金融教育公開授業
平成19年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
埼玉県金融広報委員会
吉川市立南中学校
金融広報中央委員会
埼玉の実施報告
「金融教育公開授業 in 吉川(吉川市立南中学校)」(2月18日開催)
吉川市立南中学校は、金銭教育研究校として、平成18年度から2年間、総合的な学習や学校行事等を通じて金融教育に熱心に取り組んでいます。 当日は、2年4組において「インターネット流通の変化」と題した公開授業が行われた後、講演会では、生活経済ジャーナリストのいちのせかつみ先生が「知らんとアカン!ケータイの怖~い話」と題して話されました。
▼ 参加者内訳:
生徒(全校生徒)730名、開催校教員40名、開催校保護者18名、教育委員会、近隣校教員15名、近隣住民、その他10名、合計813名
1.公開授業
第2学年の授業(社会科、「インターネットと流通の変化」)では、まずネットショッピングの経験率が年々増加していることを資料で確認した後、実際生徒たちが「電脳商店街」のHPにアクセスしてネットショッピングを模擬体験してみます。班ごとに買い物をする店が割り当てられ、どのような事象が生じたか、注意点は何かを発表し合いました。商品が届かなかったり、ブランドバックの偽物が届いたり、注文数以上の品物が届いてしまったりしたことに対して、生徒は支払方法や注文数・注文先などに関する確認の大切さを実感していました。また、ネットショッピングではお店に行かずとも商品を購入することができ、比較的手ごろな値段でものを手に入れることが可能ではあるものの、ネットショッピングによる被害が年間に7,400件(2002年)起こっていることが紹介され、利用に当たっては信頼できる業者かどうかをきちんと確認することや実物がなく写真で判断しなくてはならないことを踏まえて、本当に自分の欲しい商品なのかを見極めること、購入の際には本当に必要であるかを検討することが大切であるとまとめられました。
(公開授業の模様)
2.講演会
公開授業に引続き、生活経済ジャーナリストでFPのいちのせかつみ氏による講演「知らんとアカン!ケータイの怖~い話」をテーマに講演会が開催されました。この講演会には、全生徒および保護者、学校関係者等が参加しました。
はじめに、いちのせ氏が欲しいものについて質問すると、さまざまなものが挙がります。「欲しい物を手に入れるために、単にお金をたくさん貯めたり増やしたりするのではなく、賢くお金を使える人になってほしい。」と話されました。また、お金持ちになれるかどうかは、生前から決まっていたり、血液型と関係があるわけではないと話されました。
携帯電話については、様々なトラブルが多発していることを具体的に説明し、使い方への注意を促しました。例えば、映像や音楽のダウンロードサイト等では、「3曲目まで無料」でも「4曲目から1曲10,000円」や「いきなり1曲100万円」のこともあったり、個人情報を取得することを目的としているサイトがあったりすること、また、知らない人からの電話やメールは、ワンギリ業者や出会い系サイトの可能性があるので無闇に返信せず、無視すること、などです。さらに、携帯をなくしたと思っても盗まれた可能性があるので、返してもらう場合は大人と一緒に行くなど、一人で解決するのではなく回りの大人に相談して、犯罪に巻き込まれないように注意してほしいと呼びかけました。最後には、おとぎ話の「桃太郎」を取り上げ「君たちは、人生のドラマの主役です。大きな目標を持ち、『生きる力』で未来を切り拓いて欲しい。」と締めくくられました。
いちのせ氏の講演に対して、生徒からは「今まではよくわからないまま携帯を使っていたが、話を聞いて犯罪に巻き込まれたりすることもあるから気をつけようと思った」、「携帯の良い点、悪い点を楽しい話で知ることができて、対処法などもわかり、とても勉強になった」といった感想が寄せられました。
(講演会の模様)
3.プログラム
- 13:00~13:50
- 公開授業「インターネットと流通の変化」
授業者:吉川市立南中学校教諭 古谷 和賢 - 14:00~14:05
- 開会挨拶 吉川市立南中学校校長 綱河 信一
埼玉県金融広報委員会常任幹事 上野 浩二 - 14:05~15:15
- 講演「知らんとアカン!ケータイの怖~い話」
講師: いちのせかつみ氏