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金融教育公開授業

平成22年度金融教育公開授業(全国リレー講座)

三重県金融広報委員会
津市立一身田中学校
金融広報中央委員会

三重の実施報告

「金融教育公開授業 in 一身田(一身田中学校)」(10月20日開催)

津市立一身田中学校は、三重県金融広報委員会より平成21・22年度の金融教育研究校の委嘱を受け、金融教育に取り組んでいます。

「豊かな心を持ち、自己実現を目指す意欲・能力・態度を備えた生徒の育成」を学校教育目標に掲げ、特にキャリア教育に力点を置き、1年生は「起業教育」、2年生は「職場体験学習」、3年生では「職場訪問・進路選択」を実践しています。

当日は、午前中に全校で公開授業を開催し、午後には保護者・一般向けに生徒による実践発表会とダニエル・カール氏による講演会を実施しました。

▼ 参加者内訳:

生徒533名、県・市教育委員会8名、他校教員28名、開催校教員30名、開催校保護者33名、地域住民・一般の方46名、合計678名

1.公開授業

(1) 「会社をつくろう~試作品のプレゼンを成功させよう~」(1年生・総合的な学習の時間)

1年生の「会社をつくろう」プロジェクトで開発した生徒たちの商品「会社をつくろう」プロジェクトで自分たちが開発した商品の内容やセールスポイントを各クラスの代表が3分間で書画カメラを使ってプレゼンテーションをしました。紙芝居やCM風に進めたりコントを交えたりして、グループ毎に個性的な発表を行いました。

商品の開発根拠や苦労した点、特性などわかりやすく、商品単価や目標販売量、目標売上額および目標利益額も発表し、目標が明確に伝えられました。

また、他のグループのプレゼンテーションを評価する学習もあり、他者の発表や意見を自らの商品にいかに反映させるかを考えました。

(2) 「ドリームマップ~14歳のジョブチャレンジから~」(2年生・総合的な学習の時間)

2年生の授業「ドリームマップ~14歳のジョブチャレンジから~」の模様 10年後の自分の夢の発表から始まり、人は何のために働くのかを考えました。

9月中旬に68の事業所で職場体験学習を実施し、そこで学んだ仕事に対する心構えや常に心がけていることなどを発表しました。

将来の職業生活や卒業時の進路選択に備え、働くことの目的や生き方について考えました。

(3) 「お金と人生と自分の関係」(3年4組・総合的な学習の時間)

3年生の授業「お金と人生と自分の関係」の模様もし1万円あったら、10万円あったら、1000万円あったら何をするかとの問いかけに欲しいもの、したいことを答えていきました。貯金をするとの意見も多く聞かれました。現在の金利でお金を増やすためには膨大な時間が必要だが、不動産に投資すればどうなるのかのシミュレーションをしました。また、自分のアイデアに投資する起業の意味や、お金で買えない物、自分自身に投資をする効果なども学びました。

参観者の方からは「子どもたちのしっかりした取組みには感動しました」、「今後、子ども達が社会に出たときに役立つ授業で子ども達の将来が楽しみです」といった感想が聞かれました。

2.生徒による実践発表

「生徒による実践発表」の模様各学年の代表者による実践発表を以下のとおり行いました。

1年生からは、「会社をつくろう」プロジェクトについて発表がありました。

テーマは“一身田を元気にする”とし、地域の課題を解決できる商品、地域を全国に広める商品を作ろうと24の会社が設立されました。

4月から起業に関しての勉強を重ね、地域のゲストティーチャーの方々の講話を聴き商品の企画や制作に励み、11月14日の販売日に向けてさらに努力を重ねていると報告がありました。

2年生からは、職場体験学習での体験を通して感じたこと、苦労したことなどの発表がありました。レストランでは食器の衛生をいかに気にかけているか、幼稚園では園児を預かる責任がどれほど重いものかなど、日常では感じることのできない働くことの大変さを実感しました。また、そこにあるやりがいに気付き、労働の意義も学びました。地域社会の人と出会い、社会の一員として働くという言葉の意味も感じました。働く人とのふれあい、生き方や働き方を見て自分の将来も考えるようになったと報告がありました。

