金融教育公開授業
2016年度 金融教育公開授業
大阪府金融広報委員会
貝塚市立木島小学校
金融広報中央委員会
大阪の実施報告
「金融教育公開授業 in 大阪(木島小学校)」(11月13日開催)
木島小学校は、大阪府の南部、貝塚市の山側の地域にあります。歴史は古く、創立140年以上になります。校区内では、3世代以上の大家族で暮らす子どもたちも比較的多く、地域の子ども会活動が続いているところも多くあります。校区内には、コンビニエンスストアやスーパーはありますが、まだまだ田畑もあり、自然が身近に残っているのどかなところです。
学校では、「気持ちよい挨拶ができる子」「しっかり考え行動できる子」「まわりを気づかい思いやる子」の育成をめざして日々取り組みを進めています。校門では毎朝、委員会の子どもによる挨拶運動が行われています。
委員会活動など、子どもの自主活動にも力を入れています。今年度は、児童委員会の活動では、お金に見立てたチケットを計画的に使って参加する企画を取り入れるなど、金融教育への取り組みを意識した活動をしています。
11月13日(日)には金融公開授業を開催し、金銭教育研究校として金銭教育に取り組んできた成果を発表するとともに、いちのせかつみ氏による講演会も開催しました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「物やお金を大切にしよう」
読み物資料「おこづかい」を使って、道徳の授業を行いました。3匹の子ぶたがおこづかいを100円ずつもらい、学校で使う文房具を買いに行くという内容です。子どもたちは、3匹がそれぞれ異なるお金の使い方をしたときの気持ちについて共感したりしながらしっかりと捉え、お金の有効な使い方について考え、欲しいものと必要なものの違いに気づくことができました。
(2)「よく考えて行動し、節度ある生活をしよう」
読み物資料「友だちのしょうこ」を使って、道徳の授業を行いました。友だちの証拠として、友だちと一緒の筆箱を買う約束をしたまゆみが、家に帰ってから両親から諭され、本当に新しい筆箱が必要なのかどうかを考え直す内容です。
子どもたちは、まゆみの立場に立ってしっかりと考え、積極的に意見を出し合い、物を大切にするという道徳のねらいに迫ることができました。
(3)「見つめよう。わたしたちのくらしとお金の使い方」
普段、自分たちがどんなことにお金を使っているのかを考え、自分の使ったお金がどんなところに移動して使われていくのかを、図に描いてまとめてみました。子どもたちの考えや感想を見ると、自分たちが生活のために使ったお金がいろいろな人の手を経て、様々な場所で使われていくということに対する気づきがうかがえました。家の人はどんなことにお金を使っているのかについても、事前に聞いてきていたことを書きました。ふり返りの作文では、「生活に必要なお金を大切に考えて使っていきたい」という意見が多く見られました。
2.講演会
公開授業の後、いちのせかつみ氏から、「欲しいものと必要なもの」と題した講演がありました。
「たくさんお金があったら、何が欲しいか」といういちのせ氏の質問から始まりました。子どもや先生の突拍子もない回答で会場は一気に盛り上がりました。
和んだ雰囲気の中で、「つい買い物をしたくなるのはなぜか」について、コンビニエンスストアを題材にしたお話がありました。その中で、コンビニエンスストアには買い手の心情をうまくつかむ売り手としての手口・方法があることを知らされ、多くの人がなるほどとうなずいていました。続いて、お菓子や文房具を取り上げて、欲しいものと必要なものとの違いについてのお話があり、お金の使い方について考えさせられました。
最後に、欲しいものを買うためにお手伝いをたくさんした小学生のたかし君のお話では、「お金では買えないものの大切さ」についても教えられました。
子どもたちは、いちのせ先生の話に大変興味を持ち、先生の質問にも元気に手を挙げるなど積極的に参加していました。笑いに包まれたお話の中で、欲しいものと必要なものの区別やこれからのお金の使い方について考えることができました。
3.プログラム
- 8:45~ 9:30
- 公開授業
(1)「物やお金を大切にしよう」(1年生 道徳)
(2)「よく考えて行動し、節度ある生活をしよう」(3年生 道徳) - 9:40~10:25
- 公開授業
(3)「見つめよう。わたしたちのくらしとお金の使い方」(5年生 総合的な学習の時間) - 11:35~11:40
- 開会挨拶
貝塚市立木島小学校校長 北野久美子 - 11:40~12:20
- 講演「欲しいものと必要なもの」
講師:いちのせかつみ氏 - 12:20~12:25
- 閉会挨拶
大阪府金融広報委員会事務局長 河本勝也