金融教育フェスタ
金融教育フェスティバル2011
金融教育セミナー 東京会場
投資信託協会
講師
髙花 富夫 氏
投資信託の魅力と活用方法
投資信託とは、多数の投資家から集めた資金を1つにまとめ、資産運用の専門家が投資家に代わって株式、債券などに投資し、その運用成果を投資家それぞれの投資額に応じて分配する金融商品です。
投資信託には、(1)少ない金額で投資できる、(2)分散投資できる、(3)専門家により運用される、との魅力があります。基本的に1万円程度から買えますし、毎月積立なら数千円から投資可能です。このような額でも、例えば、多くの銘柄からなる日経平均や東証株価指数の値動きに連動する投資信託が買えます。専門家は、投資家の代わりに情報収集、調査等を行ってくれます。ほかにも、投資信託には(4)様々なタイプがあり、海外の資産や個人では参加できない市場の商品にも投資できる、(5)高い透明性がある(資産の分別管理、時価を毎日公表など)、などのメリットや特徴があります。
投資信託には注意すべき点もあります。まず、(1)コストがかかります。販売手数料、信託報酬などです。また、(2)預貯金とは異なりリスクがあります。リスクには、投資信託に組み入れた商品(株式、債券など)の価格変動に伴う「価格変動リスク」、組入商品の発行体の元本・利息の支払遅延や支払不能が生じる「信用リスク」、組入商品に外貨建て商品があれば為替変動に伴い円での手取額等が変動する「為替リスク」、などがあります。
資産運用に際しては、どんな金融商品にもリスクとリターンがあり、大きなリターンを求めればリスクも大きくなり、リスクを抑えるとリターンは小さくなることを知っておきましょう。また、リスクの高い投資信託に投資する際には、(1)資産を分散する(例えば1つの投資先企業が倒産しても全体としての影響は小さくてすむ)、(2)時間を分散する(積立投資プランを活用する、ドル・コスト平均法を使う)、(3)長期資金で投資する(短期間のうちに使うことが予定されている資金で投資しない)などを心がけることによって、リスクを抑え収益を安定させることができます。
豊かな老後のために、気づいた時から無理のない投資をして資産を形成しましょう。投資には、時間の余裕と心の余裕をもって、常に長い目で見るという姿勢が大切であることを忘れないようにしてください。
投資信託協会とは
1957年に設立され、投資信託の運用会社123社を正会員にもつ自主規制団体。投資者の保護を図るとともに、投資信託及び投資法人の健全な発展に資することを目的として活動しています。