金融教育公開授業
2019年度 金融教育公開授業
佐賀県金融広報委員会
佐賀県立唐津商業高等学校
金融広報中央委員会
佐賀の実施報告
「金融教育公開授業 in 佐賀(唐津商業高等学校)」(11月21日開催)
佐賀県立唐津商業高等学校は、1917年(大正6年)に開校した「私立唐津商業補習学校」を前身とします。数回の移管・改称を経て1962年(昭和37年)に現校名となり、2012年(平成24年)に創立95周年を迎えた、歴史のある伝統校です。本校は教育目標を「生徒一人ひとりの能力を伸ばし、ビジネスの知識と技術を習得させて地域や経済社会の発展に寄与しうる、心豊かで心身ともにたくましい人材を育成する」と掲げています。全職員が一丸となって、「挑戦」・「誠実」・「品格」の3つのキーワードによる人づくりに取り組んでいます。
11月21日(木)に金融教育公開授業を開催し、各学年1クラスによる公開授業と、住田裕子氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「保険のしくみを知ろう」(1年生 商業科・ビジネス基礎)
保険のしくみ、保険の種類、保険会社のビジネスについて学びました。また、事故や災害、病気など日常生活には様々なリスクが存在することから、不測の事態に備える必要があることを理解しました。さらに、日常生活の中で、貯蓄と保険をどのように使い分けるかについても学習しました。生徒は、保険の機能について理解を深めながら、限りあるお金をどのように使うのがよいかについて考えました。
(2)「独立して暮らすこととお金の管理」(2年生 家庭科・家庭基礎)
自分の一生において起こりうるライフイベントと、それにかかる大まかな費用を計算しました。これから一人暮らしでアパートを借りることを想定し、5年後に実現したいライフイベントにかかる費用を積み立てながら生活していく場合、生活費をどのように配分したらよいかを考えてみました。理想の人生やライフスタイルを実現するためには、しっかりとした長期プランを持つことが大事であることを学びました。
(3)「キャッシュレス決済について」(3年生 商業科・課題研究)
身近な店舗のキャッシュレス決済の利用状況を、市内の商店街で業態別に調査し、グループでとりまとめた調査結果について、パワーポイントを活用しながら発表しました。クラス全員でキャッシュレス決済の現状や、キャッシュレス決済比率を上げるための方策について意見交換を行いました。
2.講演会
弁護士の住田裕子氏から、「気をつけよう 身近な金融トラブル」と題する講演が行われました。
「契約を結ぶとは」、「契約を結ぶ意思があったのか」、「契約内容に誤解はなかったか」などのお話から始まりました。あいまいな回答は契約トラブルに結び付くおそれがあること、自分の意思をはっきり言うことが大切であることについて、様々なトラブルに巻き込まれた事例を紹介され、惑わされたり、だまされたりしないよう、生徒たちに注意を促してくださいました。
最後に、住田氏は、「これから社会に巣立っていく生徒たちへ」として、「社会で活躍する人は、失敗することを、悪いことや恥ずかしいこととは思っていません」、「若いときは失敗することは大切なことで、そこまで取り組んできたプロセスが大切です」、「苦手なことから逃げないで、努力を厭わない人になってください」とメッセージを送ってくださいました。
生徒からは「契約は書類がなくても口約束でも成立することを知って驚いた。これからは金融トラブルに巻き込まれないように気をつけたい」、「ほとんどの買い物はネットでしているので、契約の話は勉強になった」、「今後トラブルに巻き込まれたら、大人の人や信頼できる友達、相談所に相談しようと思った」などたくさんの感想が寄せられました。
3.プログラム
- 13:05~13:55
- 公開授業
「保険のしくみを知ろう」(1年生 商業科・ビジネス基礎)
「独立して暮らすこととお金の管理」(2年生 家庭科・家庭基礎)
「キャッシュレス決済について」(3年生 商業科・課題研究) - 14:05~14:10
- 開会挨拶
佐賀県立唐津商業高等学校校長 岸川文広 - 14:10~15:40
- 講演「気をつけよう 身近な金融トラブル」
講師:住田裕子氏 - 15:40~15:45
- 閉会挨拶
佐賀県金融広報委員会副会長 蔵本雅史