金融教育公開授業
2013年度 金融教育公開授業
兵庫県金融広報委員会
神戸市立科学技術高等学校
金融広報中央委員会
兵庫の実施報告
「金融教育公開授業 in 兵庫(科学技術高等学校)」(12月17日開催)
神戸市立科学技術高等学校は、神戸工業高等学校・御影工業高等学校が併合して2004年4月に開校した学校です。「創造・探究・飛翔」を校訓に、「ものをつくる喜び・科学する心・未来を拓く力」を教育目標として提唱し、ものづくりを通じて学習に対する強い意志、自己実現をめざす自主・自立の精神を育む教育を行っています。
12月17日(火)に公開授業を開催し、都市工学科2・3年生を対象とした家庭科および公民科での公開授業と、いちのせかつみ氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「ひとり暮らしの部屋探し~初めての大きな契約~」
ひとり暮らしの部屋探しの条件を各自でワークシートに書き出し、契約時の費用や年間にかかる費用等を計算してみました。次に、グループで話し合い、様々な物件広告を参考にしながら部屋探しの際に優先的に希望する条件を3つに絞り込む作業を行いました。その後、賃貸住宅のちらしの中からグループの希望条件に近い物件を1つ選び、選択した理由を発表しました。生徒たちは、契約をする前に慎重に考えることが必要であることを学習しました。
(2)「健康管理をしっかりと~かしこい食費の使い方~」
グループに分かれて1,000円以内の予算金額で1日分の食事を考えました。『これであなたもひとり立ち』(ワーク15)を利用し、選択した献立について、バランスの良い食事になっているか、「外食価格」ではいくらになるかを計算しました。その後、最も良い献立(予算内で収まり、バランスが良い)をグループで1つ決め、予算内で収める工夫と合わせて発表しました。生徒たちは、外食価格と内・中食価格(手作り)との差を理解することで、家計管理の重要性を理解しました。
(3)「金融のはたらき」
バブル崩壊以降の金融情勢や銀行再編の動きを振り返ることにより、この10年間で金融のはたらきがどのように変化してきたのかを学習しました。また、2014年4月からの消費税率アップや日本経済の現状(デフレ、アベノミクス)について新聞記事を参照しながら考察しました。生徒たちは、進学、就職を機に経済の動きに関心を持ち、自ら考え行動することの重要性について促されていました。
2.講演会
公開授業の後、いちのせかつみ氏から、「知らんとアカン!お金のコワ~イ話」と題する講演が行われました。
いちのせ氏は、まず生徒に関心を持ってもらうために、芸能人とCM出演料の関係について、具体的な事例を挙げて話されました。また、サラリーマンの生涯賃金に関し、サラリーマンとフリーターでは5倍の差があると説明され、きちんと職を持つことが重要であると強調されました。
その後、携帯電話・スマートフォンの普及もあり若年層においても金融トラブルに巻き込まれるケースが少なくないことや、ゲーム等のダウンロードサイトにひそむ危険性やトラブル事例を解説し、生徒たちに注意喚起を促しました。
生徒たちからは、「サラリーマンとフリーターの生涯収入について今日学べてよかった」「だまされないようにかしこくお金をつかいたい」といった感想が聞かれたほか、参観者からは、「講演内容がすごく具体的で生徒にも十分理解できる内容だった」といった声が聞かれました。
3.プログラム
- 10:00~10:50
- 公開授業
(1)「ひとり暮らしの部屋探し~初めての大きな契約~」(都市工学科2年A組・家庭科)
(2)「健康管理をしっかりと~かしこい食費の使い方~」(都市工学科2年B組・家庭科)
(3)「金融のはたらき」(都市工学科3年A・B組・公民科)
授業者:神戸市立科学技術高等学校教諭 藤原美砂子、森下広子、井上和男 - 11:00~11:20
- 開会挨拶
神戸市立科学技術高等学校校長 橋本基宏
主催者挨拶
兵庫県金融広報委員会事務局長 松本英俊 - 11:20~12:10
- 講演「知らんとアカン!お金のコワ~イ話」
講師:いちのせかつみ氏 - 12:10~12:15
- 閉会挨拶
神戸市立科学技術高等学校教頭 新井厚也