金融教育公開授業
平成18年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
徳島県金融広報委員会
金融広報中央委員会
徳島/三好市の実施報告
「金融教育公開授業 in 三好(白地小学校)」(10月26日開催)
三好市立白地小学校は、徳島県金融広報委員会から金銭教育研究校(17-18年度)の委嘱を受け、「なくそう、身の回りのもったいない」活動など、様々なアプローチによって金銭教育に取り組んでいます。
10月26日(木)午後、白地小学校体育館において公開授業が行われました。当日は、生活経済ジャーナリストで「子供のお金教育を考える会」代表のあんびるえつこ氏が、5・6年生28名に「カレー作りゲームに挑戦しよう!」をテーマに公開授業を行った後、保護者や地域住民、地元教育関係者など約40名を対象に「子どもたちの生きる力と金銭教育」と題した講演を行いました。また、地元新聞社やケーブルテレビも取材に訪れました。
▼ 参加者内訳:
児童(5・6年生)28名、開催校教員11名、保護者及び地域住民16名、県内の教育関係者6名(教育委員会、他校教員)、行政関係者8名、報道関係者2名 合計71名
1.公開授業「カレー作りゲームに挑戦しよう!」
公開授業は約45分間、保護者も参加して行われました。「おはじき10個を使って、お父さんやお母さんに喜んでもらえるようなカレーの材料をそろえてみましょう」とのあんびる先生の呼びかけに児童たちは真剣に考え始めました。「牛肉を選ぶと他の材料が買えなくなるので他の材料にした」、「自分が牛肉が好きだから野菜を減らした」、「おはじきが余ったから牛乳を選んだ」など様々な意見が出てきました。また、限られた予算でカレーを作る時、広告などで特売日を確認して安く材料をそろえるという意見も児童の中から聞くことができました。この授業で児童たちは、自分の親が色々と工夫をして家計を切り盛りしていることを感じ取り、お金の大切さを改めて学ぶことができたのではないかと思います。
公開授業に参加した保護者の方々からも、「好きなように買うのではなく、優先順位をつけて計画的に買うことで、限りあるお金の使い方を考えようとする第一歩になったと思う」、「わかりやすい内容なので3・4年生も参加させて欲しかった」といった感想をいただきました。
2.保護者向け講演「子どもたちの生きる力と金銭教育」
公開授業の後、保護者向け講演「子どもたちの生きる力と金銭教育」が、約1時間行われました。講演では、今の日本の子どもたちの置かれている状況について、具体的なデータに基づいて説明されました。日本は世界に先駆けて、金融自由化・IT化・自己責任の三点セットが一度に押し寄せており、これらに対応するために私たちは急いで勉強し、急いで実行しなければいけないということ。子どもを取り巻く環境も変化してきており、子どもをターゲットとするCMの増加や少子化による「子どものエンジェル化」(父母、祖父母等による過剰な金銭提供)が進むなか、我慢することを学ばせる必要性があるということ。今の若者の職業意識や金銭感覚と日本経済の今後を考えたとき、非常に大きな問題があり、早い段階からの金銭・金融教育が大切であるということ等が、具体的なデータやワークショップを織り交ぜながら丁寧に説明されました。参加者からは、「ささやき法やありがとうの日など、家庭での金銭教育のヒントがたくさんあった」、「子どもが納得できる説明で金銭感覚を身につけさせていきたいと思った」、「父親としてお金の与え方に不安を抱いていたので、大変勉強になった」などの感想が聞かれました。
3.プログラム
- 13:45~13:50
- 開会挨拶 徳島県金融広報委員会 椎野泰治副会長
- 13:50~14:35
- 公開授業「カレー作りゲームに挑戦しよう!」
講師:あんびるえつこ氏(生活経済ジャーナリスト、「子供のお金教育を考える会代表」) - 14:50~15:50
- 講演会「子どもたちの生きる力と金銭教育」
講師:あんびるえつこ氏 - 15:50~16:00
- 閉会挨拶 白地小学校 岡田明美校長