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2012年度 教員のための金融教育セミナー

2.分科会(金融教育の事例紹介とワークショップ)

小学校分科会

進行およびコメント:
国士舘大学 北 俊夫 教授

実践発表およびワークショップ(1)

「『需要と供給ってなに?』からはじまる経済学習の単元開発
~『西小プロジェクト2011 私たちの暮らしと経済』の実践を通して~」(総合的な学習の時間)
静岡県焼津市立大井川西小学校 殿岡 正英 教諭

実践発表

11月に、学校と地域が一体となって取り組む「街道カーニバル・こども門前市」という行事があります。本校ではこの「こども門前市」での販売活動を経済的な学習の教材として、6年生の総合的な学習の時間に取り入れました。

実践の目的は、「こども門前市」での販売活動を単に楽しい行事で終わらせるのではなく、ものの値段の決まり方を調べたり、実際にものを販売したりする活動を通して、経済的な学習への子どもたちの参加意欲を高めることでした。そのために、4つの実践目的を設定しました。(1)経済の仕組みに関心をもち、意欲的に調べ考える、(2)問題を見つけ問題解決に必要な情報を集める、(3)金融教室・経済教室で学び、経済の仕組みについて考える、(4)これらを「こども門前市」での販売体験活動に生かす、です。

5月には、「需要と供給とは」という視点を設定し、東日本大震災後のスーパーのペットボトル売り場の写真から、商品の供給に着目させ、ものが不足すると値段は上がるのか下がるのか、商店での調査活動をもとに話し合いました。6月には、「ものの値段の決まり方」という視点で、地元の金融機関の協力で金融教室を開催し、値段がどのようにして決まるのかを学びました。ペットボトルの水を題材に、ものの値段の構成要素には、材料費・設備費・人件費・輸送費・販売費などがあることをわかりやすく説明して頂きました。金融教室で学んだ後、パンの販売価格を決める授業を展開しました。7月には、「需要と供給のバランスが崩れると」という視点で、財務事務所の方による経済教室を開催しました。ものの値段を安くするには、材料費や人件費などを下げなければならないこと、人件費が下がると働く人のお給料も下がってしまうことなどを説明して頂きました。

こうした実践の結果、子どもたちは経済の仕組みがものの値段などを通じて自分たちの生活に大きく関わっていることを知りました。また、「こども門前市」での販売体験を通して、実践の目的であった経済的な学習への参加意欲を高めることができました。

ワークショップ

ワークショップの導入部では、ものの値段の決まり方をパンを題材に考えてみて頂きました。1日目に100個のパンを1個200円で販売したら、半分の50個が売れ残ったため、翌日はパンを1個150円で販売したところ、午前中に100個すべて売り切れてしまったという状況を前提として、3日目にパンをいくらで販売するべきかを考えるとともに、この作業から子どもたちがどのようなことを学習するのかを考察しました。
続いて、総合的な学習の時間において経済学習を行うことを想定し、グループ単位で3つの視点を設定しながら、経済学習の単元計画を考えるという課題に取り組みました。あるグループからは、5年生が米づくりを体験するという学習を、(1)生産者の工夫や流通などの仕組みを学ぶ、(2)需要と供給を考える、(3)値段を決める、という3つの視点を踏まえつつ実践するという発表がありました。他にもテーマとして水産業や税金をとり上げるなど、様々な計画案が出されました。

コメント及び質疑応答

北先生より、殿岡先生の実践について、(1)子どもたちにとって馴染みの薄い経済を、身近なところで起こった事象をとり上げることでわかりやすくし、子どもたちの生活に密着した教材開発がなされている、(2)地元の金融機関など専門的な知識をもつ外部の方々の協力を得ながら実践されている、(3)授業で学習したことを「こども門前市」で生かしたように、知識と実践を結びつけて教育に取り組んでいるといった評価を頂きました。

また、新学習指導要領において金融や経済の学習は、社会科だけでなく家庭科や道徳など様々な教科で位置づけられている。このほか、総合的な学習の時間はダイナミックな展開が可能であることから、今回の実践発表の視点などを参考にして、各教科相互の関連づけを図りながら、総合的な学習の時間の中で金融教育に取り組んではどうかというお話がありました。

