金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2011
金融教育セミナー 東京会場
投資と学習を普及・推進する会
証券カウンセラー
渡邉 信之 氏
よくわかる株式投資
低金利下で株式の「配当」の魅力が高まっています。100万円を預金すると利息は1年定期で250円、普通預金で200円。株式投資(東証株価指数)ならだいたい2万円の配当があります。株主優待がある場合もあります。預金の保護が「元本1,000万円とその利息(それ以上は清算結果次第)」となったことも、株式に目を向けさせています。
長期的には、値上がり、インフレとの関係でも魅力的です。1970年と2000年で比較すると、物価は30年間で3.2倍、株式(東証株価指数)は9.2倍です。定額預貯金を続けていた場合の3.7倍、債券(10年国債)の5.7倍を大きく上回ります。長期で投資することは非常に大事です。業績・財務内容の良い株式に投資して、長期保有したら株価上昇と株式分割(株数増加)で財産を増した例もあります。日本では個人金融資産の56%を預金にしていますが、米国では14%です。
株式のリスクとして、投資した会社が倒産すると投資したお金は失います。株価は企業業績などにより大きく変動します。会社の内容を調べてよく理解して投資することが必要です。金利の動きも株価に影響します。海外の株式は、円高になると円での評価額が減少します。
リスクとリターンは二律背反で、リスクを避けると低い収益になり、高いリターンを求めるとリスクも高くなります。「リスクはとれないが、ハイリターンは欲しい」とはいきません。株式は比較的リスクが高いです。株式のリスクを軽減する方法として、「分散投資」があります。「1つのカゴにすべての卵を盛るな」とも言われます。「定額購入法」を使い、例えば毎月定額を投資すれば、株価が高いときには少し、低いときには多くの株数を買えるので、平均取得額を下げるうえで有効です。そして「長期投資」。基本的に、内容の良い会社であれば、だいたい10年以上保有すれば損をする方は少ないと思います。もちろん常に会社の内容を注意してみていく必要があります。
株式投資をするときには、資金の余裕、時間の余裕、心の余裕が必要です。また、自分がよく理解できなければ、理解できるまでは投資しない方が賢明です。
投資と学習を普及・推進する会とは
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