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金融教育公開授業

2018年度 金融教育公開授業

千葉県金融広報委員会
八街市立実住小学校
金融広報中央委員会

「金融教育公開授業in千葉」の実施報告

「金融教育公開授業 in 千葉(実住小学校)」(11月10日開催)

八街市立実住小学校では、「夢を抱き、たくましく生きぬく児童の育成」を教育目標に掲げ、学校・家庭・地域が連携して、健全な子どもの育成に取り組んでいます。

平成29年度から金融教育研究校の委嘱を受け、「家庭や社会生活における消費、経済、貯蓄、労働など金融に関する活動に関心を持ち、お金の役割や働くことの意味についての基礎的な知識や技能を身に付けるとともに、望ましい消費生活や自己の将来設計のあり方を将来にわたって考えようとする意欲と能力の基礎を養うこと」を目標として、実践に取り組んできました。

11月10日(土)に金融教育公開授業を開催し、7学級を対象にした公開授業と、いちのせかつみ氏による講演会を行いました。

▼ 参加者内訳:

児童387名、生徒485名(八街市立八街中央中学校)、開催校教員48名、開催校保護者55名、教育委員会6名、他校教員57名、地域の方々81名、合計1,119名

1.公開授業

(1)「お金に変身」

身の回りの物をお金に変身させることによって、自分の身の回りにはお金に値する物がたくさんあることに気づきました。「変身ボックス」を使って落とし物を模型のお金に換えることで、物の価値とお金の価値を結びつけて考えることができました。また、お金の模型を使って、10円や100円、1,000円などの価値を1円玉に置き換えることで、その物量を通してお金の価値を実感しました。授業を通して、持ち物の価値を見直すことで、自他の持ち物を大切にしようとする意識が生まれ、身の回りの物を大事にするための工夫を考えることができました。

写真1:1年生の授業「お金に変身」の模様

(2)「正しい使い方を大切に」

ブタの3兄弟がおこづかいで文房具を買いに行くお話を通し、お金の正しい使い方を考えました。

兄弟のうち2匹は、文房具ではなくお菓子を買ったり、たくさんのにおいつきの消しゴムを買ったりします。最後の1匹が鉛筆と消しゴムを1つずつ買うのを見て、2匹が「あっ」と気付くという内容です。児童には、最初の2匹になりきってもらい、どうして「あっ」と言ったのか、2匹の気持ちを考えてもらいました。また、自分のこれまでの買い物についても振り返ってもらい、必要なものを買うというお金の正しい使い方に気付くようにしました。

黒板で文房具やお菓子を操作しながら授業を展開したため、児童は買い物のしかたを見比べ、買ったものに言及しながら想像したことを発言することができました。また、「大人になったら」と自分の将来のお金の使い方について発表する児童もあり、買い物をより身近に捉えることができました。

写真2:2年生の授業「正しい使い方を大切に」の模様

(3)「落花生作りについて調べよう」

現在、八街市は落花生の収穫量が全国1位にあり、品質面でも改良や加工方法の改善を通して日本一と賞賛されています。落花生の販売の仕事を学ぶことで、さまざまな手間や工夫、苦労を経ることで付加価値が付くことを確認するとともに、お金がどう動いているのかについても理解しました。地域の農作物を扱うことで、自分のこととして考え、より主体的に学習することができました。また、普段の生活においても、価値が価格の要因になっていることを理解することができました。

写真3:3年生の授業「落花生作りについて調べよう」の模様

(4)「家族のためにできること」

「家族」をテーマにしたお話を通して、家族のよさについて考えました。主人公は、両親がラーメン屋さんを営んでいるため家族そろって食事ができず、友達の家族をうらやんでいます。しかし、両親がラーメン屋を続けている思いを知ったことをきっかけに、家族に対する思いを深めていきます。「家族」という身近な存在をテーマとしたこと、事前アンケートで児童から「家族」と聞いてイメージすることを調査していたことから、児童は自分でよく考えたうえで、グループや全体で活発に意見交換することができました。また、「これから自分にできること」という視点で考えることで、過去の自分を振り返ったり、今後家族のために自分ができることをしていきたいと考えるなど、新たな目標につなげることができました。

