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金融教育公開授業

平成21年度金融教育公開授業(全国リレー講座)

千葉県金融広報委員会
千葉県立四街道高等学校
金融広報中央委員会

千葉の実施報告

「金融教育公開授業 in 四街道(四街道高等学校)」(11月4日開催)

千葉県立四街道高等学校は、八角形の校舎が特徴的で、東京ドームより1万㎡も広い敷地の中に在り、市の中央公園も隣接していて、緑豊かな環境です。女子生徒が全体の3分の2を占め、明るく華やかな雰囲気の中、男女共に勉強や部活動、行事に積極的に取り組んでいます。

同校は、千葉県金融広報委員会より金融教育研究校(21~22年度)の委嘱を受け、「社会の変化に主体的に対応できる心豊かなたくましい生徒の育成」を教育目標に掲げ、金融教育にも積極的に取り組んでいます。

当日は、開催にあたり金融広報中央委員会の小林会長が、「社会に出る前に、様々なお金の流れや働きを理解し、暮らしや生き方、社会について考えて欲しい」と挨拶を行いました。また、地元紙の取材がありました。

▼ 参加者内訳:

生徒276名、開催校教員33名、開催校保護者16名、教育委員会3名、他校教員8名、行政関係者他8名、地域の方々13名、合計357名

1.公開授業

当日は、3年生全8クラスで、同じ内容の公開授業が同時に行われました。総合的な学習の時間を利用した全3回の授業の最終回に当たる授業として、「私の命を育んだお金はいくら?私の人生に関わるお金はいくら?」と題し、班ごとに模造紙にまとめた学習成果を発表しました。前回までの授業では、18歳までに自分にかけられたお金について試算しました。その後、18歳以降の人生設計について考え、生活費や生活を豊かにするためにかかる費用の試算を含めたライフサイクル表を作成しました。作成中は、「結婚式はお金がかかるから地味婚にしよう」「家ってこんなに高いの?」など、人生の節目や一生にかかる金額の高さに愕然とし、倹約を指向する意見が飛び交っていました。元気な生徒達も、この時ばかりは神妙な面持ちとなり、親への感謝と共に日頃の無駄遣いを反省していました。来校者が、授業の経過や見比べができるよう、ライフサイクル表は廊下に張り出しました。

今回の授業では、人生で関わるお金の試算をすることにより、倹約の意識付けだけに留まらず、情報収集力や選択能力の必要性、目標の明確化を学習しました。また班ごとの討議では、生徒同士で比較検討することによって他者への理解とコミュニケーション力、更に分析力や構築力なども学習しました。職業に対する漠然とした考えに、意識を芽生えさせることや、日常の自分の生活そのものが経済に繋がっていることへの理解も、授業の狙いの一つです。

夢の未来予想図が現実になるように、生徒たちがこれからどう過ごしていけばいいかを考えさせる良いきっかけになりました。

ほとんどの生徒たちは、自分の生涯を通してのお金の流れを把握する機会などなかったのが現状です。数字(試算額)に戸惑う生徒の姿も見受けられましたが、「家族構成や何にお金をかけるかで大きな差が出て考えさせられた。これからの生き方を考えていきたい」「フリーターと正社員の給料の差に驚いた」「自分に費やされる金額なんて考えた事もなかったので貴重な体験ができてよかった」などの感想があがりました。このライフサイクル表を持ち寄っての10年後の同窓会の案もあがり、それもまた楽しい試みだと反応がありました。

本公開授業にあたっては独自の教材としてライフサイクル表等を作り、学年一丸となって金融教育を推進し、教科指導の枠を超えた極めて意義のある公開授業となりました。

公開授業「私の命を育んだお金はいくら?私の人生に関わるお金はいくら?」の模様

2.講演会

公開授業の後、体育館に場所を変え、3年生が一同に会して、生活経済ジャーナリストのいちのせかつみ氏による講演「知らんとアカン!お金のトラブル110番」が行われました。

いちのせ氏は、授業で学んだことを踏まえ、人の一生には莫大なお金が必要で、今後何にお金を使うのかは自由だけれども、選択する力を身につけ、賢い使い方を心掛けるよう話されました。

携帯電話は、使用後に請求書が届いて支払う後払い方式であり、これは借金の一種であること、プランによって多種多様な金額設定があるので、個人で支払額を管理して、計画的に使うことが大切であると説明されました。高校生に最も身近な、携帯電話のメールによる金融トラブルの事例を紹介して、身に覚えのないメールを返信する行為は、個人情報を知らせてしまう危険性があり、無視することが一番の対処策であると、注意を喚起しました。また、携帯電話依存症であるかどうかのチェック項目を掲げ、賢く健全に活用するよう助言されました。クーリングオフを初めとする契約に関するクイズでは、落とし穴がたくさんあることを知り、盲点を説明されました。また、コンビニの商品の陳列場所や配置図のクイズでは、あちこちの生徒から声があがり、さすがコンビニ世代と思わせました。いちのせ氏は、企業側はマーケティングを駆使し、購買意欲を刺激する工夫をしていると解説されました。生徒たちには、日頃よく利用するコンビニがまた違った角度から見え、改めて考えさせられたようです。

生徒からは、「お金の大切さや社会の怖さがよくわかり気をつけようと思った」「お金のトラブルを回避する方法や適切な対処の仕方を楽しく学べた」といった感想が寄せられた他、保護者や他校の先生方からは、「高校生という大事な時に将来のことをじっくり考えさせることの大切さを改めて考えさせられた」「高校生にかかわる身近な問題を取り上げていて、とてもわかりやすく大切なことばかり。授業の中で生徒に伝えたい」「これからも全高校にこの金融教育を望みます」等、金融教育に関しての関心の高さが伺えました。

講演「知らんとアカン!お金のトラブル110番」の模様

3.プログラム

12:30~13:00
公開授業「私の命を育んだお金はいくら?私の人生に関わるお金はいくら?」(3年生)
授業担当者:四街道高等学校教諭
津本(A組)、松尾(B組)、田中(C組)、監物(D組)、白谷(E組)、松嵜(F組)、日下部(G組)、渡辺(H組)
13:20~13:30
開会挨拶 金融広報中央委員会 会長 小林信介
千葉県立四街道高等学校 校長 浅野達也
13:30~15:00
講演「知らんとアカン!お金のトラブル110番」
講師:いちのせかつみ氏
15:00~15:05
生徒代表 お礼のことば
閉会挨拶 千葉県金融広報委員会 幹事長 今泉光幸

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