金融教育公開授業
2016年度 金融教育公開授業
秋田県金融広報委員会
五城目町立五城目小学校
金融広報中央委員会
秋田の実施報告
「金融教育公開授業 in 秋田(五城目小学校)」(12月7日開催)
五城目町立五城目小学校は、今年創立142年目を迎えた歴史ある学校です。平成27年度の学校統合に伴い町で唯一の小学校となりました。平成28年度は、「夢高く 心たくましく 学び合う五小の子~ゆめ チャレンジ 新しい自分~」をスローガンに、520年の歴史を持つ五城目町朝市に参加するなど、地域の方々との繋がりを大切にしながら教育活動を進めています。
12月7日(水)に金融教育公開授業を開催し、多くの保護者・教育関係者が参観する中、1年生から6年生までの全学年が、金融教育に関する公開授業を行いました。その後、ダニエル・カール氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「おみせやさんごっこをしよう」
クリスマスセールを開催しました。はなやさん、ぼうしやさん、かざりやさん、がっきやさん、ペンダントやさん、ドーナツやさん、おもちゃやさん、リースやさん、ケーキやさんの9つのお店を出店しました。自分で工夫して作ったものを子どもたち自身が「売る」「買う」という両方の立場を経験しました。保護者にはお客さんとして参加していただきました。また、『ふりかえりカード』を使い、「はっきりつたえられましたか」「まちがえずに、うったりかったりできましたか」「ものをていねいにあつかえましたか」「お金をたいせつにしましたか」に◎○△で自己評価を書き、感想も書きました。
(2)「冬休みのくらし方」
間近に迫った冬休みを前に、みんなで時間やお金の使い方について考えました。お金のつかい方でふだん気をつけていることを書いたあと、「冬休み 大さくせん!」として、冬休みに時間やお金のつかい方について実行したい自分の作戦を書きました。お年玉を楽しみにしている子は、どんなことに注意して、どんな物に使いたいか、保護者の意見も聞きながら考えました。
(3)「五城目町のひみつをさぐれ」
これまで、五城目朝市の人気の秘密について調べるとともに、自分たちでさつまいもを栽培・販売し、流通のしくみを学んできました。公開授業では、これまでの活動を振り返りながら、「仕事」について考えました。「どんな仕事をしたいか」「その仕事の大変なこと」「その仕事のよいこと」などを考えていきました。働くことの喜びや大変さ、お金の価値などについて、主体的に考え、みんなで話し合っていました。
(4)「お母さんのせいきゅう書」
ある日、たかしはお母さんに一枚の紙切れを渡します。それは,お使い代やお留守番代などの請求書でした。お母さんもたかしに請求書を渡しますが、その請求書に書かれていたのは・・・。「お母さんのせいきゅう書」として有名なこのお話をもとに、自分や自分の家族について振り返りました。また、たかしが「お母さん、ごめんなさい」と言った気持ちを考えました。こうした取り組みを通じて、家族が協力し合うことの大切さについて学びました。
(5)「じょうずに使おう お金と物」
お金や物の大切さ、目的に合った買い物のしかたを学ぶ単元です。授業では「友だちの家に遊びに行く前に、お店で飲み物を買って持っていく」という買い物の場面を設定し、グループ内で協力しながら商品の情報(容器、質、量)を整理し、商品選びの根拠を伝え合いました。保護者にも参加してもらい、アドバイスをもらいました。目的に合った買い物ができるよう、値段、品質、分量などを考えて商品を選ぶべきであることを学びました。
(6)「算数のまとめ」
「お金」をテーマに算数科の学習を行いました。「単位量あたりの大きさ」の考え方を用いて、日常の買い物場面を数学的な見方でとらえていきました。日常のさまざまな「買い物」の具体例をとりあげて、一人で考えたりグループで知恵を出し合ったりしながら、「同じ量で比べたときに、どちらが安いか」などを考えていきました。これまでに学習した知識を活用しながら課題解決に向かう子どもたちの姿が印象的でした。
(7)「そばや『あさひ庵』をひらこう」
「あさひ学級」では、そばや「あさひ庵」のプレオープンを行いました。これまで、そば打ち名人に打ち方を教わったり、秋田市に行って味の研究をしたり、店の様子などを見て来たりしました。
公開授業では、お店の人のようなあいさつや話し方をすること、レジの仕事をすることを練習しました。そばとそばがきを用意して、3人の“イケ麺ズ”が一生懸命働きました。自分の仕事を楽しめたかどうか、がんばれたかどうか、振り返りました。
2.講演会
公開授業の後、ダニエル・カール氏から、「日本とアメリカの違いから学ぶ消費者へのみち」と題する講演が行われました。
ダニエル氏が登場すると、子どもたちから大歓声が沸きました。ダニエル氏は、日本とアメリカのお金の捉え方の違いについてお話しになりました。まず、ご自身の子どもの頃の体験談を通して「Chore」(家の周りの仕事)という言葉を紹介されました。アメリカでは、何もしなくてもおこづかいをもらえるのではなく、子どもでも「Chore」をしてその報酬としておこづかいを得るそうです。また、家庭の中でも、親が子どもにお金の話を聞かせ、しっかりした消費者になるよう教育するそうです。
子どもたちも一緒に「チョアー!」と発声するなど、会場一体となった終始和やかな講演会となりました。
講演会には大勢の保護者も参加され、「家庭でのお金に対する取り組み方を考えさせられました」、「子どもと一緒に講演が聞けて良かったです。今日、さっそく家で話題にしてみます」といった感想が多く寄せられました。
3.プログラム
- 13:30~14:15
- 公開授業
(1)「おみせやさんごっこをしよう」(1年生 生活科)
(2)「冬休みのくらし方」(2年生 学級活動)
(3)「五城目町のひみつをさぐれ」(3年生 総合的な学習の時間)
(4)「お母さんのせいきゅう書」(4年生 道徳の時間)
(5)「じょうずに使おう お金と物」(5年生 家庭科)
(6)「算数のまとめ」(6年生 算数科)
(7)「そばや『あさひ庵』をひらこう」(あさひ学級 生活単元学習) - 14:30~14:35
- 開会挨拶
五城目町立五城目小学校校長 戸部裕隆 - 14:35~14:40
- 主催者挨拶
秋田県金融広報委員会会長 野見山浩平 - 14:40~15:30
- 講演「日本とアメリカの違いから学ぶ消費者へのみち」
講師:ダニエル・カール氏 - 15:30~15:35
- 閉会挨拶
保護者代表 五城目小学校PTA会長 渡邉信彦