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金融教育公開授業

2015年度 金融教育公開授業

愛知県金融広報委員会
安城市立安城中部小学校
金融広報中央委員会

愛知/安城市の実施報告

「金融教育公開授業 in 安城(安城中部小学校)」(10月15日開催)

安城市立安城中部小学校は、明治用水が通水し、愛知県初の農業学校が開校した明治41年(1908年)に開校し、「日本のデンマーク」と呼ばれるほど発展してきた安城市と共に歩んできた、開校から100年を超える歴史ある学校です。

安城市のほぼ中央に位置し、「学び合いのできる子どもたちの育成、学び合いの授業ができる教師の授業力の向上」に特に力を入れており、「学び合い」を合言葉に自分の意見を自由に発言できる、相手の意見をしっかり聴き、尊重することができる子どもたちを育てる教育を行っています。

平成26・27年度の金銭教育研究校として金銭教育に取り組み、10月15日(木)、「人やものを大切にし、すすんで働く心豊かな中部っ子の育成―子どもどうしの学び合いを大切にした教育活動を通して―」を研究テーマとして全学年全クラスによる金融教育公開授業を開催し、教員による研究発表、あんびるえつこ氏による講演を行いました。

▼ 参加者内訳:

児童642名、開催校教員39名、開催校保護者6名、教育委員会9名、他校教員142名、地域の方々21名、合計859名

1.公開授業

(1)「ものにこめられたおもい」

1年生の授業「ものにこめられたおもい」の模様 1年生は、まず、大切にしているものについて誰に貰ったかを話し合いました。その後、『ランドセルは12さい』を読み、主人公が姉のお下がりのランドセルを使っている気持ち、 買い替える話が出た時の気持ち、買い替えないことに決めた時の気持ち、ランドセルが12歳になった時の気持ちについて感じたことを発表し合いました。そして、主人公に共感することで、ものに込められた思いについて考え、ものの大切さを学びました。

(2)「自分のもの、身の回りのものを大切にしよう」

2年生の授業「自分のもの、身の回りのものを大切にしよう」の模様 2年生は、クラスの本棚を気持ちよく使う方法について考えました。どのようにしたらみんなで気持ちよく使えるかアイディアを出し合い、綺麗に使う管理方法を決めることで、自分のものだけでなく、みんなで使うものも大切に使おうという気持ちを高めました。

(3)「われらコンビニ調査隊」

3年生の授業「われらコンビニ調査隊」の模様 3年生は、事前にコンビニとスーパーに探検に行っており、なぜコンビニはスーパーより価格が高いのにお客さんは多いのか、その秘密についてグループで話し合いました。 本時では、グループごとに気づいた秘密について発表し合い、コンビニのお客さんへの配慮や思いやりに気づくことで、「働くこと」の大変さと素晴らしさを学びました。

(4)「お金やものを大切にする生活~自分で決める力をつけよう~」

4年生の授業「お金やものを大切にする生活~自分で決める力をつけよう~」の模様 4年生は、4月から身近な人への仕事の聞き取りや時給換算ゲーム、ものの値段調べなどの活動を通して、少しずつ金銭感覚を身につけてきました。 本時では、これまで学んだ、仕事の苦労やものに込められた思いなどを振り返りながら話し合うことで、お金やものを大切にしようという気持ちを高めました。

(5)「じょうずに使おう お金と物」

5年生の授業「じょうずに使おう お金と物」の模様 5年生は、4種類の買い方(店で新品を買う・店でリサイクル品を買う・インターネットで買う・テレビショッピングで買う)について良い点・悪い点を発表し合いました。 出た意見をもとに、目的に合ったものの買い方について考えました。本時以降、地域の人々の協力で得た資源回収から3,500円をクラスで使うことを想定し、買い物の疑似体験を行います。本時で学んだ体験を通して、限られた予算の中、様々な観点から、よりよい買い物ができるよう考えます。

(6)「25,000円で行く修学旅行」

6年生の授業「25,000円で行く修学旅行」の模様 6年生は、1時間がんばって働いても125円しか稼げなかった内職体験を通して、お金を稼ぐ難しさ、稼いでくれる家族への感謝を学びました。本時ではそれを踏まえて、25,000円かかる修学旅行の目標を、グループに分かれて話し合いました。 「25,000円かけて行く修学旅行だから、そのぶん日本の歴史や文化をしっかり学んできたい」等、児童から大切なお金を有意義に、大切に使いたい、という思いが伝わってきました。

