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「おかねの作文コンクール」

第48回「おかねの作文」コンクール(中学生)(2015年)

おかねについて考えてみよう

講評

第48回「おかねの作文」コンクールには、全国の中学生から、前年より47編多い3,203編の作品が寄せられました。テーマは、おかねに関することであれば「自由」です。厳正な審査の結果、特選5編、秀作5編、佳作50編の入賞作品が決まりました。

お金の使い方について、お金をくれた人の思いについて考えたり、有意義な使い方についてさまざまな角度から考察した作品が多数寄せられました。自分の身近な体験を基にお金の価値や銀行の働き、将来について考えたことを、中学生らしい視点で表現した作品も見られました。これらの中から特選に選ばれた5編の概要を紹介します。

金融担当大臣賞「『お金の使い方』を考える」の筆者は、日頃母親とゲーム感覚で、お金を使う時や使った後にそれぞれ「浪費」「経費」「投資」のどれに当たるのかを判定し合っています。例えば、献立には不要な食材でも、料理の腕を上げるために買うのは「投資」と考えます。判定を続けるうち、筆者はお金の使い方についての「真の心得」を二つ考え出しました。(1)お金を賢く使うための頭の準備として、自らの将来像を明確にし、日々の出費を三つに峻別できる見識と価値観を形成すること、(2)「投資」を「浪費」にしないため、お稽古事などは成果を得るまでたゆまぬ努力をすること、です。「お金は、使う人の夢や夢に向かっての使い方によって価値が大きくも小さくもなる」とし、今後「投資」するお金が「輝く将来に向けて存分に活躍してくれるよう」に自身と将来を見つめ直す、と結ばれています。審査員からは「着眼点、内容、文章力のいずれも高く評価できる」「お金の使い方は必要なものと欲しいもののように二分して考えることが多いが、三つに分けて考えている点が面白い」などが授賞理由として挙げられました。

文部科学大臣賞「最後の一万円」は、3年前に98歳で亡くなった曾祖母が死の直前、筆者にくれた1万円札についての作品です。お金で苦労したことがなく、1万円を使い切るのはそう難しくはないという筆者。とてもかわいがってくれた「大きいおばあちゃん」が何かを買ってくれても当たり前のように思い、あまり感謝もしていませんでした。しかし、曾祖母のしわしわの手から渡され、最後のお小遣いとなった1万円札は、封筒に入れたままで使えません。「何か大きいおばあちゃんの思い出になるものを買ったら」と母親に言われても、一緒に過ごした時間を思い出せるような何かは思いつかず、曾祖母と過ごした記憶はそもそも忘れることはないので、余計に物に変えるのは難しいと述べています。たまに封筒を開けて1万円以上の価値をもつ特別な1万円札を見ながら、「曾祖母の声が聞こえそうな今はまだ、使う時期ではなさそう」と結論付けています。「文章力がある」「人情に訴える作品」「構成が上手く飽きさせない展開」などと審査員から高い評価を受けました。

日本銀行総裁賞「『活きたお金の使い方』とは」の筆者は、何一つ不自由はない生活をしているが、決して甘やかされて贅沢に育ってきたわけではないといいます。ある日、母親から何日もかけた内職でもらえたお金がわずか1,000円だったという話を聞かされた筆者は、1,000円はすぐ使いきれるけれど稼ぐのは大変だと知り、貯金しているお金を使う時は、両親が頑張って働いて稼いでくれたのだから無駄な使い方はしたくない、「活きたお金の使い方」をしたいと考えます。例えば、本を買うことは「読書で思考力や新たな知識や言葉が身につき、いろいろな考え方を知ることができる」ことから、「活きたお金の使い方」と述べています。そして、お金は苦労して努力して手に入るものだということを忘れず、活きたお金の使い方を心掛けていこうと締めくくっています。「お金のことを真剣に考えている」「お金の重み、両親への感謝が表現されていて良い」などの声が審査員から上がりました。

