金融教育公開授業
2013年度 金融教育公開授業
茨城県金融広報委員会
茨城県立鉾田第二高等学校
金融広報中央委員会
茨城/鉾田市の実施報告
「金融教育公開授業 in 茨城(鉾田)(鉾田第二高等学校)」(11月11日開催)
鉾田第二高等学校は、県東地区・鉾田市の純農村地帯に大正13年に女子校として開校、平成7年度から男女共学となっています。
平成24年度・25年度と金融教育研究校を委嘱され「生きる力を育む金融教育」をテーマに、実社会を生きていくために必要な金融・経済に関する正しい知識の習得と、健全な価値観の育成を目指して取り組んできました。
11月11日(月)に1学年を対象とした公開授業のほか、住田裕子氏を講師に「契約トラブルから身を守ろう!」と題した講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「直接金融と間接金融について知ろう」
起業・投資のシュミレーションゲーム(自己資本のみ、銀行借入を利用、出資者を募る、の場合に応じて得られる利益と損失を計算する航海ゲーム)を通して、資金調達の方法(直接金融・間接金融)の特徴を考え、それぞれの金融を利用した場合の経営の違いを学習しました。
(2)「Let's design life」
生活していくうえで、どのような経費がどのくらい必要になるかを、一人暮らしをした場合を想定して1か月の支出見込み額を計算してみました。また、将来の職業を考え、その収入について調べてみました。さらに、日本と海外の物価や所得を比較してみました。自分の進路や生活設計について考えることができた授業でした。
(3)「お金のトラブルを防ぐために」
映像資料「買い物にはこんな危険が!」を視聴したうえで、ネットショッピングにおける悪徳商法の手口を理解するために、悪徳業者の立場に立って、どうすれば消費者をだませるかなど、商品の販売方法やセールストークを班ごとに考えました。その後、今度は消費者の立場に立って、買い物をする上での留意点を話し合い、発表しました。
2.講演会
公開授業の後、住田裕子氏による「契約トラブルから身を守ろう!」と題する講演が行われました。
口約束だけでも契約は成立してしまうとの住田氏の説明に大半の生徒たちが驚きの声を上げました。住田氏は、「要る、要らない」の意思をはっきり伝えることが重要であり、「けっこうです」といった拒否とも承諾ともとれる曖昧な意思表示はしないようにと説明されました。また、クレジット契約に関しては、カードはクレジットカード会社から貸与されていて持ち主の信用にかかわること、たとえ親しい友人からの依頼であっても名義は貸さないことの大切さを強調されました。
講演後、生徒から「身近でたくさんの金融トラブルがあることを実感した」「今まで深く考えていなかった」との感想が寄せられ、金融トラブルについての認識を新たにしていました。
3.研究発表
2年間の金融教育研究としての活動を、校内に「金融教育推進委員会」を設置して行ったと発表がありました。金融教育の「生活設計・家計管理」「経済・金融の仕組み」「消費生活」および「キャリア教育」の4つの分野を、それぞれ、商業科、地歴・公民科、家庭科、クラス担任が主な研究主体となって実践してきていると説明がありました。具体例として、各自のライフプランを1年間かけて考えさせ発表会を行ったことや、地元商工会青年部とコラボレーションするかたちで商店街活性化に取り組み、表彰されたことが紹介されました。
4.プログラム
- 13:00~13:45
- 公開授業
(1)「直接金融と間接金融について知ろう」(1年7組・現代社会)
(2)「Let's design life」(1年5組・社会と情報)
(3)「お金のトラブルを防ぐために」(1年3組・家庭基礎)
茨城県立鉾田第二高等学校教諭 菅谷智史、大沢竜也、尾又美帆 - 14:15~14:20
- 開会挨拶 茨城県立鉾田第二高等学校校長 大内穣
- 14:20~15:20
- 講演「契約トラブルから身を守ろう!」
講師:住田裕子氏 - 15:30~15:35
- 主催者挨拶 茨城県金融広報委員会副会長 尾家啓之
- 15:35~15:55
- 研究発表「生きる力を育む金融教育」
発表者:茨城県立鉾田第二高等学校教諭 佐々木清光 - 15:55~16:00
- 謝辞・閉会挨拶 茨城県立鉾田第二高等学校校長 大内穣