金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2008
実施報告
大人のおかねセミナー 知るぽると金融教育教室
証券投資:リスクと役立つ知識
開催場所:東セミナールーム 定員90名(各50分)
開催時刻:14:30~15:20
対 象:大人向け
講 師:(社)日本証券アナリスト協会
三井住友アセットマネジメント(株)
チーフエコノミストCMA(協会検定会員) 宅森 昭吉 氏
レジュメ(PDF 563KB)
証券投資は相場変動などのリスクを伴います。リスクを回避し、リターンの向上を図るためには分散投資などの各種手法と共に、金融・経済情勢の見通しが重要です。身近で役立つ経済予測手法を紹介します。
日本のマクロ統計で市場関係者が大変注目するものが2つあります。1つめは3か月ごとに発表される「日銀短観」です。中でも、鉱工業生産と動きが似ている大企業製造業の業況判断DIが重要です。
このDIは、短観協力先企業に「良い」、「さほど良くない」、「悪い」の3つの中から回答して頂き、「良い」の回答割合から「悪い」の回答割合を引いたものです。プラスならば「良い」が多かったということになります。これを3か月前に調査した予測と対比すれば景気動向は一層分かります。
2つめは、四半期毎に公表される「GDP統計」です。個人消費支出が占める割合は、アメリカは7割で日本は6割弱ですが、景気動向の重要な指数です。政府が毎月発表する月例経済報告の「消費総合指数」を見ると、GDP 統計の個人消費支出の傾向を早めに読み取ることが出来ます。また日本銀行から毎月公表される「実質輸出入」で、「輸出」から「輸入」を引いて指数化した実質貿易収支を見ればモノに関する外需の傾向が分かります。
次に内閣府の「景気ウオッチャー調査」は、景気に敏感な立場にある方―タクシー運転手とか学校の就職担当者、製造業の経営者など2,050 人を任命し、毎月25 日から月末までに調査して翌月上旬頃発表されます。回答率が高く速報性・先行性がある景気指標です。
こうした指標のほかに、東京の桜の開花日は平年では3月28日ですが、「中旬に咲くと景気は拡張局面になる」とか、「五輪の年はOECD の成長率が前年に比べ上がり、ねずみ年は株が上がる」とかいった、ジンクスもあるのです。