金融教育公開授業
2014年度 金融教育公開授業
千葉県金融広報委員会
千葉県立柏井高等学校
金融広報中央委員会
千葉/千葉市(花見川区)の実施報告
「金融教育公開授業 in 千葉(柏井)(柏井高等学校)」(11月20日開催)
柏井高等学校は、「英明闊達」の校訓のもと、生徒ひとりひとりの個性を大切に、他者を尊重する精神を養い、社会に貢献する人材の育成に努めています。
平成25年度からは、金融教育研究校の委嘱を受け、「『リスク・コスト』から考えるキャリア教育のあり方」を研究テーマに掲げました。物事を考える習慣と力を身につけ、それを自らのキャリア形成に活かしていくことのできる生徒の育成を目指し、実践してきました。
11月20日(木)に金融教育公開授業を開催し、1年生の全9クラスで授業を公開したほか、生活経済ジャーナリストのいちのせかつみ氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
「私を育んだお金はいくら?」と題して、生まれてから高校を卒業する18歳までにかかる費用について考えました。
生まれたときの出産費用から始まり、住居費、水道光熱費、食物費、教育費など皆に共通する項目のほか、習い事や塾の費用、携帯電話代、おこづかい、医療費など、個人に応じた様々な費用がかかることを学びました。
また、エンジェル係数を算出した際には、子育ての大変さを数字で実感し、親への感謝の気持ちが芽生えた生徒が多数いたようです。そして、自分がここまで育つのに莫大なお金がかかっていることに驚き、お金は限りあるものなのでよく考えて計画的に使わなければいけない、といった意識が生まれたようでした。
生徒からは「自分のためにお金がたくさんかかっていることがわかり、そのお金を無駄にしないように生きていきたい」「教育を受けさせてもらっている今のうちに、たくさんのことを身につけて将来役立てたい」「お金の重要さや役割などがわかった」といった感想が寄せられました。
2.講演会
公開授業の後、いちのせかつみ氏から、「リスクとコストで考えるライフステージ」と題する講演が行われました。
金融とは、お金を融通すること、お金の貸し借りであること、リスクとは、わからないことに対して選択しなくてはいけないこと、答えが見えないことである、と解説されました。箱の中のクッキーのひとつだけが激カラ味だった場合、どれを選ぶかもリスクであると高校生に身近な題材でわかりやすく説明されました。
また、病気やケガ、仕事など世の中にはリスクが生じる場面がとても多いので、よく考えて選択するよう話されました。その中でも、携帯電話やスマートフォンは、便利であるが使い方によってはリスクを伴うので、犯罪やトラブルに巻き込まれない使い方を心がけるようにと注意喚起されました。
その後、コストについて、店頭に並ぶ商品の販売価格と原価の違いを解説され、生徒たちは会社の仕組みやお金の流れについて学びました。
最後に、生徒に向けて「自分の人生の主役は自分。自分にコストをかけ、自分を高めていくことを考えるのは自分自身です。10年後の自分はどうなっているか将来を見据えて、目標を持って行動できる大人になってください」と締めくくりました。
生徒からは「リスクとコストが詳しくわかってお金についての知識が深まった」「金融が意外と身近なことだとわかってよかった」、参加者からは「今後の生き方について生徒たちは実感しながら考えることができたと思う」などの感想が寄せられました。
3.プログラム
- 13:20~13:50
- 公開授業
「私を育んだお金はいくら?」(1学年全9クラス 総合的な学習の時間) - 14:05~14:10
- 主催者挨拶
千葉県立柏井高等学校校長 内藤秀子 - 14:10~15:10
- 講演「リスクとコストで考えるライフステージ」
講師:いちのせかつみ氏 - 15:10~15:15
- 閉会挨拶
千葉県金融広報委員会幹事長 野溝慎次