3年生からは、東京方面への修学旅行時に30の企業、団体に職場訪問をした際に行ったインタビューの発表がありました。首都東京で活躍する職業人を共通のテーマとして、「自分の仕事はどのように社会に貢献していると思いますか」との質問を通し、仕事のやりがい、苦労を感じ取りました。人は職業を通じて社会とつながっているのを実感し、職種は違っても職業人としてのこだわりや事業所ごとの理念に基づき、個人や社会のニーズを常に意識しながら仕事をしていることが分かりました。将来社会で自立できるよう多様な価値観や考え方を身につけたいと報告がありました。

山根栄次教授の講評の模様生徒の実践発表終了後、三重大学の山根栄次教授から講評をいただきました。

昔の中・高校では1点でも多く点が取れるよう勉強し、大学に行き、大企業や官庁に就職することが目標とされていたが、社会・経済状況が変化した今ではそうではない。小中学校から自分探しをして将来を見つめ模索してゆく“キャリア教育”が必要となってきている。また、今学校で勉強しているすべての要素が仕事をするために必要になってくることを実感してほしい、と話されました。自分の将来やりたい仕事は何かを考え進路の選択をしてほしい、これからの若い世代に頑張ってもらいたい、と結ばれました。

参観者からは「どの学年も生徒の真剣なまなざし、取組みに関心しました。長年のキャリア教育等への実践の積み上げがすばらしい生徒たちの活動につながっていることをうれしく思いました」、「とても上手にわかりやすく発表できていたと思います。みんな堂々としていて感心しました」といった感想が寄せられました。

3.講演会

講演会「金融教育を考える~日米の生活体験を通じて~」の模様 実践発表会の後、ダニエル・カール氏をお迎えし「金融教育を考える~日米の生活体験を通じて~」と題した講演会を実施しました。

ダニエル氏は学生時代日本にホームステイした際、アメリカと日本の文化の違いを目の当たりにして大変驚いたそうです。特に、ホームステイ先の子供が簡単に親に向かって「お金をちょうだい」と言ったことは衝撃で、自分は「お金は汗をかいて血を流して稼ぐもの」だと教えられてきた、と語り始められました。

「6歳の頃からお小遣いを得るために家事の手伝いを始めて、父親と『契約』を交わし、大工仕事や家畜の世話など一生懸命働きお金を貯めた。また父親からは税金・住宅ローン・クレジットカードなど金融に関する知識も教わり、安い給料だったが高校を卒業するころにはお金に対しかなり詳しい知識を持てたことを感謝している。」と自身を振り返られました。

「日本はお金は少し汚いもののように感じ人前で話すことを避けたがる人が多いのではないでしょうか。学校教育の場でも触れたがりません。アメリカと大きく違う点です。また、学校の校則もアメリカは日本とは違い、アルバイトも運転免許も奨励されています。アメリカでは高校は最後の教育の場で、大人になるための最終的な準備段階と位置付けられています。それに比べ日本は受験が目的となっているように感じます」と述べられ、そうではなく、今日の実践発表のように職業に関しての勉強を小中学校から開始してもいいのではないか、と結ばれました。

参加された保護者の方からは、「子どもたちにも聞かせたい講演だった。すべては真似ができないが、家庭でも取り入れられる部分を参考にしてゆきたい」と感想が寄せられました。

4.プログラム

10:50~11:40
公開授業
「会社をつくろう~試作品のプレゼンを成功させよう~」(1年生・総合的な学習の時間)
「ドリームマップ~14歳のジョブチャレンジから~」(2年生・総合的な学習の時間)
「自立した社会人になるために」(3年1組・総合的な学習の時間)
「利息について考えよう」(3年2組・総合的な学習の時間)
「中学生はもう大人?まだ子供?」(3年3組・総合的な学習の時間)
「お金と人生と自分の関係」(3年4組・総合的な学習の時間)
「時給と年収の関係」(3年5組・総合的な学習の時間)
13:20~13:30
開会挨拶 津市立一身田中学校校長 中尾幸一郎
津市教育委員会教育長 中野和代
13:30~14:30
実践発表会「生徒による実践発表」
コーディネーター 三重大学教授 山根栄次
14:40~16:10
講演「金融教育を考える~日米の生活体験を通じて~」
講師:ダニエル・カール氏
16:10~16:15
閉会挨拶 三重県金融広報委員会事務局長 伊藤久美子

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