金融教育公開授業
2014年度 金融教育公開授業
静岡県金融広報委員会
熱海市立第二小学校
金融広報中央委員会
静岡の実施報告
「金融教育公開授業 in 熱海(第二小学校)」(11月28日開催)
熱海市立第二小学校は、徳川家康公も愛した熱海温泉で知られる熱海市にあり、「明るい心で きれいな言葉」を校訓とし、約300名の児童・教職員が学校生活を送っています。
静岡県金融広報委員会から金融教育研究校の委嘱を受け、「身近なことがらに目を向け、よりよい生活を築く子の育成」を研究テーマとして取り組んできました。
11月28日(金)に金融教育公開授業を開催し、3年生と6年生を対象とした公開授業と、いちのせかつみ氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「農家の仕事~みかん農家の工夫~」
これまで、お店の仕事や農家の仕事について学習してきました。スーパーマーケット見学では「同じものなのになぜこんなに値段が違うのか」という疑問を持ち、みかん農家の見学ではおいしいみかんを作るための農家の人の工夫、努力について調べました。
公開授業では、同じ品種、同じ個数が入っているのに値段が違う4箱のみかんを用意し、限られた予算でどれを買うのか班ごとに話し合いました。農家の人の思いや工夫、努力がみかんの値段につながっていることを、生産者・消費者の両方の立場から考えることにより「ものやお金がどう動いているか」、「ものの値段がどのように決まるか」を学習しました。
(2)「中学校生活に向けて」
中学校生活への期待が高まる子どもたちと、「お金」の視点から入学準備について考えました。
公開授業では、入学時に必要な経費をどのように用意するのか、保護者にもワークに参加してもらい話を聞きました。保護者から「産まれてすぐに学資保険に入った」、「毎月一定額を貯金してきた」といった話を聞き、感謝の気持ちを持つとともに、計画的な貯蓄の大切さを学習しました。
また、家族の一員として自分に何ができるのかを考え、発表しました。
2.研究発表
金融教育研究校の委嘱を受け、人・物・金のよりよい関係作りを目指して2年間取り組んできました。
低学年では、家庭や学校生活における自立・共生をテーマとし、お金に関する経験の少ない子どもたちがお金の存在を意識できるよう工夫しました。高学年では、計画的な消費生活をテーマとし、各種行事と関連付けながら無償の愛情や努力の価値について学びました。
また、学校で学んだことを生活の場で活かしていくため広報活動にも注力しました。さらに、学校だよりで金融教育に関する話題を取り上げ、家庭における金融教育実践を促してきました。
この2年間の取り組みの結果、「金・物の使い方を主体的に考える態度」、「お互いの価値観を認め生活を改善する姿勢」を養うことができました。
3.講演会
いちのせかつみ氏から「欲しいモノと必要なモノ」と題する講演が行われました。
子どもたちにとって身近なお菓子や文房具を使いながら、欲しいモノと必要なモノの違いを子どもたちに問いかけ、「欲しいモノが必要なモノなのかどうかを考えることが大事」と伝えられました。
また、欲しいモノを買うためにお手伝いをしてお小遣いをためるという物語を紹介し、働くということやお金の価値について考えました。
どもたちからは、「これからは欲しいモノと必要なモノをよく考えてから買い物をしたい」、「お金では買えないモノがあることがわかった」といった感想が寄せられました。
4.プログラム
- 13:05~13:50
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公開授業
(1)「農家の仕事~みかん農家の工夫~」(3年生 社会科)
(2)「中学校生活に向けて」(6年生 学級活動) - 14:05~14:20
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開会挨拶
熱海市立第二小学校校長 根岸正美
静岡県金融広報委員会会長 服部守親 - 14:20~14:30
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研究発表
「身近なことがらに目を向け、よりよい生活を築く子の育成」
発表者:熱海市立第二小学校教諭 松岡理恵 - 14:30~14:45
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指導講評
熱海市教育委員会指導主事 坂上洋
静岡県教育委員会静東教育事務所指導主事 佐藤正和 - 15:00~16:00
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講演会「欲しいモノと必要なモノ」
講師:いちのせかつみ氏 - 16:00
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閉会挨拶
熱海市立第二小学校教頭 坂本貴一