金融教育公開授業
2013年度 金融教育公開授業
岐阜県金融広報委員会
岐阜市立岐阜商業高等学校
金融広報中央委員会
岐阜の実施報告
「金融教育公開授業 in 岐阜(岐阜商業高等学校)」(11月27日開催)
岐阜市立岐阜商業高等学校は、自らを励まし、休むことなく努力し続ける「自彊不息(じきょうふそく)」の校訓のもと、学業、学校行事、部活動、進路など様々な場面で一人一人の自覚と実践を促しています。本年度で31回目を迎える「市岐商デパート」は、日頃の各教科・科目および特別活動で身に付けた知識や技能を発揮する場として、教室では学ぶことができないことを体得できる学校行事となっています。
平成24年度からは、金融教育研究校の委嘱を受け、「賢い消費者になるための金融経済教育」を研究テーマに掲げ、今までの取り組みの「継続・定着・発展」を目指し実践してきました。
11月27日(水)に金融教育公開授業を開催し、1・3年生を対象とした公開授業と、住田裕子氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「ライフプラン」
20歳代から60歳までのライフプランについて、「マネープランゲーム」を用いて模擬的に体験し、グループごとに家計における「収入」と「支出」のバランスについて考えました。「住宅資金・教育資金・老後資金」といった人生の三大資金への対応を選択する中で、生徒たちは貯蓄の必要性や「危険負担」に備えた保険の必要性などについて学びました。最後に、各グループの代表がマネープランゲームの結果を発表しましたが、中には60歳で負債をかかえるグループもあり、「身の丈に合った生活が大切」との反省の弁が聞かれました。
(2)「経済指標による企業研究」
東証1部上場の企業に対する模擬投資を4月から行ってきました。公開授業では、投資対象となっている企業のうちの4社について、興味を持った動機、財務諸表分析、株価変動の理由を発表しました。株主優待券を見たり、発表者の説明を聞いたりしながら、各自がワークシートに各企業の経営方針や財務諸表分析からわかったことをまとめました。
(3)「金融に関する計算」
「情報処理」の科目で学習している表計算ソフトウェアを利用して、金融に関する計算を効率的に行う技法を学びました。自動車購入のためにローンを組んだ際の返済額を、1人1台のパソコンを用いてシミュレーションをしました。自動車の購入価格や支払期間・回数を変えることで頭金や月々の返済額がどう変化するかを調べ、自らのローン返済計画を立てるとともに、この過程で各自が考えたことや感想等をワークシートに記入しました。
(4)「ビジネスと売買取引」
個人の売買における現金以外の支払方法について学びました。まず、生徒個人や家族が所有しているカード(クレジット・デビット・プリペイド・ポイント等)を挙げて、様々なカードが生活の中に存在していることを確認しました。次に、それぞれのカードの特徴やメリット・デメリットなどをプリントに記入していきました。生徒たちは、カードの仕組みを理解するとともに、将来自分がクレジットカードを利用するか否かを理由と合わせて発表しました。
2.講演会
公開授業の後、住田裕子氏による「金融トラブルから身を守ろう」と題する講演が行われました。
住田氏は、契約はいつ成立するのかなど、身近で陥りやすい契約トラブルについて事例を挙げ、生徒たちに質問を投げかけながら話を進められました。口頭での約束でも契約が成立すること、同じ言葉でも違う捉え方がありトラブルの原因になることもあるため「はい」「いいえ」を明確にすべきこと、困ったことがあったときには一人で悩まず誰かに相談することが大切であることなどを話されました。
講演後、生徒からは「契約トラブルについて様々な事例を挙げて話してくれたのでとてもわかりやすかった」との声が多数上がりました。また、「社会に出る前に冷静に考えることができる知識を得ることができた」「自分がトラブルに遭ったときの対処法を学ぶことができた」「自分の日常の中にもトラブルが沢山あることがわかった」といった感想が寄せられました。
3.プログラム
- 12:40~13:25
- 公開授業
(1)「ライフプラン」(3年C組・総合実践)
(2)「経済指標による企業研究」(3年D組・課題研究)
(3)「金融に関する計算」(1年B組・情報処理)
(4)「ビジネスと売買取引」(1年C組・ビジネス基礎) - 13:40~13:50
- 開会挨拶
岐阜市立岐阜商業高等学校校長 林田仁 - 13:50~15:10
- 講演「金融トラブルから身を守ろう」
講師:住田裕子氏 - 15:10~15:15
- 閉会挨拶
岐阜県金融広報委員会事務局長 園部佳要子