金融教育公開授業
平成20年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
香川県金融広報委員会
観音寺市立大野原小学校
金融広報中央委員会
香川/観音寺市の実施報告
「金融教育公開授業 in 大野原(大野原小学校)」(11月26日開催)
大野原小学校が在する「観音寺市大野原町」は、県の西部に位置し、海・山・川の自然環境に恵まれた明るい光と緑あふれる田園都市で全国有数のレタス生産地です。同校は、金銭教育研究校として、平成19年度から2年間、総合的な学習や学校行事等を通じて金融教育に熱心に取り組んでいます。
公開授業(全学年公開)をはじめ、講演会には、4~6学年全員および教職員のほか、保護者、近隣の小中学校の先生方など、多くの方々にご参加頂きました。また、地元新聞社(1社)も取材に訪れました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
1学年 | きて!みて!祭りだよ |
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2学年 | 筆となかよしになろう |
3学年 | 上手なお金の使い方 |
4学年 | 100円の価値 パート2 |
5学年 | 討論会をしよう おこづかいは必要か |
6学年 | 大切なもの |
特別支援 | お店やさんをひらこう |
一部をご紹介します。
1学年の授業では、秋祭りの計画を立てながら、何が買えるのか、何が本当にほしいのかを考え、無駄遣いのない買い物ができるように、みんなで話しあいました。
6学年の授業では、自分の大切にしているものを買いたい人がいたら売れるのかを考えました。大切なものに込められた思いや、大切なものを与えてくれた親への感謝を感じ取ったり想像したりして、お金の大切さやお金には代えられないものの価値があることを学習しました。
特別支援学級の授業では、お店やさんになって、商品を上手に作ったり、会話をしたりして買ってもらおうと計画しました。どんなお店ならできるかを決め、ポップコーンや綿菓子作りの練習をしました。当日は、順番待ちができるほど多くのお客さんが訪れ、お店やさんは大はんじょうでした。
2.研究発表
「ものや人とのかかわりを通して豊かな心を育み、よりよい自分づくりができる子どもの育成」という研究主題のもと、ものや資源を大切にする体験活動やボランティア活動、募金活動など具体的な実践例が紹介されました。
3.講演会
あんびる氏は、「ゲーム」を通し“希少性”や“トレード・オフ”などの経済概念をわかりやすく説明しました。
「カレー作りゲーム」では、お金(収入)は限られており、何かを買ったら何かが買えなくなる。また、それぞれ自分の価値観(考え)で選ぶということも覚えておいてほしい、と話されました。
「キャンディゲーム」では、18人の児童に袋からアメを好きなだけ取ってもらうことで、18人分のアメが袋にあったとしても好きなだけとっていくと、必ず最後は足りなくなるという希少性の性質を示し、計画的にお金を使うことの重要性を体験させました。
「クイズ」では、モノを買ったお金や貯金(預金)したお金の行き先を知ることでお金も企業へと流れ、経済活動へと還元され、社会に影響を与えることを説明されました。
最後に、「『自分の心を見つめる小さな目』と『みんなと地球にとって幸せな使い方を考える大きな目』を持ち、考える力を培って欲しい」と締めくくりました。
児童からは「計画的にお金を使いたい」、「カレー作りゲームは身近だったので楽しかった」といった感想が寄せられました。保護者等からも、「お金についてもう一度親子でよく話し合いたい」、「普段言いたいことを、わかりやすく説明してくれたので良かった」などのコメントが寄せられました。
4.意見交換
「家事などの手伝いの見返りとしてお金を子どもに与えることに問題はないか」など、おこづかいの与え方、使い方についての質問に対し、あんびる氏から考え方が説明されました。
今後の金融教育を考えていく上で、「お金」は生活と密着しているため、繰り返し学ぶ機会を提供していくことが大切と認識を一致させました。
5.プログラム
- 13:35~14:20
- 公開授業(全学年)
- 14:40~14:45
- 開会挨拶 香川県金融広報委員会会長 渡辺賢一郎
- 14:45~15:05
- 研究発表「ものや人とのかかわりを通して豊かな心を育み、よりよい自分づくりができる子どもの育成」
発表者:観音寺市立大野原小学校 現職教育主任 十河由美 - 15:05~16:05
- 講演「『カレー作りゲーム』で考える 自分づくり 社会づくり」
講師:あんびるえつこ氏 - 16:05~16:10
- 閉会挨拶 観音寺市立大野原小学校校長 石川徹
- 16:20~16:50
- 意見交換