • 登山家 田部井淳子さん
  • 音楽家 タケカワユキヒデさん

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