(7)「『生活』を豊かに拓く児童を目指して~買い物名人になろう~」

特別支援学級の授業「『生活』を豊かに拓く児童を目指して~買い物名人になろう~」の模様 杉の木1・2組は、本時の「自分で買い物ができる、模擬店をオープンさせる」に向けて、この1年間、算数、国語等、様々な教科と連携して児童一人一人が「やれそうだ」、「できる」という気持ちを作り出してきました。 本時では、買い物客、店員、店長等、様々な役割を体験し、知識や技能だけでなく、生活に必要な体験ができたことにより、児童から「できる」という自信が伝わってきました。

2.研究発表

金銭教育研究校の委嘱を受け、研究主題を「人やものを大切にし、すすんで働く心豊かな中部っ子の育成-子どもどうしの学び合いを大切にした教育活動を通して-」として2年間、金銭教育の研究に取り組んできました。

授業や学校生活の様々な場面で、課題設定や声かけを始めとした教師の意図的な働きかけが、人やものを大切にする心、働くことを尊ぶ心を育んでいくと感じています。 また、家族の手伝いや地域のリサイクル活動等において、大人に一言声をかけられることで、子どもたちは自分が人の役に立っていると実感し、次への意欲に繋がることも確認でき、家庭や地域の大人の力がいかに子どもたちを育てるかを改めて実感しました。

これからも地域や家庭の支援を得ながら学校でできる様々な手立てを通して、子どもたちの心を耕していきたいと考えています。

「研究発表」の模様

3.講演会

公開授業、研究発表の後、あんびるえつこ氏から「子どもの『生き抜く力』を育む金融教育とは」と題する講演会が行われました。

まず、あんびる氏は、金銭教育とは、お金儲けのためではなく、よりよい人生、よりよい社会を生きるための教育、幸せになるための教育です、と説明されました。その後、子どもたちを取り巻く環境の急激な変化(少子化・企業の販売戦略の巧妙化・IT化)により、子どもの頃からお金に関する様々な問題が発生しており、全ての子どもが受けられる学校で金銭教育を学ぶことは、子ども達の将来にとってとても大切です、学校と家庭が両輪として子どもたちに教えていけたら良いと思います、と話されました。

安城中部小学校の公開授業にも触れ、どの授業を見ても児童が考える時間が設けられている、具体的な課題(金額)が設定されている、実生活とつなげて考えることができる、活発な言語活動や学び合いができるよう工夫されている、と評価されました。

最後に、限られたお金を、どうすればよりよく生かしていけるのだろう、よりよく使っていけるのだろう、というふうに、知恵を使って「学び合う」ことが、これからの激しく変化していく社会を生き抜く力になると話されました。

参加された教員の先生からは、「大変参考になった、周りにも伝えたい」、「金銭教育がいかに大切なものかわかった」といった声が聞かれました。

講演「子どもの『生き抜く力』を育む金融教育とは」の模様

4.プログラム

13:30~14:15
公開授業
(1)「ものにこめられたおもい」他(1年生 道徳、国語科)
(2)「自分のもの、身の回りのものを大切にしよう」(2年生 学級活動)
(3)「われらコンビニ調査隊」(3年生 社会科)
(4)「お金やものを大切にする生活~自分で決める力をつけよう~」他(4年生 総合的な学習の時間、道徳)
(5)「じょうずに使おう お金と物」(5年生 家庭科)
(6)「25,000円で行く修学旅行」(6年生 総合的な学習の時間)
(7)「『生活』を豊かに拓く児童を目指して~買い物名人になろう~」(特別支援 生活単元学習)
14:35~14:45
開会挨拶
愛知県金融広報委員会常任委員 平松哉人
安城市教育委員会教育長 杉山春記
14:50~15:10
研究発表
発表者:安城市立安城中部小学校教諭
須田友幸 中務岳 山口友紀雄
15:15~16:00
講演「子どもの『生き抜く力』を育む金融教育とは」
講師:あんびるえつこ氏
16:00~16:15
指導講評・謝辞
愛知県教育委員会義務教育課主査 河合康博
安城市立安城中部小学校長 石川良一

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