金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル in the Galaxy
6F 大人の宇宙おかね教室 知るぽると金融教育セミナー
証券投資の基礎知識
講師:(NPO 法人)投資と学習を普及・推進する会
証券カウンセラー 渡邉 信之 氏
まず株式投資の魅力についてお話を始めます。2008年秋、平均株価は7,000円台まで下がりましたが、実は新規のお客様の口座開設が増えています。その背景は何か。皆さんが100万円の現金を銀行に預けても1年後に貰う利息は3,500円です。同じように株価が7,607円まで下がったバブル崩壊後の超低金利時代、資産家は2~3%の利回りがあった電力株などを買い、配当金で資産を増やしました。その後の株価の回復で、配当金のほかに値上がり益も手にしています。また株式投資には、株主優待券があり、遊園地の無料券とか菓子など送ってきます。
長期投資も大切です。ヤフーは株価が下がっていた1997年、最初の募集を1株200万円で行いました。1株買って10万円上がって売った人もいますが、その後も値上がりし続けました。そのため1株を2株に分割する株式分割が行われ、さらに値上がりして、株式分割が繰り返されました。最初の1株を持ち続けていたなら、現在8,000株以上になっています。
ペイオフ制度が、法律で2005年4月から実施されました。銀行が倒産しても預金の1,000万円まで補償する制度ですが、資産家は銀行に預けるより証券に投資しようとする風潮が出てきたのは事実です。
インフレに対しても株式は魅力です。1970年の物価と株式、債券、定額預貯金を1とした場合、2000年の物価は3.2倍で株式は9.2倍、債券は5.7倍、定額預貯金は3.7倍です。その間、バブルとその崩壊がありましたが、物価の動きに追従しているのは株式投資と債券投資です。
しかし、証券投資にはリスクが伴います。第1は信用リスクです。投資する会社が儲かっているか?その判断は格付け会社の評価でトリプルB以上なら投資適格銘柄です。格付けは日々変動するためインターネットでチェックするのがよいでしょう。価格変動リスクは、株式全体が下がると、周辺の株だけでなく自分の所有する株式も債券も下がります。金利変動リスクは、金利が上がれば企業の負担が増えて株式が下がります。円高・円安による為替変動リスク、外国の国債を買う際はカントリーリスクに対し注意が必要です。
投資に適した商品の3つの性格は(1)安全性(確実性)、(2)流動性(換金性)、(3)収益性(利殖性)がある。運用の心掛けは(1)資金の余裕、(2)時間の余裕、(3)心の余裕です。リスク回避策は(1)投資対象の分散、(2)投資時期の分散、(3)長期投資を心掛けることです。