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金融教育公開授業

2011年度 金融教育公開授業(全国リレー講座)

島根県金融広報委員会
益田市立中西小学校
金融広報中央委員会

島根の実施報告

「金融教育公開授業 in 島根(中西小学校)」(10月12日開催)

益田市立中西小学校は、島根県金融広報委員会から金銭教育研究校(平成22・23年度)の委嘱を受け、物を大切にすることやみんなで協力して働くことを通して、「よりよい判断や我慢が出来る子ども」、「働くことに喜びを感じられる子ども」を目指し、金銭教育に取り組んでいます。

物を大切にすることへの意識を育てるため、教職員が「もったいない」をテーマに児童向けの劇を制作したほか、その劇に登場する「もったいないマン」のイラスト募集を行ったり、標語やポスターを作り、各教室前に掲示するなどの啓発活動を行っています。

また、児童が育てた米やもち米でお菓子を作り、地域の人に販売する取り組みを通して、支えてくれる周囲の人々への感謝の気持ちを持つとともに、お金を得るまでの手間や苦労を実体験しています。

10月12日(水)、日頃の取り組みの成果を金融教育公開授業として、地域の方々や教育関係者等に披露しました。公開授業が始まる前には、公開授業の中で議論することとなる児童手作りの東北地方の郷土菓子「ずんだ餅」が振る舞われ、来校者を喜ばせていました。

▼ 参加者内訳:

児童9名、開催校教員22名、開催校保護者2名、教育委員会等4名、他校教員8名、地域の方々12名、合計57名

1.公開授業

児童が育て、収穫したお米を有効活用する方法について話し合う中で、「販売活動で得たお金を東日本大震災の被災地に贈れないだろうか」という意見が出ました。

話し合いの結果、育てたもち米を使って東北地方の郷土菓子を作り、地区文化祭で地域の方々に販売することになりました。児童たちが企画したのは、「ずんだ餅(枝豆の薄皮を剥いで潰し、砂糖を混ぜてできたずんだを餅にまぶしたもの)」とりんごの果肉を使用したオリジナルの餅菓子です。たくさんの方々に喜んで買ってもらうために、宣伝部と商品開発部に分かれ、工夫を凝らしました。

宣伝部からは、宮城と岩手の県名から「みいちゃん」と「いっくん」のキャラクターを作り、ポスターを人通りの多い場所に掲示しPRする案が出されました。

商品開発部からは、持ち帰り用のパックにお菓子を作った子どもたちの写真を貼って安全性をPRしたり、無料で提供を受けたカップや竹串を使ってコストを抑えるなどの提案がありました。「おまけを付けて販売してはどうか」という意見には「コストが多くかかり、利益が少なくなると義援金が減るからダメ」などといった意見が発表されました。こうした活発な意見発表を通じて、児童たちは販売活動の仕組みについて主体的に学ぶことができました。

5年生の授業「がんばろう 日本!! ~私たちにできること~」の模様

2.講演会

公開授業の後、生活経済ジャーナリストのいちのせかつみ氏から、保護者や教育関係者、地域の方々を対象とした「子どもはお金が好きやねん ~今、お金の教育が必要なワケ~」と題した講演が行われました。

いちのせ氏は「まず、親がお金に対する関心を持って、早い段階から子どもたちにお金の正しい知識やお金との付き合い方を教えることが大切」と話されました。

来校者に対し、「金融と聞くと、投資という攻めるイメージを持つことが多いが、財産を守ることも大切。皆さんはトラブルから守ってくれる法律を知っていますか」と問い掛け、クーリング・オフに関するクイズが出されました。いちのせ氏は「知識がないことや生半可な知識を持っていることで騙されることが多い」、「正しい知識を持って、家庭で子どもたちも含めて話すことが大事」と語られました。

また、お金に関するトラブルは、お金と1対1で向き合う必要性が生じたときに発生することが多く、中でも地方から進学で都市部へ出てきた学生は狙われやすいと話されました。

さらに、いちのせ氏は「金融教育が最近盛んに言われているのは、お金を取り巻く環境が大きく変わってきたことにある。昔は給料が現金で支払われ、家庭でも限られた収入の中でやりくりする光景が見られたが、今は、銀行振込になりお金の流れが見えにくくなってきている」と指摘されました。「子どもを買い物に同行させて、どのように買うか見せるなど、工夫して教えること」や「千円の価値は違わないが、その千円をどう扱うかで人の価値は変わってくる」ことを子どもたちに伝えることが大切であると語られました。

いちのせ氏が家庭で行ってきた取り組みも披露され、1)お年玉をくれた人にお礼状を書かせたら、お年玉をくれた人に喜ばれるお金の使い方を考えるようになったこと、2)おこづかいに、家族の一員としての基本手当やお手伝い手当、勉強手当などの明細表をつけて渡すようにしたこと、3)おこづかいを外貨で渡したら、両替や為替相場に興味を持つようになったこと、4)高校生になって携帯を持ち始めた頃から、年俸制にしたことなど、ユニークなお金の教育に参加者は感心するように聴き入っていました。いちのせ氏は、「おこづかいを渡す時期や金額に正解はなく、子どもとしっかり向き合って、子どもに合ったやり方で始めるのがよい」と話されました。

講演の終わりには、「もったいないマン」が登場し、いちのせ氏へ感謝の言葉を贈りました。参加者からは「あらためて金融教育の必要性が分かった」、「おこづかいの与え方を子どもと一緒に考えてみたい」などの感想が聞かれました。

講演「子どもはお金が好きやねん ~今、お金の教育が必要なワケ~」の模様

3.プログラム

13:45~14:30
公開授業「がんばろう 日本!! ~私たちにできること~」(5年生・総合的な学習の時間)
授業者:益田市立中西小学校教諭 仙田塁
15:00~15:10
開会挨拶 益田市立中西小学校校長 大畑博重
15:10~16:20
講演「子どもはお金が好きやねん~今、お金の教育が必要なワケ~」
講師:いちのせかつみ氏
16:20~16:25
閉会挨拶 島根県金融広報委員会

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