金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2006
実施報告
金融教育ケーススタディ
小学校の部
開催場所:610会議室 定員:80名(各50分)
開催時刻:【第1回】 15:40~16:30
ゆやっ子マートでお買い物
~買い物体験から学ぶおかねの使い方~
山中 哲夫 教諭 大阪府堺市立熊野小学校
レジュメ(PDF 586KB)
配布資料(PDF 281KB)
ゆやっ子マートは、平成13年度から毎年、堺銀座西商店街で行っている出店体験学習のことで、4~6年生は店を設定するという立場で参加、1~3年生は消費者、買う側の立場で参加しています。
4~6年生が関わるゆやっ子マートは総合的な学習の一環として行っており、仕入れから販売、収支決算までを児童自らが計画・実行します。こうして流通システムの一環を体験することによって、(1)様々な人との出会いを大切にする、(2)ものやお金を大切にする、(3)働く人の思い、願いや工夫を知る、といった点を学習の目的としています。
低学年の買い物行動では、計画性を持った活動をすることで、(1)買うという行為自体を目的とするのではなく、意識を持った主体的な活動を行う、(2)高学年児童の様子を見て、様々な工夫を感じ取る、(3)振り返りの活動を通して達成感や成就感をもつ、といった点を目指しています。
ケーススタディでは、会場参加者にゆやっ子マートの店づくりの一端を体験していただくために模擬授業を行いました。
まずグループ編成をし、グループ内で社長、副社長等の役割分担を決める。続いて何を売るかを、社長を中心に話し合って決める。次にその店にふさわしいネーミング、店の名前を考える。こうして準備が整ったらチラシや看板のアイデアを出し合い、販売活動に入っていきます。
……ゆやっ子マートで得た収益金は、事前に子どもたちに使い方の見通しを持たせており、そこでは老人施設への寄付など社会貢献的な使い方も考えているようですが、2006年度の6年生は卒業遠足の資金にしようという話になっています。
豊かな自然や地域と触れ合う社会体験を通じた実践学習を、模擬体験やビデオ上映を織り交ぜて紹介しました。
モノを売ることによって人と出会い、人と交流をして、自分たちも満足します。その結果としてお金やモノの大事さ、勤労の大事さを追求していける子どもに育って欲しいと願っています。ゆやっ子マートは生徒も先生も楽しみながらやっている学習です。