金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2011
金融教育セミナー 東京会場
金融財政事情研究会
ファイナンシャルプランナー
新倉 由紀 氏
ライフプランとマネープランの作り方
「お金が貯まらない」という方は、自分の夢や希望を「何年後に、こうしたい」という具体的な目標にすることから始めましょう。目標が具体的になれば、そのために必要な金額はいくらかを考え、スタートしやすくなります。残ったお金を貯めようとするのではなく、まずは強制貯蓄(給与天引等)です。
「毎年(毎月)いくら積み立てていけば、何年後にいくらになるか」、「何年後に○万円を得るためには、毎年(毎月)いくら積み立てればよいか」といったことは、「係数表」を使えば簡単にわかります。また、電卓でも計算できます。
どのご家庭にも作っていただきたいのが「ライフイベント表」です。子どもの教育、海外旅行、マイホーム取得、昇進・再就職・退職、子の就職・結婚、住宅改築、車や家電の買換え、老後生活など、家族の年齢に沿って書き込みます。夫婦でよく話し合って計画し、準備しましょう。
貯める前提として、家計の現状把握が重要です。手取りの収入から年間貯蓄額を引けば、使った金額が出ます。そこから基本生活費、住居費、教育費、一時的支出などを引けば、“使途不明金”が出ます。節約しやすいのはこの部分です。
金融商品は、金利のピーク圏では長期の固定金利を選びましょう。ボトム圏では変動金利か短期でつなぐかですが、どちらが有利か金利予想を基に計算し、わからなければ分散しましょう。
株式は、経済成長と連動します。経済を成長させるのは人口の増加と労働生産性の向上です。日本は今後も人口が減少し、高齢化も進みます。こうした中、長期投資が推奨されていますが、これは投資行為を長期で行うとの意味であって、長期保有(買ったら保有し続ける)のことではありません。成長していない国での長期保有は報われません。
為替については、ドルは円と同じ方向に動くことが多く、リスクヘッジになりづらいと思います。世界の通貨は、米ドルと同じ方向性の動きをするグループ(円、人民元等)と、異なる動きをするグループ(ユーロ、豪ドル、英ポンド等)に分かれることを理解したうえで、配分を決めていくことが大切です。
金融財政事情研究会とは
金融庁、財務省、文部科学省共管の公益法人で、1950年に設立されました。ファイナンシャル・プランニング技能検定を実施する厚生労働省試験機関です。金融、財政、法務に関する研究会、検定試験、雑誌、書籍、セミナー等を企画、制作、実施しています。