金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2010
金融教育セミナー 北海道会場
日本証券業協会
渡邉 信之 氏
((NPO法人)投資と学習を普及・推進する会 証券カウンセラー)
「株式投資の基礎知識」
余裕をもった長期投資、分散投資で、低金利時代の資産形成を
今は、100万円を銀行の1年定期に入れて1年後の利息が300円。利息の付く口座に預けていて、銀行がつぶれたら1,000万円と利息分しか戻りません。景気が悪くデフレの状況ですが、長い間には物価が上昇するインフレが起きますので、物価が2倍になったのに低金利で運用されている資産は半減という事態も生じます。低金利時代に資産をどう運用するか、真剣に考える必要があります。
株式の魅力は、①値上がり益を期待できる、②業績により利益配当や株主優待などを受け取れる、③株式分割で株数増加の期待、などがあります。東京証券所第一部全上場会社の配当利回りは年1.9%程度です。100万円投資して19,000円の配当金を受け取ることになります。配当金を求めて株式投資をされている方々も増加しています。
株の購入に伴うリスクには、投資先が倒産する等の「信用リスク」、価格・金利・為替の「変動リスク」、国の財務内容による「カントリーリスク」、「インフレリスク」、すぐに換金できない「流動性リスク」などがあります。投資対象や投資時期を分散させたり、複利効果が効く長期投資をして、これらを回避します。米国では、3~5銘柄を長く持っている人が金持ちになっています。
投資時期の分散では、ドル・コスト平均法(定額購入法)の活用もできます。株価に左右されずに定額を少しずつ投資する方法で、株価が下がっている時には平均購入額を安くできます。運用にあたって心掛けるべきは「自分のライフプランと資金運用計画」です。決算書の見方・株価の変動要因・チャートの見方等も勉強してください。
日本証券業協会とは
金融商品取引法に基づく認可金融商品取引業協会であり、協会員(会員、店頭デリバティブ取引会員及び特別会員)の行う有価証券取引等を公正かつ円滑にし、金融商品取引業の健全な発展を図り、もって投資者の保護に資することを目的としています。最近では本協会をはじめとした公的な団体が連携して、新たな苦情・紛争解決機関を設立し運営しています。