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金融教育公開授業

2019年度 金融教育公開授業

東京都金融広報委員会
大田区立大森第十中学校
金融広報中央委員会

東京の実施報告

「金融教育公開授業 in 東京(大森第十中学校)」(11月1日開催)

大田区立大森第十中学校では、めざす学校像の一つとして、「全教育活動をキャリア教育の視点でとらえ、生徒の『夢の実現』に向けて、生徒・教職員・保護者・地域が協力する学校をつくる」ことを掲げ、地域とともに歩む学校を目指しています。

こうした理念の下、学校での指導のほか、地域や保護者との連携の下で、職場体験などの体験活動や、地域の専門家(税理士)を講師に迎えての租税教室の実践、著名な講師をお招きしたオリンピック・パラリンピック講演会の開催等に取り組んでいます。

2018年度からは、これらの取り組みに金融教育を加えました。東京都金融広報委員会より2018・2019年度の金融教育研究校の委嘱を受け、「生きる力」、「自立する力」を育むことをテーマに、社会科公民的分野と総合的な学習の時間を通じて研究活動に取り組んでいます。11月1日(金)には、その一環として金融教育公開授業と、住田裕子氏による講演会を行いました。

▼ 参加者内訳:

生徒96名、教員21名、保護者17名、教育委員会・他校教員16名、地域の方々9名、合計159名

1.公開授業

3年生の社会(公民的分野)で、「通貨の役割とキャッシュレス」と題した授業を行いました。導入では、日本銀行の役割を学ぶ中で、特に通貨の機能と役割に着目しました。続いて、身近なお店でICカードやQRコードによる決済が行われている事例を挙げながら、現金以外での決済、すなわちキャッシュレス社会が進展していることを確認しました。

次に、経済産業省の資料から、日本のキャッシュレス決済比率がアジアの近隣国や先進国に比べて低めであることや、政府がキャッシュレス化の推進を目指していることを学習しました。その上で、キャッシュレスのメリットとデメリット、および気を付けることの3点について、グループで討議し、発表しました。

生徒たちからは、キャッシュレスの利便性を評価する一方で、支出を実感し難いためにお金を使い過ぎてしまうことや、スマートフォンの故障や電池切れにより利用できなくなること、紛失したときに悪用されてしまうリスクなどが指摘されました。使える金額をしっかりと把握した上で計画的に使うことや、パスワード管理などのセキュリティに気を付けることの重要性に気付くなど、キャッシュレス社会との向き合い方について理解を深めることができました。

最後に、東京都金融広報委員会の事務局長を務める日本銀行の企画役が、生徒たちの日本銀行に対する素朴な疑問・質問に答えました。

写真1:公開授業「通貨の役割とキャッシュレス」の模様

2.講演会

住田裕子氏から、「社会で活躍する若者世代へのメッセージ」と題する講演が3年生を対象として行われました。

住田氏は、日本が世界でもトップクラスの安全で長生きの国である一方、人口減少と高齢化が進んでいることに触れ、中学生の皆さんは日本の将来を担う貴重な宝ですと話されました。そして、今後さらに日本の労働者人口が減少し、環境や産業などが大きく変化するであろうことを念頭において、将来の仕事や生活に必要なお金などについて今から考えていくことが大切ですと話されました。

次に、社会生活の最低限の決まりとして、法律やルールを守ることの大切さと、守らなかったときの社会的な制裁(失うもの)について語られました。普段から家族や友達との約束を守り、難しいときには「できません」、「都合が悪いです」とはっきり意思表示できるようになってほしい、と話されました。

また、インターネットやスマートフォンとの付き合い方についてもお話がありました。「毎日、何時間くらい使っていますか?」、「友達を失くしたくないからやり取りを止められないことはありませんか?」という問いかけは、生徒にとって耳が痛いもののようでした。SNSにおける文章の誤解釈やインターネット詐欺の事例を挙げながら、便利さと隣り合わせにある危険について意識しておくよう注意を喚起されました。

続いて、住田氏ご自身の職業選択や、検事として働いていらしたときの経験を話されました。自分が苦手と思っていた仕事を苦労して乗り切ったことで自身が大きく成長できた体験を紹介され、「自分がやりたいことと社会から期待・要求されることは必ずしも同じでないが、そうした周囲の要求から逃げずに応えていく努力を続けてほしい」と話されました。こうしたことは中学校の勉強にも通じることであり、「苦手だからと言ってあきらめず、将来のために、自分の成長のために、克服する努力を続けてほしい」と伝えて下さいました。

最後に、社会で活躍するためには、1.やる気、2.我慢と忍耐、3.素直・謙虚さ、4.人と心を通じ合うコミュニケーション能力、の4つが大事ですと話されました。どれだけインターネットが普及しても、仕事をする上では、人の話を聞き、自分の気持ちを伝える力は非常に重要であり、「仕事ができる人」は、他者を気遣うことができる「感性の知能指数が高い人」であると話されました。そして、若者には、「恥をかく権利」や、何度失敗しても「やり直す権利」があることを伝え、「将来のために、失敗を恐れず、いろんなことにチャレンジして下さい」と生徒に熱いエールを送られました。

写真2:講演「社会で活躍するための若者世代へのメッセージ」の模様

3.プログラム

13:30~14:20
公開授業
「通貨の役割とキャッシュレス」(3年生 社会(公民的分野))
授業者:大田区立大森第十中学校主任教論 松川真也
14:40~14:45
開会挨拶
大田区立大森第十中学校校長 今井兼一
14:45~16:00
講演「社会で活躍するための若者世代へのメッセージ」
講師:住田裕子氏

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