金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2006
実施報告
7F 大教室 知りたい!受けたい!おかねの授業
3.2時間目 あなた自身の経済を知ろう!
いとう それでは、荻原先生にこれから2時間目の授業を始めていただく前に、まずは海外で行われているお金の授業の実例をVTRで見ていただきたいと思います。
【映像で、将来の家庭生活で出会うさまざまな仕事を女子と男子で協力分担し、問題を解決していく能力を養うことを目的とするスウェーデンの授業を紹介。子どもたちを責任ある社会の一員に育てるには小さいときから金融教育を行うことがとても重要と説明。】
早見 やはり自分たちが社会をつくるんだという意識を小さいころから持つというのは大切ですね。子どもも、自分が大人になったら自分の住む社会だから、それをよくするために、今、教育を受けているんだと、勉強する姿勢も変わるのではないかなと思います。
いとう それでは荻原博子さん、2時間目の授業、よろしくお願いします。
荻原 はい。まずこんな話があります。妹が欲しいとお母さんに言ったんだけど経済的に無理と言われました。赤ちゃん一人ぐらいふえてもそんなにお金はかからないと思うんだけれども、これは一体どうしてなのかしら。これを私の授業の中では考えたいと思いますが、皆さんどう思いますか。
子ども 入院費用とか、子どもを産むのに出産費用とかでたくさんお金がかかるからではないかなと思います。
荻原 なるほど。そうかもしれませんね。次は。
子ども 僕、聞いたことがあるんですけど、一人の子どもを育てるのに、もし大学まで行くとしたら家を買うぐらい、4,000万円ぐらいかかると聞いたことがあります。だから今、例えば自分がいて、妹が欲しいといったらもう一人4,000万円かかる。
荻原 あなたは何人兄弟ですか。
子ども 僕のうちは3人です。
荻原 では1億2,000万円ですね。では、この答えは一番最後に置いておいて、こんな質問があります。お母さんに買い物を頼まれたとき、おつりでガムを買ったら怒られました。これはどうしてでしょうか。
子ども 許可もなしに勝手におつりでガムを買ったから怒られた。
子ども 親が働いたお金なのに勝手に使ったから。我慢することを覚えてほしいからだと思います。
子ども ガムにお金を使うのだったら、いろんなところで使ったほうが皆のためになるというか、もっといろんな使い方があるからかなと思いました。
荻原 なるほど。結局、お母さんは当然、渡したお金のおつりを持ってくるでしょうというふうに皆さんを信用しているわけです。だからその信用を裏切ることになる。先ほども信用はとても大切なんだというお話が出ましたけれども、お金に関する信用というのは特に失うと非常にダメージが大きいですよね。お父さんお母さんに信用されないと悲しくなりますね。
人間はやっぱり信用されなければいけないというのが、このお金の根幹にあるんです。これをいつまでも忘れないで、社会に出ても特にお金のことでは人から信用を得られるような生活をしていかなければいけないですね。
(小遣いの金額についての子どもとのやりとりののち)ほかのお友達が一体どのぐらい小遣いをもらっているのか見てみましょう。平均金額は小学生が945円、中学生が2,738円、高校生が5,590円です。それと、家のことをお手伝いしてお金をもらう人もいます。