金融教育公開授業
2015年度 金融教育公開授業
岡山県金融広報委員会
岡山県立岡山東商業高等学校
金融広報中央委員会
岡山の実施報告
「金融教育公開授業 in 岡山(岡山東商業高等学校)」(12月17日開催)
岡山東商業高等学校は、117年の歴史と伝統を持つ岡山県を代表する商業高校です。文武両道を実践し、心身ともに健康で豊かな人間性や生きる力を身に付けた、社会の期待に応えられる有為な人材を育成し、地域社会に信頼される学校づくりを目指しています。
12月17日(木)に金融教育公開授業を開催し、全学年を対象に公開授業と、いちのせかつみ氏による講演会を行いました。
▼ 参加者内訳:
1.公開授業
(1)「税金について」
株式会社の税務処理方法について学習しました。まず、生徒たちは、知っている税金の種類を発表し、それが国税と地方税に分類されることを確認しました。次に、株式会社の中間申告・決算・確定申告の流れを図を使って理解しました。最後に、ワークシートの例題を解いて、理解を深めました。
(2)「代金決済について」
さまざまな代金決済の方法・仕組みについて学習しました。まず、生徒たちが、知っている決済方法を発表しました。次に、それぞれの決済方法の仕組み、メリット、デメリットなどについて理解しました。最後に、さまざまな代金決済が実際の消費生活においてどのように役立っているかについて考え、プリントを使ってまとめをしました。
(3)「キャッシュ・フローについて」
キャッシュ・フロー計算書の必要性や資金繰りの重要性について学習しました。まずワークシートの事例をもとに損益計算書を作り、次に月末に資金不足になることを確認しました。利益が出ていても資金が足りなくなれば企業は倒産に追い込まれることがあることを学び、資金不足を起こさないための方策について考えました。
(4)「消費者保護について」
特定商取引について、どのような権利が消費者に認められているかを理解したうえで、どう行動すべきかを考えました。まず、生徒によるロールプレイングを行いました。次に、3択のクイズを出し、それぞれの答えを選んだ生徒ごとにグループを作りました。グループごとになぜその答えを選んだのか話し合い、意見をまとめて発表しました。最後に、正しい答えを知り、話し合った内容を振り返ってまとめを行いました。
(5)「金融について」
まず、現金、預金、債券、株式の特徴を知り、金融商品は「ハイリスク・ハイリターン」「ローリスク・ローリターン」であることを学びました。続いて、お金を運用するときには、資金をどのように金融商品に振り分ければよいか(ポートフォリオ選択)、具体的な事例を使って考え、適切な選択ができるよう、理解を深めました。
(6)「販売価格の決定」
販売価格の決定について考えました。まず、販売価格には、売り手の立場からみて生産者価格、卸売価格、小売価格の3つがあることを知り、これらの価格の内訳(構成要素)について考えてみました。次に、販売価格を決める(販売価格が決まる)要因について考えてみたうえで、実際には誰がどのように決めているのかを学びました。グループごとに話し合ったり、意見や考え方を発表しながら学んでいったため、理解を深めることができました。
2.講演会
いちのせかつみ氏による「世界一おもろいお金の話」と題する講演が行われました。いちのせ氏は、まず「たくさんのお金があったら、何に使いたいか」と問いかけ、生徒や教員の答えを聞きながら、おもしろく話を進めてくださいました。
商業高校で学習している小売の例を挙げ、コンビニエンスストアの店舗設計による販売戦略、業種ごとの店内の色使いなど、授業で学習する内容をさらに掘り下げた、生徒が興味関心を持つ内容でした。
最後に、携帯電話(スマートフォン)による詐欺メールの実態を説明し、卒業後、社会人となる高校生に注意を促しました。
生徒からは、「コンビニのことなど、身近なお話だったので大変面白く、興味が沸いた」、「お金についてもっと学びたいと思った」などの感想が多く聞かれました。
3.プログラム
- 9:50~10:40
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公開授業
(1)「税金について」(1年生 簿記)
(2)「代金決済について」(1年生 ビジネス基礎)
(3)「キャッシュ・フローについて」(2年生 財務会計Ⅰ)
(4)「消費者保護について」(3年生 経済活動と法)
(5)「金融について」(3年生 ビジネス経済)
(6)「販売価格の決定」(3年生 マーケティング) - 11:00~11:10
- 開会挨拶
- 岡山県立岡山東商業高等学校校長 吉田信
- 11:10~12:30
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講演「世界一おもろいお金の話」
講師:いちのせかつみ氏 - 12:30~12:35
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閉会挨拶
岡山県金融広報委員会事務局長 井上健