金融教育フェスタ
親子のためのおかね学習フェスタ2013
子どものためのおかねのおはなし会
講師 : 樋口 勝彦 氏(金融広報アドバイザー)
働く意味とおかねの関係
大昔、人々は、生きていくために自分で魚や鳥を捕り、自分で着るものを作って自給自足の生活をしていました。やがて、より豊かな生活を目指し、他人の持っている物と自分の持っている物を交換するようになりました。しかし、こうした物々交換はお互いの欲しい物が合致した時にしか成立しません。そこで、誰もが欲しがり、時間がたっても腐ったり傷んだりせず、貯めることもでき、集めたり分けたりしても価値が変わらない、持ち運びに便利なものはないか、という要求から貨幣が誕生したのです。
このように、お金は便利なようですが、実はお金と交換できないものがあります。それは人間の命。命に値段はつけられません。そしてみなさんのご両親からの愛情もお金では買えません。お金があるから幸せとは限りません。心さえ豊かであればお金が少なくても構いませんよね。みなさんがこれからコツコツ頑張ることが豊かな心を作っていくのです。お金がない時には我慢することも覚えてほしいと思います。自分が持っているお金を全部使ってしまえば、困ることになります。世の中で一番怖いのは借金。そのためには、お小遣いを預金しておくというのは立派な経済観念といえます。
これからの人生はみなさんが主役です。夢を実現して好きなことを仕事にして生活できたら、こんな素敵なことはありません。みなさん、将来はさまざまな職業につくことと思います。でもそこで、もう飽きた、働くのがつらい、面白くない、苦労したくないなどと感じた時、我慢することを思い出してください。いつまでも「夢」、「希望」、「感謝」、「我慢の心」を忘れずに、未来へ向かってコツコツと勉強して頑張ってください。
プロフィール
高等学校での教員生活の経験を生かし、2005年より山梨県金融広報委員会の金融広報アドバイザーとして、キャリア教育・巣立ち教室などを通して、金融・金銭教育活動の支援を行っている。また社会的支援活動として保護司としての活動も行う。1947年生まれ。