写真4:4年生の授業「家族のためにできること」の模様

(5)「水産業のさかんな地域」

 日本の漁港の中から、遠洋・沖合・養殖・栽培漁業の4つの漁港を選び、獲り方、獲れる魚介類、美味しさや安全性を保つ工夫、どんな思いで漁業をしているか、という観点から調べたことを紙に貼り付けました。そして、共通点や気付いたことを持ち寄って、キーワードにまとめました。その結果、漁法や輸送方法には地域の特色に合ったさまざまな方法があり、それらはすべて消費者においしく安全に魚介類を届けるためのものであることに気付くことができました。最後に、ものの値段には理由があることを確認し、これからの生活において値段が決まっている背景にある理由を考えていくことを確認しました。

写真5:5年生の授業「水産業のさかんな地域」の模様

(6)「工夫しようおいしい食事」

カレーライス作りを通し、限られた予算の中で、栄養バランスの良い献立を考えたり、食材の栄養素を学んだりするとともに、お金の使い方についても考えることができるようになることをねらいとしています。公開授業では、調理実習のための食材を買いに行く準備として、スーパーマーケットの実際のチラシを使い、買い物の疑似体験をしました。自分たちが食べるための食材選びであったので、「良いものを選びたい」という意欲が高まりました。また、消費者であることを自覚し、食品を購入するときにはどのようなことを考えて行動すべきか、実生活に直結した学習をすることができました。

写真6:6年生の授業「工夫しようおいしい食事」の模様

(7)「買い物しよう」

児童がバザーを通して得た収入を使って、買い物に行く学習です。公開授業では、実際にお店に買い物に行く前の練習をしました。買い物を考える際には、次の3つのことに気を付けました。1つ目は、必要な物を正しく買い、無駄にお金を使わないということ。2つ目は、自分がどのくらいのお金を使おうとしているのかを理解し、買おうとしている品物が自分の持っているお金と見合うものなのかを考えること。3つ目は、残りの金額を意識し、次の買い物のためのお金を残しておくこと。実際にお店で売られている品物を使って練習することによって、児童は意欲的に買い物の練習に取り組むことができました。また、繰り返し練習をしたことで、お金のやりとりや消費税の計算をスムーズにできるようになりました。

写真7:ひまわり学級の授業「買い物しよう」の模様

2.講演会

公開授業の後、いちのせかつみ氏から、「豊かな生活・人生を築くための小学生からの金融教育」と題する講演が行われました。

いちのせ氏は、はじめに、お金は幸せになるための道具なので、使い方を間違えて不幸にならないよう、幸せになるための賢い使い方を考えましょうと話されました。また、現在の小・中学生の多くは18歳で成人を迎えるため、お金のトラブルに気を付けなければなりませんとお話しになりました。

しかし、「人間は周りの環境に影響されてお金を使ってしまうことがあります」として、さまざまな「お金の法則」を紹介してくださいました。色や言葉、売り場の配置など、私たちがついつい買ってしまういろいろな仕組みを、児童・生徒とやりとりしながら楽しく教えてくださいました。

また、スマートフォンについて、ある大学生の一日を例にして日常生活に深くとけこんでいることを説明してくださり、児童・生徒が高額請求のトラブルにあった例も紹介してくださいました。「スマートフォンは便利ですが、インターネットの有害情報にも気を付けながら、賢く上手な使い方を考えましょう」と話されました。

最後に、「お金で買えないもの」の話をされました。そして、子どもたちに、「しっかりとお金と向き合い、賢く使えることで幸せになっていく大人になってほしい」と伝えられました。

写真8:講演「豊かな生活・人生を築くための小学生からの金融教育」の模様

3.プログラム

11:20~12:05
公開授業
(1)「お金に変身」(1年生 学級活動)
(2)「正しい使い方を大切に」(2年生 道徳)
(3)「落花生作りについて調べよう」(3年生 総合的な学習の時間)
(4)「家族のためにできること」(4年生 道徳)
(5)「水産業のさかんな地域」(5年生 社会科)
(6)「工夫しようおいしい食事」(6年生 家庭科)
(7)「買い物しよう」(ひまわり学級 生活単元学習)
13:20~13:25
開会挨拶
八街市立実住小学校校長 近藤博
13:25~14:30
講演「豊かな生活・人生を築くための小学生からの金融教育」
講師:いちのせかつみ氏
14:30~14:35
閉会挨拶
千葉県金融広報委員会幹事長 井上容子

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