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金融教育公開授業

2011年度 金融教育公開授業(全国リレー講座)

福岡県金融広報委員会
大牟田市立白光中学校
金融広報中央委員会

福岡/大牟田市の実施報告

「金融教育公開授業 in 福岡(大牟田)(白光中学校)」(11月9日開催)

大牟田市立白光中学校は、かつて石炭で栄え、閉山後は石炭産業の様々な施設が「近代化遺産」として注目されている大牟田市の中心部に位置し、産学官の連携による地域コミュニティの再興と新しいまちづくりへの試みがなされている同市において、その一翼を担う人材の育成機関としての学校の役割を念頭に入れながら学習に取組んでいます。

11月9日(水)に公開授業が開催されました。当日は午後から3年生を対象に「総合的な学習の時間(白光タイム)」の公開授業を行いました。続いて落語家・まちづくりコンサルタントの桂きん太郎氏による講演があり、その後、研究発表を行いました。

▼ 参加者内訳:

生徒304名、開催校関係者27名、開催校保護者15名、教育委員会13名、他校教員36名、その他11名、合計406名

1.公開授業

授業は、「まちづくり仕掛人」として生徒と深くかかわった大牟田物産振興会、大牟田商工会議所の代表と、3年生の生徒代表によるシンポジウム形式で行いました。それまで実践してきた「修学旅行(大阪)で行った地元の特産品販売」と「地元の新特産品開発」を振り返りながら、地域や人との関わりを考え、今後のまちづくりについて意見交換を行いました。

「修学旅行での特産品販売」では、販売する特産品の決定・仕入先との交渉・広報活動等を、「新特産品開発」では、構想・決定・市場調査・試作品作り等を、修学旅行先の商店街の方や地元の方の協力を得ながら、それぞれに沢山の過程を1つ1つクリアして販売・開発までに至った経緯が紹介されました。

参加した「まちづくり仕掛人」からは、「大牟田の特産品を大阪で売るという発想にビックリした」「中学生とは思えない発想力と実行力で大人もやらなければと勇気がわいた」とエールが送られました。また、生徒達は「色々な方の協力に支えられた」「サービス業の難しさを知った」「特産品を知り地域を知った」などの感想を述べるとともに、この授業を通して地元と向き合い、高齢者(今まで大牟田市を支えてきた方々)を敬い、伝統を継承しながら、「つながり」や「かかわり」を継続していくことの大切さを学びました。

最後に、お世話になった大阪の商店街やケーキ職人さんからメッセージが寄せられ、思わぬ人からの便りに生徒達は熱心に聞き入っていました。

公開授業「これからの大牟田のまちづくりを考えよう~今、未来のためにできること~」の模様

2.講演会

公開授業後、生徒・保護者を対象に、「地域活性化のために中学生ができること」と題した桂きん太郎氏による講演会を行いました。

桂氏は、「地域活性化のために何ができるか」を考えるときに、漠然とではなく「日本、福岡、大牟田市のために何ができるか」や、「学校のために何ができるか」を考えることにより自分にできることが見えてくると話されました。そして車を日本で買ったり、大牟田市で物を買えば、地域活性化等につながる、モノの購入だけでなくゴミ拾いやボランティア活動、笑顔であいさつしたり、お年寄りを助けたりすることでも広い意味で活性化につながる、と説明されました。地元を活性化する例として、桂氏が手掛けた「商店街活性化のためのカバン販売」を例に挙げ、トートバッグを1年365通り作成し1月はコーヒー店が販売、2月は豆腐屋さんが販売というようにそれぞれのお店が儲かる工夫をしたことや、店舗を構えると家賃・人件費・電気代等がかかるので、費用が抑えられる自動販売機で売ることを思いつき実施したところ、この戦略が当たり、駅や空港にもバッグの自動販売機をおいてもらえた、と披露されました。

また、地域のことに疑問を持つこと、例えば「大牟田市はなぜお年寄りが多いか」との疑問を持ち、「原因は若者が地元を離れること」というように考え、さらに「では若者を増やすためにどうすべきか」と考え、「一時は盛り上がるが持続しないイベント開催よりも、地元の人と結婚して地元に住み子供を産み育てることで地域とのつながりができ、また次世代へ繋がる」というように長いスパンで発想豊かに考えることが必要、と話されました。

さらに、良好な関係を築くには、あいさつ、笑顔、言葉づかいなどコミュニケーションが大切なことも伝えました。

講演「地域活性化のために中学生ができること」の模様

3.研究発表

「持続可能な地域社会を創造する子どもを育てる金融教育~サービス・ラーニングの視点を取り入れた活動構成を通して~」を研究主題とし、ESD(持続可能な社会の担い手を育む教育)の観点から金融教育を捉え、地域社会と関わりながら生徒に「生きること」と「学び」を通して市民性を身に付けさせる取組みを行ってきました。

昔は炭鉱で多くの人が働き活気のあった町ですが、炭鉱の閉山とともに人口流出がおき、高齢化が進んでいます。こうした現実に目を向けて、地元を活性化させるために自分達が今できることを考え未来に繋げる試みとして実施したのが1)「地元大牟田市の特産品を修学旅行先(大阪)で販売する」取組みと、2)「新しい特産品作り」の取組みです。これらの取組みを通して、特産品の歴史的由来や生産者を知ることで、生徒達は郷土との関わりを学び、商品開発の難しさや賞味期限など具体的な問題点をクリアしていくことで観光振興の視点からもまちづくりの活性化を考えることができたと報告がありました。

「研究発表」の模様

4.プログラム

13:30~14:20
公開授業「これからの大牟田のまちづくりを考えよう~今、未来のためにできること~」(3年生・総合的な学習の時間)
授業者:白光中学校教諭(井口・藤木・荒川・本村・出嶋・釘﨑・杉野)
14:35~14:50
開会挨拶
大牟田市教育委員会教育長 宮田
福岡県金融広報委員会委員 江藤
14:50~15:50
講演「地域活性化のために中学生ができること」
講師:桂きん太郎氏
16:00~16:20
研究発表「持続可能な地域社会を創造する子どもを育てる金融教育」
大牟田市立白光中学校主幹教諭 杉野
16:20~16:30
閉会挨拶 大牟田市立白光中学校校長 川満

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