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金融教育公開授業

平成20年度金融教育公開授業(全国リレー講座)

静岡県金融広報委員会
富士宮市立井之頭中学校
金融広報中央委員会

静岡の実施報告

「金融教育公開授業 in 富士宮(井之頭中学校)」(11月7日開催)

富士宮市立井之頭中学校は、富士山の麓、標高600~950mの広大な朝霧高原の西側にある全校生徒32名の小規模校です。学校敷地面積21,000㎡を囲む50,000㎡の学校林(希望の森)を使用し、地域の応援を得ながら、水生昆虫調査、キノコ栽培、花壇活動、ホタル飼育など、地域の自然を大切にする学習活動を展開しています。

同校は、平成18年度から富士宮市の事業である「中学生経済・起業体験プログラム」を地元金融機関や地元企業の協力を得て実践してきました。平成19年度からは、金融教育研究校として「経済・金融・起業体験プログラム」と称し活動を展開しています。同プログラムは、生徒たちが擬似株式会社を設立し、事業計画、収支計画、商品・サービス企画、宣伝、市場調査、物品販売など、企業活動を体験するプログラムです。

11月7日(金)に開催しました公開授業では、道の駅「朝霧高原」において、「かけそば」を始めとする多様な商品の実践販売が行われ、予定数を完売するなどの好業績を上げました。当日は、地元新聞社(3社)が取材に訪れました。

▼ 参加者内訳:

生徒32名、開催校教員12名、開催校保護者5名、教育委員会2名、他校教員40名、地元金融機関29名、地元行政関係者3名、金融広報委員会関係者3名、合計126名

1.実践発表・講演会

講演「中学校におけるキャリア教育」の模様まず初めに、「経済・金融・起業体験プログラム」の活動状況について担当教諭より発表がありました。同プログラムでは、生徒たちが社長以下それぞれの役割を分担して擬似会社を設立し、協力しながら企業活動に取り組みます。生徒たちは自分たちの企業活動について銀行や企業などの専門家の方々からアドバイスをいただき、取り組みの中で直面する様々な問題を解決したり、自分たちのビジネスが実現可能かどうかを検証したりします。

活動を経験する中で、生徒たちには「自分たちの思いを伝え、実現していく過程で、探究する力や他者を意識した表現力が育ちつつある」との成果がみられたとの報告がありました。

次に、静岡大学情報学部の田中宏和教授を講師に迎え、「中学校におけるキャリア教育~ものづくりの町(東京都大田区)での取り組みを踏まえて~」とのテーマで講演会が行われました。学校関係者や地元金融機関など、総勢86名の参加をいただきました。

講演では、中学校におけるキャリア教育の現状や地域が持つ資源のキャリア教育への活用例などについて、分かりやすく話していただきました。

都心では、学校と地域間、地域と事業所間、教育委員会と産業・行政組織間にそれぞれ壁があり、キャリア教育の推進が困難であるが、東京都大田区ではキャリア教育の推進組織を、中学校や大学の教員、事業主、教育委員会などで立ち上げ、問題点やその解決方法を話し合うことにより、学校・地域・事業所が持つそれぞれの資源を供与する支援体制を構築した事例を紹介されました。

また、ある中学校で実施した連続2日間の職場体験後に、生徒、保護者、事業所を対象に行ったアンケート結果から、職場体験が「勤労観、職業観の育成」というより、「地域で育む心の教育や社会的マナー・責任観の醸成」といった観点で捉える方が実施しやすいということがみえてきたので、キャリア教育では、家庭、地域社会および学校が一層連携を深め、「地域が子供を育てる」という共通認識が必要であると話されました。

まとめとして、キャリア教育を地域連携のシステムとして構築することで、学校および地域が抱える課題を解決する「装置」となり得る可能性があり、連携を機能させるには、それぞれの関係者のメリットとなることへの配慮が必要であるほか、地域が持つ資源とそれを動員できる力に応じたキャリア教育を工夫すべきと結論付けられました。

終了後のアンケートには、「学校・地域・事業所の三者の相互支援関係の構築に関する考え方は大変興味深かった」、「キャリア教育の狙いと課題を踏まえ、これからの学校の役割を示唆していただいた」などの感想が寄せられました。

2.公開授業(擬似株式会社による実践販売)

公開授業「経済・金融・起業体験プログラム」~実践販売~の模様「経済・金融・起業体験プログラム」では、1~3年生の全校生徒が2つのグループに分かれ、そばを主力商品とする「株式会社和味(なごみ)」と、豚汁を主力商品とする「Booton asagiri corp.」を設立しました。 当日は、道の駅「朝霧高原」に2社が出店し、生徒たちが育成したそばの実や大根を材料とした「かけそば」や「豚汁」のほか、仕入れた地元食材などを実践販売し、公開授業参加者や地元住民、休憩で立ち寄った観光客などで賑わいました。生徒たちは、製造、接客、レジ、呼び込みなど、それぞれの役割分担に従い、積極的に販売活動を行いました。

公開授業「経済・金融・起業体験プログラム」~実践販売~の模様同プログラムを通して、生徒たちは、そばの実や大根の栽培から収穫、「かけそば」や「豚汁」などの作り方、広告宣伝、接客対応、会社の収支など、地元住民や企業の専門家からアドバイスをいただき、会社経営を探究しました。また、原価コストを抑えるための仕入先との交渉など、取り組みの中で直面する様々な問題をひとつひとつ解決し、自分たちのビジネスに対する実現可能性を検証しました。

生徒からは、「お店を出すのは大変で、いろいろな人に支えられているということがわかった」、「親が働いてお金を稼ぐことがどれだけ大変なのか知ることができた」などの感想が寄せられました。

3.プログラム

10:00~10:05
開会挨拶 富士宮市立井之頭中学校長 平野 修
10:05~10:15
来賓挨拶 富士宮市長 小室直義
富士宮市教育長 佐野敬祥
10:15~10:45
実践発表「中学生による起業」~地元の食材を使って~
10:45~10:50
挨拶 静岡県金融広報委員会 会長 武藤 清
10:50~12:05
講演「中学校におけるキャリア教育~ものづくりの町(東京都大田区)での取り組みを踏まえて~」
講師:田中宏和氏
12:05~13:00
休憩
13:00~14:00
公開授業「経済・金融・起業体験プログラム」~実践販売~

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