金融教育公開授業
平成17年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
金融広報中央委員会
長崎県金融広報委員会
長崎の実施報告
「金融教育公開授業in佐世保(佐世保西高等学校)」
(18年1月26日開催)
長崎県立佐世保西高等学校は、長崎県金融広報委員会から金融教育研究校(17-18年度)の委嘱を受け、金融教育に取り組んでいます。同校は研究校に委嘱される以前から、「金融と経済の明日 高校生小論文コンクール」(金融広報中央委員会主催)で、在校生が文部科学大臣奨励賞、秀作のほか、佳作に多数選ばれたほか、学校賞も併せて受賞(いずれも平成16年)するなど、金融教育に熱心に取り組んでいる学校です。
1月26日(木)は、平成17年度(「金融教育元年」)「金融教育公開授業」の全国21ヶ所リレー開催の最後を飾る授業と講演会が同校で開催されました。公民科担当の臼山修教諭による現代社会の授業(1年生)のあと、キャスターの生島ヒロシ氏による講演が行われ、同校生徒のほか、保護者、学校関係者等、約621名が参加しました。また、地元新聞社も取材に訪れました。
参加者からは、「金融教育は“お金の話”に偏ったものではないことが分かって、今後授業で取り組んでいく方向性が見えた」(学校関係者)、「人生のライフプランを作ることが、マネープランにもつながるという生島氏の話は、とても参考になった」(保護者)などの感想が聞かれました。
▼参加者内訳:
生徒(1,2年生)550名、保護者49名、他校関係者11名、長崎県金融広報委員会関係者11名
公開授業「日本の財政問題と金融機関との関係」(臼山 修教諭)
700兆円を超える日本政府の財政赤字は、ニュースなどで耳にしても、ともすれば自分には直接関係がないことだと思われがちな問題です。そこで、「財政が悪化し、破綻したらどうなってしまうのか?」、「金融機関にどのような影響が出てくるのか」など、考えるためのヒントを示しながら、多額の財政赤字が、生徒たち自身の生活に繋がりのある身近な問題であることに気付かせることが、今回の授業のねらいです。
まず、日本政府の借金である国債の保有者内訳のデータをみたうえで、大口の保有者である金融機関のバランスシートの基本的な構造について簡単に説明し、日本郵政公社など個別金融機関のバランスシートを見ながら、預貯金をしている私たちの家計と日本国債、ひいては財政の状況が繋がっていることを具体的に示して説明しました。
(現代社会の授業の様子)
講演会「チャレンジから未来が見える」(講師:生島ヒロシ氏)
講演会は体育館で行われました。生島氏は、ご自身の学生時代、留学時代、また、TBSを辞めて独立した経験を紹介しながら、「自分に力をつけて、魅力を高めること」、「あらゆる機会をチャンスと考え、貪欲に何かを得ようとすること。そのためには、常にアンテナを張っておくこと」、「自分の人生のライフプランを立てると、お金の問題についても考える必要が出てくること」、「好きなことを仕事にしてお金を稼げるようになれたら幸せ。そのためには、失敗してもそれを糧にしながら、自分のやりたいことにチャレンジすること」など、アドバイスしました。
(体育館で講演する生島氏)
閉会
生徒会長の後藤さんは、生徒を代表し、「情熱的で畳み掛けるようなお話が、とても心に響いてきました。金融教育の話もわかりやすく、とてもためになりました。また、数多くの教訓を教えていただき、感動しました」と生島氏に対してお礼の言葉を述べました。