金融教育公開授業
2016年度 金融教育公開授業
岡山県金融広報委員会
玉野市立玉野商業高等学校
金融広報中央委員会
岡山の実施報告
「金融教育公開授業 in 岡山(玉野商業高等学校)」(11月22日開催)
玉野市立玉野商業高等学校は、昭和32年4月に創立し、以来「誇り(Pride)、ゆとり(Placidity)、粘り(Perseverance)」の3Pを校訓に掲げ、「地域に愛され、地域に根ざし、地域に貢献する学校」として日々の教育活動に取り組んでいます。
毎年、開校記念日(4月20日)に実施している「スキヤキパーティー」は、半世紀の歴史をもつ名物行事の一つです。また、平成24年度から実施している「キッズビジネスタウンたまの」は、「子どもたちが創る子どもたちの街」の理念のもと、「みんなで働き、遊ぶことをとおして、社会の仕組みを学ぶ」ための地域密着型の行事として定着しています。
平成27年度より金融・金銭教育研究校の委嘱を受け、本年度は2年目の集大成として11月22日に金融教育公開授業を実施し、全学年を対象とする公開授業と山田真哉氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「資産運用に関するシミュレーション」
1年生の科目「情報処理」において、与えられた条件に最も適した解を求める表計算ソフトの関数を用いて資産運用をシミュレーションする授業を行いました。生徒たちは、複利によって10万円を12万円に増やすための難解な計算は、関数を活用すれば簡単に行うことができ、資産運用に役立てることができることを理解しました。
(2)「業種別財務諸表分析」
2年生の科目「財務会計Ⅰ」において、生徒を8グループに分け、8つの業種(農業、漁業、建設業、一般機械機器製造業、食品製造業、卸売業、小売業、通信業)の財務諸表を分析する授業を行いました。生徒たちはグループごとに担当した業種の流動比率・当座比率・売上原価率・固定資産回転率などを計算し、分析することにより、各業種の特徴を導き出しました。これにより、財務諸表の重要性について理解を深めることができました。
(3)「高校生の消費実態」
3年生の科目「マーケティング」において、プロモーション戦略についての授業を行いました。本校生徒のスマートフォンの利用料金やサービスの利用状況のデータを「子どものくらしとお金に関する調査」による全国平均のデータと比較し、特徴を考察しました。通信会社が行うプロモーション戦略がどのような影響を与えているのかについて、生徒自身の体験に照らして考え、消費の実態について理解を深めることができました。
2.講演会
公開授業の後、山田真哉氏による「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?~明日から使える高校生会計学~」と題する講演が行われました。
参加型の講演会で、生徒たちは講師の出題するクイズに対してワークシートに解答を書き込んで発表したり、自由に質問や発言を行ったりしました。特に「数字センス」クイズでは、言い換えや割り算、単位変換などを行うことで、見方や考え方が変わる体験をしました。
日頃から学習している会計分野の知識を深めながら楽しく学ぶことができました。
生徒からは、「その場の感情にとらわれず、勘定でものごとを考え、損をしない上手な買い物ができるようになりたいと思った」「日常生活から専門分野にまでつながる大事な考え方を学ぶことができて良かった」といった感想が寄せられました。
3.プログラム
- 9:55~10:45
- 公開授業
(1)「資産運用に関するシミュレーション」(1年生 情報処理)
(2)「業種別財務諸表分析」(2年生 財務会計Ⅰ)
(3)「高校生の消費実態」(3年生 マーケティング) - 10:55~11:00
- 開会挨拶
玉野市立玉野商業高等学校長 村上洋之 - 11:00~12:25
- 講演「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?~明日から使える高校生会計学~」
講師:山田真哉氏 - 12:25~12:30
- 生徒代表 お礼のことば
- 12:30~12:35
- 閉会挨拶
岡山県金融広報委員会事務局長 井上健