ビギナーズのためのファイナンス入門
第5講 カード・カード・カード
Dialogue 5 友達とショッピング
絵里「すごーい!! 沙耶香のお財布カードいっぱいね。」
沙耶香「うん。これがSuicaでしょ、これがビデオショップのレンタルカード、それにお気に入りのお店のメンバーズカード、・・それからキャッシュカードでしょ・・・。」
絵里「何だかどれもきれいだけど、何が何だかわからなくなっちゃいそう。」
沙耶香「私はわかるけど・・・でもこのごろカードが増えたのは事実ね。ママのお財布も分厚いの。クレジットカードも5枚になっちゃったとか言ってたっけ。」
絵里「沙耶香のママはバリバリのキャリアウーマンだしー、かっこいいよね。」
沙耶香「でも買い物大好き人間だから、けっこう使い過ぎちゃったりしてるみたい。」
絵里「これ見て。駅の近くのドラッグストアのカード、かわいいでしょ。」
Knowledge 5 カードの洪水
カード社会という言葉がありますが、現代社会のカード化現象はすさまじいほどです。
クレジットカードは欧米ではプラスチックマネーなどと呼ばれ、1960年代以降次第に普及し、キャッシュ(現金)以上に支払い手段の代表格になっています。
わが国でも1980年代以降クレジットカードの発行枚数が増加し、2013年度末には2億6,722万枚と、成人1人あたり2.6枚保有している計算になります。
クレジットカード以外でも、1982年にテレホンカードが登場し、以来交通機関などであらかじめお金を支払いその範囲でものやサービスを購入することができるプリペイドカードが広がりました。その後IC型が普及し、用途や利用範囲に制限はあるものの、小銭を用いずに生活をすることも可能となりつつあります。
こうしたカードのうち、クレジットカードを使うということは、後払いにする(後で返す)ということですので、「借金をしている」ということです。買い物を分割払いやリボルビング払いにしたり、カードでキャッシング(現金の引き出し)をすると、通常12~18%程度の高い金利がかかります。
また、さまざまなカードの登場により利便性は高まっていますが、カードに蓄積されるデータ量が増えるほど、情報流出に対する二重三重の安全対策が不可欠となっています。カードを利用する私たちも、盗難や紛失などのないよう、きちんと管理する必要があります。
Skill 5
あなたはどんなカードを持っていますか。自分で分類の基準を決めて仕分けしてみよう。家族の人にもたずねてみよう。