金融教育公開授業
平成18年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
千葉県金融広報委員会
金融広報中央委員会
千葉の実施報告
「金融教育公開授業 in 柏(藤心小学校)」(10月19日開催)
柏市は、千葉県内で消費者教育、学校教育等への取り組みがいち早く、活動も盛んな地域で、今年度は柏市内にある藤心小学校を金融教育公開授業開催校に設定しました。
都心に近い割には、広い校庭の回りは一面緑で覆われ、冒険山などもあり活発な児童が多く好環境な小学校です。
当日は、金融に関する授業参観の後、体育館に場所を変え、公開授業が行われました。5,6年生児童138人、保護者、柏市、教育関係者、千葉県金融広報委員会関係者を含め、全309人が参加しました。
また、プレスの取材もあり、翌日の新聞記事やテレビの特集番組で紹介されました。
金融広報中央委員会豊田会長の「金融教育という言葉自体が難しく敬遠されるが、身近に感じられる授業になると思います」という開会挨拶の後、金融教育の第一人者であるいちのせかつみ先生による公開授業が始まりました。軽快な大阪弁の面白く分かりやすい授業内容に、児童達も引き込まれ、身を乗り出して聞き入っていました。
欲しいものを手に入れるにはどうすればよいか?自分で稼ぐかおこづかいをもらう。お金を稼ぐには、楽に短い時間でたくさん稼げればよいが、実際はつらく長い時間がかかり少ししか手に入らない。そこで、いちのせ家で子供に実施している「おこづかい明細書」というおこづかい制度についてのお話。その月にたくさん手伝いをすれば、お金もたくさんもらえるが、全然手伝いをしなかったらマイナスになってしまうこともある。(厳しい!)おこづかいを得るために、自分の得意な手伝いを探してみよう!
また、いちのせ先生は、子供が中学生になったら、今度は円からドルにおこづかいの支給方法を替えた。ドルは銀行に行けば円に換えてくれるが、毎日レートが変わり、日によってもらえる金額も違うので、子供は毎日レートをチェックし始めるようになった。このように外貨を身近に感じさせるおこづかいの方法もあると。
昨年のクリスマスプレゼントは何をもらったか?今使っているか?と質問。もしなくしてしまったり、使っていないものであったら、それは「欲しいもの」ではあったけれど「必要なもの」ではなかったのかもしれないと説明。買う前に、「それは本当に必要なもの?」ということを考えることも必要だと提案。
そして話しは、今後、手にするであろう携帯電話に。
機能は、メール、電話、目覚まし、スケジュール、赤外線通信、カメラ・・・など様々であるが、最近注目されているお財布携帯について。お店に行って、機械に携帯をかざすだけでモノが買えてしまう。スイカとかクレジットカードとか、見えないお金を使う機会が増えている。
携帯の機能の中には、お金のかかるものとかからないものがあり、電話、メール、着メロのダウンロードなどは、みんなお金がかかる。みんなが中学生になれば、このたくさんの機能の中で、一人ひとり使う機能が違ってくる。携帯は、持っているだけでお金がかかるが、さらにこのようにお金がかかる機能を使えば、もっとお金がかかってしまう、と説明。
携帯代を払うのは親。たくさん使えばそれだけ親のお金が減ってしまう。携帯は、購入には0円でも、通話、パケット代は後払い。後払いということはその間はお金を借りているということになり、月々5千円使ったとして、10年間だといくらでしょう?60万円かかる。20年だと120万円。これだけのお金を使っていることになるが、それだけあったら何が買えるか?と疑問を投げかけた。
アンケート結果から、「お金の怖さや、たいせつさが良くわかった」、「お金をつかう時よく考えるようになり、むだづかいをしないようにしようと思いました」など児童の関心が高いことがうかがえ、保護者等からも「参考になり考えさせられることが多かった」、「お金の大切さを再認識した」、「家族で話し合いたい」との感想が多数ありました。