日本PTA全国協議会会長賞の「曽祖母からの三千円」の筆者は、年金生活の傍ら手作り人形を制作・販売している90歳の曽祖母から「大事に使って」と夏休みに渡された千円札3枚を、無駄遣いはできないと財布に入れたままにしています。母親にも「お金を大事に」とよく注意されています。スーパーで渡された200円で買う物をすぐに決めた自分に対し、菓子売り場でなかなか決められない4歳の妹を見て、同じ金額でも使う人によって価値が違うことに気付きます。軽い気持ちで物を買っていた自らを恥じ、曽祖母や母の「大事に使う」が「価値のある使い方」を示す言葉だと認識します。お金は光熱費や学習塾代など目に見えないものにも使われていることを母に聞き、塾でいいかげんな行動をとることもあった自分を反省します。お金の重みを考え、財布の3,000円で価値のある買い物をし、使い道を曽祖母に報告しようと筆者は述べています。審査員は「お金と曽祖母を大事に思う気持ちを感じた」「自分が親から投資してもらっているとの意識を持つことができている」「お金の価値観が人によって異なることがよく表現されている」などと評価しました。

金融広報中央委員会会長賞「塵も積もれば」の筆者は、1円硬貨が「大好き」で、夢は「1円硬貨で1億円貯めること」です。小さな1円を貯金する時、「これでまた1億円に近づいた」とワクワク感を得ることができ、その価値は「1円以上」だと述べています。支払いなどで1円が必要になった母親にねだられることもありますが、反対に1円を父母からもらうこともあり、1円硬貨ばかりだと使ってしまうことがないので、今のところ順調に貯まっています。使い道として、貧しい国の子供たちに薬を届けたり、盲導犬育成団体に寄付したりしたいと、1円硬貨の先にある夢も広がっています。1億円分の1円硬貨は重さ100トンにもなり、まさに「塵も積もれば山となる」です。自分も今後の努力次第で何にだってなれる、焦ることはない、と胸をふくらませています。「まじめに取り組むと暗くなりがちな貯金を、やや軽いタッチで明るく書いている」「将来の使い方を社会的視点で考えているのが良い」などの評価を得ました。

著名人・有識者が語る

  • 作家 上橋菜穂子
  • 落語家 林家たい平さん
  • 劇作家・演出家・女優 渡辺 えりさん
  • 青山学院大学陸上競技部監督 原 晋さん
  • 東京女子医科大学・先端生命医科学研究所教授 清水 達也さん
  • 元スピードスケート選手/長野五輪銅メダリスト 岡崎 朋美さん
  • 工学博士 石黒 浩さん
  • 日本体育大学教授 山本 博さん
  • 編集者・評論家 山田 五郎さん
  • 作家 荒俣宏さん
  • 医学博士 日野原重明さん
  • 山形弁研究家、タレント ダニエル・カールさん
  • 公認会計士 山田真哉さん
  • タレント パトリック・ハーランさん
  • 精神科医、立教大学教授 香山 リカさん
  • 野球解説者 中畑 清さん
  • 順天堂大学准教授 鈴木大地さん
  • 昭和女子大学理事長・学長 坂東眞理子さん
  • プロスキーヤー、クラーク記念国際高等学校校長 三浦雄一郎さん
  • 明治大学文学部教授 齋藤孝さん
  • マラソンランナー 谷川真理さん
  • 数学者 秋山仁さん
  • TVキャスター 草野仁さん
  • サッカー選手 澤穂希さん
  • ピアニスト 梯剛之さん
  • 女優 竹下景子さん
  • 食育研究家 服部幸應さん
  • おもちゃコレクター 北原照久さん
  • 宇宙飛行士 山崎直子さん
  • 早稲田大学名誉教授(工学博士) 東日本国際大学副学長 エジプト考古学者 吉村作治さん
  • 工学博士 淑徳大学教授 北野大さん
  • 登山家 田部井淳子さん
  • 音楽家 タケカワユキヒデさん

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