金融教育公開授業
平成20年度金融教育公開授業(全国リレー講座)
島根県金融広報委員会
浜田市立第二中学校
金融広報中央委員会
島根の実施報告
「金融教育公開授業 in 島根(第二中学校)」(10月8日開催)
浜田市立第二中学校は、浜田港を一望する高台に立ち、海・山・川など豊かな自然環境に恵まれた学校です。同校は「明るく、温かく、他と共に主体的に伸びていく生徒の育成~自主・連帯・誠実~」を教育目標に基礎・基本の徹底を重視した教育を行っており、平成19・20年度の金融教育研究校として、日頃から様々な教科で金融教育を実施しています。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
公開授業の一部をご紹介します。
(1) 「こづかいの上手な使い方を考えよう」(1年2組)
事前のアンケートをもとに、こづかいの使い方を振り返り、お金の大切さを考えて、こづかいを計画的に使う方法を考えました。買い物で失敗したことやこづかいの理想的な使い方など、班ごとに活発な意見が交わされました。
(2) 「修学旅行のこづかいの計画を立てよう」(2年2組、わかしお学級)
修学旅行のこづかいを題材に、目的にあった品物の選び方や計画的な使い方を考えました。2週間後に迫った修学旅行であるだけに生徒の関心も高く、必要なお金と自由に使えるお金に分けて、目的にあった品物を選ぶことや計画的にこづかいを使うことを学んでいました。
(3) 「職場体験の報告をしよう」(3年1組、2組)
3日間の職場体験学習のまとめとして個人で報告会を行いました。体験先でのインタビューの様子や体験前と後のイメージの変化を発表するなど、各人が工夫を凝らし、職業の特色や働くことの大変さ、楽しさを感じ取っていました。
(公開授業の模様)
2.講演会
いちのせかつみ氏による講演会「私が○○を選んだワケ!未来の自分に逢いたくて」が行われました。
冒頭、いちのせ氏が二中の教員に「中学時代の将来の夢」や「中学の先生になった理由」を尋ねると、それらの回答に会場からどよめきや笑い声があがりました。
続いて、「成功した人やお金持ちは生まれながらに決まっているのか」ということについて、血液型占いを例にあげ「血液型とは関係ない」、「努力した人が成功やお金を手にしている」、「お金がたくさんあればいいのではなく、お金をどう使うか、人のために使えるかが大切だ」と話されました。
いちのせ氏は、自分の職業であるFPを「夢や目標の実現をサポートする頼れるパートナー」と表現し、仕事を通じて知り合った様々な職業とお金との関係について紹介しました。「サラリーマンとフリーターでは生涯賃金に大きな差が出ること」、「国立や私立大学への進学など教育資金がかかること」、「スポーツ選手は最初に契約金という大きなお金を手にするが、辞める時はお金が出ないので、契約金をどう貯めるかが大切であるということ」、「タレントは有名になるとギャラが増えるが、不安定であること」など、職業によってお金の悩みは様々であると説明しました。
最後に、昔話の「桃太郎」を紹介し、この物語に込められたメッセージについて説明しました。「吉備団子は自分のやる気を表している。桃太郎はやる気を出して、優しさと思いやり(犬)、学び考え知ること(猿)、行動力や意志力(雉)という、生きる力を身につけ、不安や悩み(鬼)に打ち勝った。みんなも将来、様々な不安や悩みにぶつかると思うが、桃太郎は君たち自身だと思って、やる気をもって生きる力を身につけていってほしい」と呼びかけました。
参加者からは「とても分かりやすい話だった」、「金融教育は生きていくうえで大切なことを学ぶ教育だと思った」、「桃太郎の話を聞いて、子供たちが、鬼に出会わないよう願うのではなく、鬼に打ち勝てる大人になるように育てたいと思った」などの感想が寄せられました。
(講演会の模様)
3.プログラム
- 13:30~14:20
- 公開授業
授業者:学級担任
(1)「こづかいの上手な使い方を考えよう」(1年2組)
(2)「修学旅行のこづかいの計画を立てよう」(2年2組、わかしお学級)
(3)「職場体験の報告をしよう」(3年1組、2組)
(4)「二丁目の自動販売機」(1年1組)
(5)「住みよい社会に」(2年1組) - 14:30~14:40
- 開会挨拶 浜田市立第二中学校長 寺田恭子
- 14:40~15:40
- 講演「私が○○を選んだワケ!未来の自分に逢いたくて」
講師:いちのせかつみ氏 - 15:40~15:45
- 閉会挨拶 島根県金融広報委員会事務局長 臼井正樹