金融教育公開授業
2019年度 金融教育公開授業
兵庫県金融広報委員会
兵庫県立神戸商業高等学校
金融広報中央委員会
兵庫の実施報告
「金融教育公開授業 in 兵庫(神戸商業高等学校)」(12月18日開催)
神戸商業高等学校は創立140年を超える伝統校です。商業科・会計科・情報科の3学科で構成され、地域では県商の愛称で親しまれています。Kensho2020をスローガンに、地域の教育力を生かしてより実践的な活動を行うことを通して、将来社会の役に立つ人材を育成するように取り組んでいます。
12月18日(水)に金融教育公開授業を開催し、会計科・情報科3年生と会計科2年生の公開授業と、加賀屋克美氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
ビジネス経済応用の授業を通して、グローバル時代を生き抜くための新たなビジネス展開について学習してきました。公開授業は、生徒たちが考えた「日本を豊かにする新ビジネスにおける財務計画の立案」をテーマとして3クラスで行われました。
(1)「会社を興そう」(会計科 3年)
起業するにあたり、海外へ進出することのメリットと、世界の現状を踏まえたうえで持続可能なビジネスを展開する必要性について学びました。開発途上国における環境・教育・貧困などの問題を踏まえ、SDGsの視点を持ちながら持続可能なビジネスモデルをどのようにして立ち上げていくかについて、実際の事例も参考にしながら考えました。非常に実践的な取り組みでした。
(2)「『地方創生』とIT・ICT技術の進化」 (情報科 3年)
新しいビジネスの社会への有用性について考え、ビジネスを継続させるための財務計画についても学習しました。地方創生に有効と思われる新規ビジネスの例として、AIを活用した『ゼロアグリ』と『AI運行バス』を取り上げ、そのメリットなどを考えました。続いて、立ち上げるビジネスを具体的に想定したうえで、財務計画を立てることとし、お金の準備(資金調達)、見込み販売高などを考えながら1年目の収支表を作ってみました。
(3)「読む会計・生かす会計」 (会計科 2年)
「財務会計Ⅱ」の財務諸表分析の単元の授業を、企業の会計情報を利用しながら行いました。まず、ある化粧品メーカーの「有価証券報告書」から4期分の経営指標をグラフ化してみたところ、売上高が大幅に伸びるとともに、利益率も大きく向上していることがわかりました。続いて、その理由について、「会社の強み」についての一般的な理論を学んだうえで、その化粧品メーカーにはどのように当てはまるか、グループワークで仮説を立ててみました。最後に、「有価証券報告書」の記載に照らして、仮説が正しそうか検証してみました。企業の会計情報の分析により事業や経営の強みを調べ、将来の財務の変化を見通すスキルを身に付けることを目的とした授業でした。
2.講演会
加賀屋克美氏から、「ディズニーで学んだ最高のサービス」と題する講演が行われました。初めに、ご自身が働かれていたアトラクションの船長を実演されました。その後、ご自身の仕事に対する思いや努力、お客様をもてなすことの大切さなどを熱く語られ、生徒はお話に聞き入り引き込まれていく様子でした。
続いて、実際に働くうえで大切にされていることを話されました。お客様に対して、どのような場面でもおもてなしの精神を持つ、相手を敬う気持ちで挨拶するといったお話は、生徒も今すぐに始められる取り組みでもあり、真剣な顔で聞いていました。さらに、子どもを亡くされたご夫婦の話や大きな飛行機事故に遭う直前に来園されていたお客様のお話などを通して、目の前のことに真剣に全力で取り組む大切さを教えてくださいました。
最後に、スプラッシュマウンテンが出来上がるまでの映像を投影しながら、夢を持ち、叶えるために努力することは素晴らしいというメッセージを送ってくださいました。講演を聞いた後の生徒は、凛とした前向きな表情をしており、温かい気持ちとなる講演会でした。
3.プログラム
- 9:50~10:40
- 公開授業
「日本を豊かにする新ビジネスにおける財務計画の立案」
(会計科・情報科3年生、会計科2年生 商業科・ビジネス経済応用) - 10:55~11:00
- 開会挨拶
兵庫県立神戸商業高等学校校長 西村直己 - 11:00~12:30
- 講演「ディズニーで学んだ最高のサービス」
講師:加賀屋克美氏 - 12:30~12:35
- 閉会
閉会挨拶 兵庫県金融広報委員会事務局長 阪田雅行