金融教育公開授業
2013年度 金融教育公開授業
新潟県金融広報委員会
上越市立春日中学校
金融広報中央委員会
新潟の実施報告
「金融教育公開授業 in 上越(春日中学校)」(11月8日開催)
上越市立春日中学校は、地域に愛される学校をめざし、様々な活動に取り組んでいます。昨年は創立三十周年の記念式典を地域を挙げて行いました。今年は、学力の向上を目指し、学習にも更に力を入れています。
同校は、新潟県金融広報委員会より金融教育研究校の委嘱を受けて、「教科や様々な活動を通して、一人一人のキャリア発達や社会的自立に向け、公正に判断し適切に選択したり意思決定したりする能力や態度を養うこと」を目標に研究活動を進めてきました。
11月8日(金)に金融教育公開授業を開催し、1年生を対象とした公開授業と、加賀屋克美氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
「チョコレートを通して考える世界との関わり」と題し、1年生の社会科において、カカオ生産国のガーナと、カカオ消費国の日本との経済的なつながりについて考える授業が行われました。
コンビニ等で市販されている普通のチョコレートと、少し値段が高いフェアトレードチョコレートについて、味、金額、産地などの違いを比べてどちらを買うかとの問いに、当初、大半の生徒たちは値段が安い市販のチョコレートを選びます。
その後、生徒たちは映像を通して、カカオ生産の現状、貧困の子どもたちがカカオ農園で働く様子、ガーナの子どもたちの労働の厳しさ、学校へ通えない境遇など、日本で暮らす自分たちの生活環境との違いを知ります。そのうえで、フェアトレードの意味、仕組み、果たしている役割などについて理解します。そして、商品を選ぶ基準として、「価格」「品質」のほか、フェアトレードのように自分たちが買うことで誰かのためになる「社会貢献」の観点があることも学びました。
2.講演会
公開授業の後、加賀屋克美氏による「日米のディズニーで学んだ感動のサービス」と題する講演が行われました。
まず、加賀屋氏はディズニーで働いていたときに担当したことのある「ジャングル探検」船長のアナウンスを一部再現し、会場をディズニーの世界へ導きました。その後、13年間勤めてきたディズニーでの経験から、働くこと、お客さまへのサービス、思いやりについて、数々のエピソードを交えながら話されました。加賀屋氏は、「働くことは、人の役に立つこと、喜んでもらうこと」であり、「サービスには、マニュアルのような機能的なサービスだけではなく、思いやりなどの情緒的なサービスがある」と説明されました。特に、サービスの本質である「思いやりのサービス」には、感動を生む力があり、時にはそうした思いやりに基づいて、規則やルールを変更することもあると述べられました。
また、働くことが人の役に立つこと、喜んでもらうことであることは、学校生活でも同じであり、先生や行動を共にする仲間への優しさや思いやりが大事だと話され、「後悔しないよう、仲間と色々関わって楽しい学校生活を送ってほしい」と締めくくりました。
講演を聞いた生徒からは、「優しさと思いやりを持って行動することが大切だと思った」「将来について悩んでいたので、悔いのないようにすることが大切だと分かり良かった」、参観者からも「機能的マニュアルも大事だけどそればかりでなく相手を思いやることが大切だと思った」「エピソードにとても感動した」といった感想が寄せられました。
3.プログラム
- 10:45~11:35
- 公開授業
「チョコレートを通して考える世界との関わり」(1年生・社会科)
授業者:上越市立春日中学校教諭 佐藤文大 - 11:45~12:35
- 金融教育協議会
- 13:40~13:50
- 開会挨拶
上越市立春日中学校校長 濱口正巳
主催者挨拶
新潟県金融広報委員会事務局長 髙﨑和久 - 13:50~14:50
- 講演「日米のディズニーで学んだ感動のサービス」
講師:加賀屋克美氏 - 14:50~14:55
- 生徒代表 お礼のことば