本実践事例は、「金融教育を考える」第8回小論文コンクール(2011年)特賞作品として当ホームページに掲載されています。
「金融教育を考える」第8回小論文コンクール(2011年)

小学校分科会の模様(1)

実践発表およびワークショップ(2)

「買い物のスペシャリストになろう」(家庭)
香川大学教育学部附属高松小学校 川地 由美 教諭

実践発表

学習指導要領で掲げられている小学校の家庭科の目標の一つは、家庭生活をよりよくしようとする実践的な態度を育てることとなっており、学んだことを実生活の場で生かすことのできる子どもを育てていかなくてはなりません。また、学習指導要領の「身近な消費生活と環境」では、身近なものの選び方、買い方を考え、適切に購入できるよう指導することとされています。

よりよい消費者になるには、どのようなことを考えて購入すればよいのか。今回の5年生での実践では、商品を選ぶ際に、それが本当に必要か、それに代わる商品はないか、など批判的思考を用いて商品を決定する場面、実感・体感を伴った形で商品を比較する活動を取り入れ、商品を決定するときに葛藤が生まれるような場面を設定しました。本校では、「お誕生日給食」の際にデザートを出しているので、パフォーマンス課題として、皆に喜ばれるデザートを考えて購入しよう、というテーマを用意しました。

価格や材料等が異なるプリンを用意し、子どもたちに比較させました。紙パックに入っている商品の方がプラスチック容器に入っている商品より環境面でよい、添加物が入っていない方がよい、地産地消にこだわりたい、給食の後に食べるから量が少ない方がよいのではないか、など様々な意見が出ました。結果的に子どもたちが選んだのは、卵アレルギーの児童がいることも考慮し、卵を使っていない一番価格の高いプリンでした。子どもたちからは、品質や環境、値段のことを考えながら選ぶのは難しかったが、みんなが喜んでくれてよかった、家で買い物をするときもちゃんと考えて選びたい、というような感想が聞かれました。

こうした実践の結果、子どもたちが、学んだことを自分の生活とつなげて考えることができるようになりました。また、比較して考えさせることにより、どの観点を重視するか自分なりの根拠をもって考えられるようになりました。自分の生活に置き替えて考えさせることで、実感を伴った理解となり、実生活に生かそうとする意欲も高まったほか、子どもたちから様々な意見が出て、お互いの価値観を認めることができるようになってきたと思います。

ワークショップ

まず、香川県内で実際に販売されている5種類のプリンの品質表示や価格等を見ながら、香川県民になったつもりで自分だったらどのような点を重視してどのプリンを選ぶかをグループで話し合い、意見を発表して頂きました。環境への配慮という観点からリサイクル表示のしっかりしているプリンを選ぶ、健康面からカロリーに着目する、輸送の際に排出されるCO2や地産地消の面から香川県内で作られたプリンを選ぶなど、様々な着眼点がありました。
続いて、5年生・6年生の家庭科の年間指導計画案を見ながら、どの項目に消費者教育・金融教育を取り込むことができるかを話し合いました。夏の暮らしと冬の暮らしを学ばせる授業で、光熱費や節電効果の視点から消費者教育につなげて教えることができるのではないか、食事について学ばせる授業で、家族の1週間分の味噌汁を題材に、栄養面を考えながら計画的な買い物を考えさせてはどうか、といった様々な意見が出ました。

コメントおよび分科会総括

北先生は、川地先生の実践について、子どもに問題意識をもたせるための題材として身近な食べ物をとり上げ、さらに子どもたちの思いを給食のメニューとして実現するところまで計画されており、工夫された取り組みであると述べられました。また、今回の実践のように、子どもたちに多様な視点から総合的に判断させることは、社会生活を営む上で必要な判断力を身につけさせることにつながっていると話されました。

最後に、小学校における金融教育の課題として、(1)金融教育で目指していることは何なのかを明確にすること、(2)お金や金融に関する教育がどの学年のどの教科で実践可能なのかというグランドデザインをもつこと、(3)学校全体で金融教育に取り組む体制を作ること、の3点が重要であると述べられました。

小学校分科会の模様(2)

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