ビギナーズのためのファイナンス入門
第3講 貯蓄・投資・リスク
Dialogue 3 家で
友香子「ボーナスどうしようかな。」
佐織「私にもおすそ分けをよろしくね!それにしても、アネキはしっかり貯めてるよね。」
友香子「貯めると言ったって、難しいのよ今は。ああどうしよう。思い切って外貨預金にしちゃうか、投資信託でも始めてみようかな。」
佐織「さすがだね。なんかオトナって感じ。外貨預金ってさ、ドルとかで貯金するんでしょ。」
友香子「あんた案外よく知ってるわね。でも、投資信託は知らないよね。」
佐織「トーシシンタク、なにそれ?」
友香子「株や債券を組み合わせて少額でも買える単位をプロが・・・」
佐織「何だかおもしろうそうじゃない。だけど儲かるときも損することもあるんじゃない?」
友香子「そうよ。そのとおり。でも最近は私みたいなOLも買ってるのよ。まあリスクを考える必要はあるわね。」
佐織「え、リスクってなあに?・・・・」
Knowledge 3 貯蓄や投資とリスク
1996年、政府はフリー・フェア・グローバルの3原則によって金融ビッグバンに取り組むことを打ち出しました。
ビッグバンとは宇宙誕生の大爆発のことで、金融サービスに関連する銀行などの金融機関、保険会社、証券会社のすべてにわたり、政府の規制を極力排除し、自由な営業活動を認めようとするものです。その結果、従来は証券会社でしか扱われなかった投資信託が銀行で販売されたり、一般個人向けの外貨預金が解禁されたり、インターネット証券会社が参入するなどの動きがありました。
「金融商品」とは聞き慣れない言葉ですが、定期預金、外貨預金、生命保険、投資信託などの金融関連の取扱品を指し、消費者の手持ち資金を有利に運用するために、多様な「金融商品」が販売されるようになりました。
消費者にとっては選択の幅が拡大し、利便性も向上するなどいいことばかりのようですが、一方で、正確な情報による商品選択が求められるようになったことも見逃せません。その商品を選択したことによるリスク(将来価値の減少などの危険)の有無や、金融機関などの経営の安全性にも気を配る必要があります。
Skill 3
銀行や保険会社、証券会社の情報を新聞広告やインターネットなどから収集し、その表現や選択の際の注意事項などを調べてみよう。