金融教育公開授業
2015年度 金融教育公開授業
宮崎県金融広報委員会
宮崎県立日南高等学校
金融広報中央委員会
宮崎県の実施報告
「金融教育公開授業 in 宮崎(日南高等学校)」(12月3日開催)
宮崎県立日南高等学校は、飫肥(おび)藩・伊東氏5万1千石の城下町として栄えた飫肥の傍に立地し、歴史と伝統を誇る進学校です。生徒は、幼い頃から地域に関わる行事に多く参加し、地域を愛し、地域とのつながりを大切にしています。また、本校では全国的にも珍しい英語の校是「EXCELSIOR(より高く向上しよう)」のもと、生徒が日々学業や部活動等に励み、夢の実現に向かって頑張っています。
12月3日(木)に金融教育公開授業を開催し、1年生を対象とする公開授業と、ダニエル・カール氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
消費生活の現状と課題について理解した上で、「一人暮らしの生活費をシミュレーションしてみよう」をテーマに、適切な意思決定に基づく、生涯を見通した家計の管理や資金計画について考えました。演習では、家計における収支のバランスや計画性にとどまらず、将来にわたるリスクを想定して、不測の事態に備えた貯蓄や保険などの資金計画についてもグループ別に協議し、シミュレーションを行いました。また、自立に向けて、今の自分に何が足りないのかを再確認し、これからの実生活においてお金を意識することの大切さを学びました。
2.講演会
公開授業の後、ダニエル・カール氏から、「金融教育を考える~日米の生活体験を通して~」と題する講演が行われました。
ダニエル氏は、子どもの頃から、お父さんと「契約」を結び、庭掃除や草刈、洗車などの「chore」(家事・手伝い)をして収入(おこづかい)を得たこと、この体験を通じて金銭感覚を学んだことなどをお話されました。そして、日米の金融教育の違いや、アメリカにおける考え方について説明されました。
一方、日本ではお金の話はタブーとする文化が根付いている、そのことで子どもや若者がお金について学ぶ機会を逃している、このままでは日本の若者はお金や金融について知識がないまま社会に出て「世界一おいしいカモ」になってしまう、との危惧を述べられました。そして、そうならないためには、お金や金融について一人ひとりがもっと関心を持ち、家族で話し合うことが大切です、と説明されました。
最後に、保護者に対して、お金にまつわる失敗談も良い勉強材料になるので積極的に子どもに伝えてあげて欲しい、と結ばれました。
生徒は、アメリカのお金に対する考え方に興味を持ち、自分たちのお金に対する意識が甘いことを再認識したようです。お金の大切さを実感できる講演会でした。
3.プログラム
- 13:20~15:00
-
公開授業
「ひとり暮らしの生活費」(1年生 家庭基礎)
指導者:宮崎県立日南高等学校教諭 中山知子、教諭 西村嘉史 - 15:10~15:20
-
開会挨拶
宮崎県立日南高等学校校長 坂本一信
主催者挨拶
宮崎県金融広報委員会副会長 緒方公一 - 15:20~16:25
-
講演「金融教育を考える~日米の生活体験を通して」
講師:ダニエル・カール氏 - 16:25~16:30
- 生徒代表のお礼のことば