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金融教育公開授業

平成18年度金融教育公開授業(全国リレー講座)

徳島県金融広報委員会
金融広報中央委員会

徳島/阿波市の実施報告

「金融教育公開授業 in 阿波(市場小学校)」(12月13日開催)

1.概要

阿波市立市場小学校は、徳島県金融広報委員会から金銭教育研究校(17-18年度)の委嘱を受け、「生き生きと活動する子どもの育成~人やものの命を大切にする心や態度を育みながら~」をテーマに、さまざまな体験活動を通して金銭の価値や労働の意味を実感させ、計画的に金銭を使う能力を養う取り組みを実践しています(「金融教育を考える」第3回小論文コンクールで、同校藤本勇二教諭が特賞を受賞)。

「金融教育を考える」第3回小論文コンクール

12月13日(水)午後、市場小学校体育館において公開授業が行われました。当日はNHKの週間こどもニュースのお父さん役を務めていたジャーナリストの池上彰氏が、6年生42人に「お金はどうしてお金なのか」をテーマに公開授業を行った後、保護者や地域住民、地元教育関係者など98名を対象に「金融から考える社会の仕組み」と題した講演を行いました。また新聞社や放送局も取材に訪れました。

▼参加者内訳:

児童(6年生)42名、開催校教員及び県内教育関係者28名、保護者及び地域住民59名、行政関係者7名、報道関係者4名 合計140名

公開授業「お金はどうしてお金なのか」

まず、藤本教諭が児童に対して、学校での自分たちの取り組み(バザーや古紙回収など)を通じて、お金を得ることの大変さや有り難さを学んだことを確認させ、苦労して稼いだお金をどのように使っていくかという問いかけをすることから始まりました。「お金を○○○使う」の空所に何を入れるかを児童たちに考えさせました(大事に使う・上手に使う・楽しく使う等)。

公開授業の模様その後、池上氏による「お金はどうしてお金なのか」という授業に進みました。池上氏は、世界各地の紙幣を実際に見せ、「アラブ首長国連邦のお金に肖像がないのはなぜ?」「それは宗教上の理由で偶像崇拝が禁止されているからです」や、「これはある国で造られた新札ですが、その国でも使用できないのはなぜ?」「最近、この国はクーデターが起こり政府がなくなってしまったので価値を失ってしまっている」などと、各国の紙幣の特徴に歴史や文化を絡めて説明しました。児童たちは、池上氏の問いかけに積極的に手を挙げて答え、池上氏も、それぞれの発言を大切にし、正しい答えを導き出していました。

物の売買は売り手と買い手の交換行為としたうえで、「ただの紙が価値を持つのは信用があるからで、お金は交換行為の手段である」と話し、最後に「みんなが人の役に立つ仕事をすれば、その働きがお金と交換され、その交換で世の中が豊かになる」、「将来働くときは、お金が目的ではなく、人が必要とするものを作っていくことが大切!」と締めくくりました。

公開授業に参加した地域住民や教育関係者からは、「お札から世界が見えてくるというのが興味深く、私にとっても新しい発見でした」、「子どもニュースそのままの話しぶりで親しみやすく、子どもたちも池上氏の話に引き込まれて、お金について大いに考える機会が持てたと思う」といった感想を聞くことができました。

講演会「金融から考える社会の仕組み」

公開授業後、保護者向けの講演「金融から考える社会の仕組み」が、約90分間行われました。

講演会の模様児童への「お金は商品との交換」という話をもとに、国際化が進み外国のお金との交換が進むと、お金自体が商品の性格を強めていく。また、金利とはお金のレンタル料のことであり、預金する側はガマン料を後から得ることになると述べるなど、金融の仕組みについて理解しやすい例を挙げながら説明していきました。

日本の中央銀行である日本銀行は、金融政策の決定機関として、景気回復のために量的緩和政策やゼロ金利政策を実施し、その結果民間銀行の経営が立ち直ってきたと経緯を説明しました。

これまで日本人は、安心して銀行や郵便局にお金を預けていましたが、今の時代は金融商品にはリスクが伴うので、十分に気をつけるべきであるということも呼びかけました。例えば、投資信託を購入する場合は、最初から手数料を差し引かれているとか、金利の高い外国の国債を購入すると、その国の経済が破綻してしまって結局損をすることもある。また、金融商品を売る側は、売りつけるプロであって運用するプロではないので、買う側にとって本当に有利なのかを、セールス文句に飛びつかず欄外の小さな文字での説明もしっかりと読んで理解するなど、賢い消費者になってほしいと語りました。

最後に、社会の為になることをしてきた企業は長く存続していることをあげ、子どもたちが「働くことは貴重なんだ」ということを理解すれば、ニートの問題もなくなってくるのではないかと述べ結びとしました。

参加者からも、「働くことは、社会のために何かを生み出すこと、そして、どこかで喜んでくれている人がいることを知ること、という最後の言葉がとても印象に残った」、「金融の仕組み、流れ、自己責任等の理解ができた。お金を何と交換するのかが大切。それにより生活を豊かにすることを改めて考えさせられた」、「講演のタイトルの‘考える’ということの大切さが理解できました」といった感想を聞くことができました。

2.プログラム

13:45~13:50
開会挨拶
徳島県金融広報委員会 副会長 椎野泰治
13:50~14:35
公開授業
・市場小学校 藤本 勇二 教諭「お金をどのように使うか」
・講師:ジャーナリスト 池上 彰 氏
       「お金はどうしてお金なのか」
14:50~16:20
講演会「金融から考える社会の仕組み」
・講師:ジャーナリスト 池上 彰 氏
16:20~16:30
閉会挨拶
市場小学校 坂東 英司 校長

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