金融教育公開授業
2013年度 金融教育公開授業
東京都金融広報委員会
東京都立桜修館中等教育学校
金融広報中央委員会
東京/目黒区の実施報告
「金融教育公開授業 in 東京(桜修館中等教育学校)」(11月21日開催)
桜修館中等教育学校は、東京都金融広報委員会から金融教育研究校の委嘱(平成24・25年度)を受け、「公民科における思考力・判断力を培う体系的授業スタイルの構築」などを研究テーマとして掲げ、主に3年生を対象に金融教育の実践に取り組んできました。
11月21日(木)には、取組みの集大成として、金融教育公開授業を開催し、3年生の公開授業と齋藤孝氏による講演会を開催しました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
3年生の公民の授業に保護者も参加する形で、「より良い社会を築く経済のあり方」と題した公開授業を行いました。
生徒をグループとする「こども村」と保護者をグループとする「おとな村」とに分かれ、今後5年間、各年において両方の村が接する川の灌漑工事を行うか否かを、両村間での調整は行わずに、それぞれの村で考えるというゲームを行いました。
工事を行う場合と行わない場合の費用と利益は、1)両村が工事をしない場合、双方とも費用・収入はゼロ、2)両村とも工事を行う場合は双方とも利益が200万円、3)片方の村のみが工事をする場合、工事をした村は150万円の出費超、工事をしない他方は350万円の利益と設定されています。
両村で、相手の村の出方を予測しながら、自分の村に良いと思える選択をします。毎年、両村とも工事を行っていたならば、双方とも1,000万円の利益になるのに、5年間を終えた収支は双方とも400万円の利益に止まりました。
ゲームの結果を踏まえて、「経世済民」の言葉が紹介され、自分たちだけが幸せであれば良いのではなく、社会のみんなが幸せになることを考えるのが大事であると締め括られました。
2.講演会
公開授業に続き、齋藤孝氏による「だれにとっても大事なお金の話~幸せな社会に向けて~」と題する講演が行われました。
齋藤氏は、生徒たちに質問を投げかけながら、お金に関わる取引における『信用』の重要さを説明されました。また、今後、厳しい競争社会を乗り越えていくに当たって大切な姿勢や取組みとして、上手なコミュニケーションの取り方やプレゼン力について話されたほか、論語を紹介しながら学ぶことの大切さを強調し、社会全体のことを考える大事さを力説されました。
講演会終了後、生徒からは「お金のことに限らず、信用の大事さがよく分かった」「将来設計を考える良い機会となった」などの声が聞かれ、保護者からは「お金について家庭で話すことが余り無かったので、このような話を聞くことができて良かった」「子供たちにとって、今から知っておくと良いことばかりで、良い経験になったと思う」などの声が寄せられました。
3.プログラム
- 14:15~15:05
- 公開授業
「より良い社会を築く経済のあり方」(3年生・公民)
授業者:東京都立桜修館中等教育学校主幹教諭 高橋勝也 - 15:25~15:30
- 開会挨拶
東京都立桜修館中等教育学校校長 小林洋司 - 15:30~16:45
- 講演「だれにとっても大事なお金の話~幸せな社会に向けて~」
講師:齋藤孝氏 - 16:45~16:50
- 閉会挨拶
東京都金融広報委員会委員長 丹治芳樹