金融教育公開授業
2016年度 金融教育公開授業
島根県金融広報委員会
津和野町立津和野中学校
金融広報中央委員会
島根の実施報告
「金融教育公開授業 in 津和野(津和野中学校)」(10月14日開催)
津和野中学校は、山口県に隣接し、歴史と文化の薫る「山陰の小京都」と呼ばれる観光の町に立地しています。生徒は幼い頃から地域行事へ多く参加し、そのつながりを大切にして育っています。総合的な学習の時間では、ふるさと学習を軸として、1年時「ふるさとを知る」、2年時「ふるさとと関わる」、3年時「ふるさとを見つめ、生き方を考える」というテーマで、体験的活動を充実させています。町営塾である「藩校」(津和野藩の藩校が由来)に通いながら学習習慣を身につけている者も多くいます。
同校は、島根県金融広報委員会から平成27・28年度の金融教育研究校の委嘱を受け、10月14日(金)に金融教育公開授業として、3年生を対象とする公開授業と加賀屋克美氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
公開授業では、「家計シミュレーションを通して収支について考えよう」と題し、生徒は5年後に一人暮らしをしている自分の生活をイメージし、1か月にどのくらいのお金がかかりそうか、シミュレーションを行いました。
まず、支出にはどのような項目があるのか、全員で考えてみました。衣食住のほかにも、携帯電話代、医療費、社会保険料、税金、奨学金の返済などの項目もあがりました。一人暮らしには意外とお金がかかると気づいた生徒が多かったようです。
次に、一人ひとりが自分の生活にかかる金額をシミュレーションしたうえで、グループ内で説明し、互いにアドバイスを行いました。
最後に、数名の代表者が前に出て発表し、支出額やどの項目にどの程度お金をかけているのかなどを説明しました。発表を聴いて、生徒は自分の支出が人と比べてどうなのかを認識し合いました。また、支出と収入とのバランスの大切さについても学びました。
発表の中では、「将来に向けて貯蓄をすることも大切」との意見も出されました。一人ひとりが自立に向けて、支出に対する意識を高めることができました。生徒にとってイメージを膨らませやすい「一人暮らし」からお金について考えることで、興味を持って意欲的に学ぶことができました。
2.講演会
公開授業の後、加賀屋克美氏から「日米のディズニーで教わった感動のサービス」と題した講演が行われました。加賀屋氏は、ディズニーランドで働いた実体験やエピソードを交えながら、働くうえでは、仕事の内容よりも、「何のために働くのか」をよく考え、「誰かの役に立つ」、「特別で大切なお客様にハピネス(幸せ)を提供する」という覚悟を持つことが大切であることを、生徒にわかりやすく伝えてくださいました。
そのうえで、親や身近な人への感謝の気持ち(ありがとう、ごめんね)を伝える「勇気=言う気」や、「思いやり」を持つことができれば、どこでもしっかり働くことができる、と生徒にエールを送ってくださいました。
生徒は真剣に聞き入っていました。講演の後、「将来、誰かのために役に立つ仕事をするという夢を必ず叶えたい」、「働くことだけでなく、生きていくうえで、一日一日を大切に過ごしていきたい」といった前向きな感想が多数寄せられました。
3.プログラム
- 9:45~10:35
- 公開授業
「家計シミュレーションを通して収支について考えよう」(3年生 社会科<公民>)
授業者:津和野中学校教諭 山吹望美 - 10:50~11:00
- 開会挨拶
津和野町立津和野中学校校長 倉橋宏明 - 11:00~12:30
- 講演「日米のディズニーで教わった感動のサービス」
講師:加賀屋克美氏 - 12:30~12:35
- 閉会挨拶
島根県金融広報委員会事務局長 山本篤